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うどんの白さにゃ敵わねぇのさ
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「……本当にまた来るとは思わなかったぜ、学生さん」
天利はうどんを次々に口に放り込みながら、
綾辻 綾花
へと声を掛けた。
「だって、また来ていいって言ったじゃないですか?」
綾花は、ともすれば迷惑そうな天利の視線を物ともせずに、しれっと答えた。
「……まあ。言ったな、確かに」
天利もそれ以上の追及はせず、食堂のテーブルを挟んでうどんを食べる綾花に続けた。
「いいさ、ともあれ依頼には変わりない。とはいえ、俺は今うどんの事件を追うのに忙しい。ネコの方はついでになるが、いいな?」
「ええ、構いませんよ。でも、被害者の方たちは襲われる前に光る猫を見ているんですよね。
なら、噂になっている大規模な猫集会を追うのも、ひょっとしたら関係あるかも……?」
つるつると綾花の形のいい唇にうどんが吸い込まれていく。
「もちろん、その可能性も考慮の上だ……他にも協力してくれている学生さん達がいる、情報を集めていこう」
綾花は天利の事務所を訪ね、仕事の依頼をしたのである。ネットでも噂の光る猫や猫集会、いずれも猫好きの綾花には魅力的な噂であった。
そこで、依然光る猫に関わった天利と共に猫集会を追うことにしたのだった。
当の天利が事件の――とりわけ、うどんの潔白を証明する、と息巻いているのは計算外だったが。
「いずれ、通り魔事件の犯人がうどんなワケはねぇ……うどんがそんな犯行に手を染めるワケはないんだ」
うどんの出汁を飲みながら、天利は呟く。
その隣のテーブルで、聞くとはなしに二人の会話を小耳に挟んだのは、
城山 水樹
であった。
「――うどんが犯人?」
水樹は耳を疑った。というか、最近のニュースなどの報道の仕方がおかしいと感じてはいた。
なぜ公共の電波で『うどんが犯人かもしれない』などという憶測が流されているのか。
旧市街の古本屋が実家である彼女にとっても旧市街の通り魔事件は見逃せるものではなかったが、さすがにうどんが犯人という意見には眉をひそめている者の一人であった。
「……なんかこう、犯人が捕まらないからって、やけくそになってるような気が……」
そして食堂に入ればうどんの身の潔白を証明すると言う男。いったい世間はどうなっているのか。
「というかアレ、この間のおじさんだ」
その男は、この間ラーメンを食べていたら、隣の席で世界はラーメンだと言っていた男だった。
「うどんの無罪……はは、なんだかすごいわね……」
ラーメンの哲学を語ったかと思えば、今度はうどんの潔白ときた。その荒唐無稽さに、もはや苦笑いしか出ない水樹。
「でも……そうね」
食堂を出て一人、事件について考えてみる。
「うどん事件と光る猫、猫集会が関係あるとして……どうして全部旧市街なの?」
寝子島は広い。仮に犯人が無差別に人を襲っているのだとしたら、もっと被害は広がってもいいはずだ。
「ということは……UWOや光る猫というのは、旧市街を拠点にしている……目的とかは分からないけど、見つけるのはそこまで難しくないかもしれないわね……」
いつまでも物騒な事件があるとウチの店にも影響あるかもしれないし、と水樹は呟く。
「ちょっとそっちのセンから追ってみようかな……」
そして、これかた近くのテーブルで天利と綾花の会話を聞いていた女性がいた。
寝子島総合病院の内科医、
深倉 理紗子
である。
理紗子は水樹よりももう少しだけ現実的であった。
何がかというと、天利への評価である。
この人、頭大丈夫?
瞬間的に彼女がそう思ってしまったとしても、誰も彼女を責められない。
何しろ、水樹も理紗子もろっこんを持たない『ひと』なのだ、そうそうおかしな事件にばかりは付き合っていられない。
とはいうものの、彼女自身としても事件には興味を持っていた。
勤務先の病院に最近、事件の被害者が担ぎ込まれている。気を失っていること以外に外傷はなし、気絶の原因は窒息。証言によると、何か白い物に襲われる直前に光る猫を見た、とのこと。
犯人は語尾にモチがつく、という証言もあったらしい。
「光る猫とか、大規模猫集会とか……変な噂も多いものね……何か関係あるのかしら……」
そうして、理紗子は食堂を後にしたのだった。
「いや、ヤツを追っているのは俺も同じだ」
天利と綾花が食堂を出たところで、事件についての話に応じてくれた学生――
握 利平
はそう答えた。
「そうなんですか?」
綾花の問いに、利平はぐっと拳を握って答えた。
「そうとも……そもそもなんでうどんに襲われてるんだよって話だろ」
利平の言葉に、天利が割って入る。
「いや、うどんは犯人じゃねぇ」
だが、それすらも利平にとっては的外れな言葉だった。
「ふざけんなっ、炭水化物に襲われてんじゃねぇよ!!」
力を入れて、利平は叫んだ。
「!?」
あまりの迫力に、天利と綾花が気圧される。
「こっちはなぁ……明日の炭水化物にだって困ってるってぇのによ!!
いいか? うどんは炭水化物だろ!! 俺の本日の炭水化物はおにぎりだ!!」
利平は親切にも鞄からおにぎりを出して見せた。三個。
「……お昼ごはん……ですか?」
「違ぇ、一日で三個だ!!」
綾花の呟きに即座に突っ込みを入れる利平の眼光は鋭い。
「まさか、一食一個……お、おかずは……!?」
両手を口に当てて、綾花は息を飲む。まさか育ち盛りの高校一年の男子が、それで耐えられるものなのか?
「……野草の……佃煮だ」
くっ、と利平は悔しさを滲ませた。そのまま、地面を睨みつける。
「土日は家で魚を獲れるから、そこでタンパク質だけは補ってるけどよ……だが平日は……ほぼおにぎりだけ、なんだ……」
一瞬の静寂。
ややあって、天利がぽんと利平の肩に手を置いた。
「学生さん……苦労してんだな……」
しかし、利平はその手を払いのけ、再び吼えた。
「同情なんかいらねぇ、俺が言いてぇのはな、炭水化物に襲われてんじゃねぇ……」
ゆらり、と利平の肩に陽炎が立ち上る。
「喰えって言ってんだ!!!」
利平の裂帛の気合が空気を揺らし、天利と綾花にビリビリと伝わった。
「向こうから襲ってくるんだろ、なら喰うしかねぇじゃねぇか」
「ああ、それで……」
綾花は妙に納得した顔で、利平の持ち物を指差した。
「おうよ、白い粉が残ってるってことは生かもしれねぇからな! なんかモチについての噂もあるみてぇだが、準備は万端よ!!」
誇らしげに利平が示したものは七輪&鍋、そして醤油の『秋の味覚調理セット』だった。
「本当にうどんなら茹でて喰う!! モチだったら焼いて喰う!! イメージトレーニングも万全だ!!
全ての炭水化物は等しく俺の胃袋に収まるんだ!!」
もし襲われた時には口を閉じて両腕をクロスさせたクロスディフェンスで応戦である。格闘技好きな利平ならではの発想であった。
「……すごい……」
もはや何がすごいのかも分からずに、綾花は呟いた。天利は利平に連絡先を書いたメモを渡し、名乗った。
「頼もしいな学生さん。俺も犯人を追っている、もし見つけたら連絡をくれないか……天利 二十、探偵だ」
「
握 利平
だ。まぁ、余ったら少しぐらいは喰わせてやるぜ」
二人は連絡先を交換し、別れた。
「……名前については、突っ込まない方が本人のためなんだろうか」
という天利の呟きを残して。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月13日
参加申し込みの期限
2014年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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