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■24:00 寝子島神社
神社には、既に焚き火の用意が出来ていた。
修は、マッチを吉野に手渡す。
「どうぞ。これなら、犯罪じゃありませんから」
おずおずとマッチを擦り、集められた落ち葉に火を落とす。ぱちぱちと小枝が燃える音、吉野の表情はどこか明るくなっているように見えた。
「これにも火を灯すのだ、アロマキャンドルなのだ♪」
リュックから手作りのアロマキャンドルを取り出す真央。一つ、二つとキャンドルに火が灯される。
「お兄さん、どうせならみんなの心に暖かい火を灯してみないのだ? お兄さんもみんな幸せになるのだ」
そう言って手渡したのは、アロマキャンドルの作り方指南書。吉野はそれにざっと目を通し、丁寧に折ってパーカーのポケットへとしまった。
風が吹くたびにゆらゆらと揺れるキャンドルの火と、小さな音を立てる焚き火。吉野はそれらをじっと見つめている。
「一つ、聞いていいか?」
武道の声に、吉野は視線を上げる。
「放火を阻止されて悔しいか、それとも……安心したか?」
「……安心した」
短い返答には、自分が放火を行おうとしていたという罪悪感も含まれているのだろう。その答えを聞いて、武道は目許を緩めて大きく頷いた。
「そっか、良かった。悔しいなんて言われたら、俺どうしようかと思ってたぜぃ! ……お、そろそろ焼きあがるんじゃないか?」
タカシは、その言葉を聞いてこっそり写真を消した。改心したのなら、証拠を残す必要もないだろう。……もしも改心していなかったら、抑止力にするつもりだったのだが。
そうしているうちに漂い始めた香りに、食欲が刺激される。
落ち葉の中からアルミホイルに包まれた焼き芋を取り出すと、記士郎は吉野にそれを渡した。
「どうぞ。お腹も空いているでしょう」
他の皆に焼き芋を渡し、最後に自分も一つ掴む。まだ熱いアルミホイルと新聞紙を剝くと、湯気が立ち上った。
「猫の写真撮ってるんだぁ。さくも猫大好き! ね、見せてもらっていい?」
「いいよ。はい」
可愛い、可愛いと連呼するさくも。タカシはそれを意に介することなく、淡々と猫の写真を見せていく。一緒に天懸が覗いているのは、さくもを口説くためだろうか。
「いや、さくちゃんの方が可愛いっス!」
「本当? あ、焼き芋を食べるさくもセルカしなくちゃ!」
口元に焼き芋を添えて、自分の写真を撮るさくも。タカシは、焼き芋を一つ受け取ると猫を探して境内をふらつき始めた。
(神社って、猫ちゃんが集まってたりすること多いんだよね……あ、いた)
夜に目立つ白猫の姿。どこか気品が感じられるその猫を、タカシはしっかりと撮った。
「……食べる?」
猫と視線を合わせるようにしゃがむと、焼き芋を小さく割って差し出す。
猫は、そっとタカシの足元に近寄ると、まだ熱いそれに鼻先を近づけた。
「う~ん、月光に照らされる紅葉を眺めての焼き芋ってのもいいよねぇ」
黄金色に輝く芋を頬張りながら、ねむるはのんびりとした感想を漏らす。
「……そういえば、斗南君。手出さなかったんだね」
ねむるの言葉に、斗南は軽く肩を竦めた。
「まだ何もしてないんだから、手を出す理由が無い」
そう、吉野はまだ放火をしていない。ならば、自分が何かをする必要はないだろうと、斗南は憑き物が落ちたような吉野の顔を見て考える。
「いつもこんな終わり方だと嬉しいんだけどな」
焼き芋をかじりながら、斗南は独り言のように呟いた。
「これで、着火欲求は満たされたか?」
焼き芋を片手に、修は問い掛ける。
「……そうだな、すっきりした。もうあんなことしようなんて思わねぇよ」
吉野がちらりと仄の方を見たのは、先程の激しい後悔を思いだしたからだろう。修は、吉野の言動を思い返す。
「他に、悩みはないか? せっかくだし、この機会に話してみるのもいいんじゃないか」
「悩み……悩みねぇ。バイトが見つからねぇ、くらいか」
悩みがあって放火に走ったわけではなさそうだと分析をする。ならば、拾ったというブローチのせいか。焼き芋を一口食べて、修は考える。
「すみません、さっきの……部屋で拾ったというブローチを見せてもらっても?」
「これ? オレはそれが怪しいんじゃないかって思うんだけどねぃ。君はどう思う?」
「俺も同感です。これを拾って、放火のことが気になったという流れみたいですし、恐らく……このブローチに何かがあるのではないかと」
陽太が差し出したブローチを受け取り検分をしてみるが、おかしいところは見られない。
「……宝石というのは人の思念がこもりやすいからな。そういうこともあるだろう」
見れば、焼き芋を両手に一つずつ持っていた。そして、一つを食べ終えもう片方の手に持っていた焼き芋を口に運ぶ。
修は悩んだ末に、呼吸を止めてブローチを分解する。
「これで、彼が放火をすることはないだろう。あとは……アルバイトか」
ふと、耳にフルートの音色が届く。どうやら、小鳥がフルートを演奏しているらしい。
一拍遅れて、辺りの風景が変わる。まるで、星空の中に浮かんでいるような幻想的な景色が皆を取り巻いていた。
「これは……宇宙、かな。すごいな、まさかこんなところで焼き芋を食べるなんて思わなかった」
呼吸は出来る、ならば、小鳥の能力によるものなのだろうと、湊面は辺りに浮かぶ星を眺めながら顔を綻ばせる。度々寮を抜け出して天体観測は行っているが、星空の中にいるような感覚は、また赴きが違う。
どこか幻想的な風景に、皆の表情が緩む。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青崎灰次
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月03日
参加申し込みの期限
2014年12月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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