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とある放火魔と、白昼夢の話
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■23:30 放火魔と、夢で覚えた感情
倉庫には、先客が数名。
元々ここで吉野のことを待っていたジニー、ボトルの入れ替えを行って、吉野を追い越して倉庫に辿り着いた仄、車で先回りをしていた記士郎、その記士郎から連絡を受けて倉庫へ向かった修。
「よう……これ、なんだか分かるか?」
殴られた時にスった財布を、吉野にも見えるよう掲げながらジニーが声を掛ける。
吉野は既に逃げる体力もないらしく、息を切らせながらジニーを睨みつけている。
「お前、かよ……」
悪態を吐く気力もないらしい。途切れ途切れに言葉を紡ぐ吉野との距離を、ジニーは一歩一歩縮めていく。
「お前……まだ放火なんてするつもりなのか? 許されねぇことだってのは分かってるんだろ?」
ジニーの説得に耳を貸すつもりはないらしく、吉野が口を開くことはない。時折、気にしたように財布へ視線を向けるだけだ。
「悪いと頭じゃ分かってても止められない、その気持ちは分かる。……あとはお前に任せる。ほら、返してやるよ」
ジニーが放った財布は地面に落ちた。吉野はそれを拾い、動きを止める。
「俺は……俺は……」
独り言のように呟き、ふらふらと倉庫に近寄っていく。記士郎が止めようと駆け出しかけるが、それを静止するように仄が腕を突き出した。
「……待て。私に考えがある。なに、心配しなくても大丈夫だ」
自信のある仄の声を聞いて、記士郎は踏み出しかけていた足を戻すが、表情には放火への危惧が浮かんでいた。万が一の場合を考えて、携帯電話を握り締める。
ボトルのキャップを外し、中身が倉庫の壁にかけられる。そして、パーカーのポケットからライターを取り出したところで、仄が吉野に向かって手を伸ばした。
中空にある鍵を開けるような仕草、がちゃん、と音がした。思い浮かべたのは、夢で見た吉野の感情。放火が終わり、逃げ出した時の後悔。
小さな火がついたライターを構えた吉野は、心に浮かぶ後悔と恐怖に、思わず膝をついた。
フラッシュの光が焚かれ、力の抜けた手から、ライターが零れ落ちる。
修は呼吸を止め、ライターに向けて精神を集中する。
その時、猫に似た小さな生き物が、ライターに飛びついた。地面に落ちる前に猫はライターをくわえ、そして、修の能力で分解された。
「間に合ったみたいだねぃ」
陽太の声と共に、吉野を追いかけてきた人々が倉庫の敷地内へやって来る。
くわえていたものが無くなった猫は、陽太の手に戻ると粘土細工へ変わった。
「お兄さんが今何をしたいかみんな知ってるのだ、夢で見たのだ! ただの夢なのに、それでもみんなお兄さんを心配して集まったのだ!」
真央の声に、吉野は心中を覆っていた後悔から引き戻される。そして、しゃがみこんだまま振り返った。
「だから……言っただろ? 後悔する前に、止められたみたいだが」
斗南が言葉を続けた。これだけの人数の前で放火をすることはないだろうし、逃げ出されることもないだろう。安堵の気持ちが胸に宿る。
「今の感情は、お前が放火をした後の感情だ。どうだ? なかなか後味が悪いものだと思うが……その感情をもう一度味わいたいという被虐趣味はないだろう?」
片手を下ろした仄も声を掛ける。先程摩り替えた油のボトルを片手に掲げて、言葉を続けた。
「ちなみに、ボトルはさっきぶつかった時に入れ替えさせてもらった。そっちはただの水、こっちが油のボトルだ」
「あのっ……やっぱりボク、放火って良くないことだと思うんです。だから、こういうのは、止めませんか?」
声を掛ける小鳥を庇うように、湊面が一歩前へ出る。
「そうだな。うちも同感だ。これだけの人が集まっているのに、もう一度同じことをする勇気はないだろう?」
「どうしても燃やしてーならシーサイド九龍にこい。あそこなら人目につかずに火遊びできる」
煙草を吸いながらジニーが声を掛ける。その声音は、先程と違ってどこか柔らかさを帯びていた。
「さてと、君に聞きたいことは色々あるけどまず一つ。放火をしたくなる前に気になったことは何かなかったかい?」
ねむるは吉野に近寄り、その背に触れながら問い掛けた。吉野はゆっくりと立ち上がると、難しい表情で考え込む。
「気になったこと……? ああ、部屋にあった新聞をまとめてたら、たまたま放火の記事が目に入ったことくらいか?」
「このブローチに見覚えは?」
陽太は、ベッドの下で拾った赤い宝石のブローチを掲げてみせた。
「それは、一週間くらい前に落ちてたのを拾ったんだよ。売れば金になるかなと思ったんだが……」
何でそれがここに、と言いたげな視線を向ける吉野。
「とりあえず……焚き火するんだけど、芋焼いて食べないか?」
修は吉野に近付き、誘いをかける。唐突な誘いに目を丸くするが、自分が空腹だったことに気がついたのだろう、吉野は小さく頷いた。
「皆も、よければどうぞ。芋は結構用意してあるから、十分足りると思う」
「ほんと? じゃあ、さくも行こうかなぁー。あっ、そうだ、放火防げた記念にセルカしなきゃ!」
「お姉さん、めっちゃ可愛いっスね。さくちゃん、って言うんスか? あ、俺は新江天懸っていうんッスけど、良かったら今度デートしません?」
携帯を掲げ、顔の横でピースサインをして自分の写真を撮るさくも。そんなさくもをナンパしようと、声を掛ける天懸。随分と気抜けた光景を見て、湊面は軽く肩を竦めた。
「……俺も? んじゃ、お言葉に甘えて。メシ代浮いて助かる」
来ないのかと、修の向けた視線に気付いてジニーは自分を指差して確かめる。嬉しそうに笑い、ジニーは皆の後ろをついて歩みを進めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青崎灰次
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月03日
参加申し込みの期限
2014年12月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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