this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
白黒レインボーな秋のはじまり
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
つぎへ >>
◆
移動中、ふと気になって羽衣はひょいっと被服室を覗きこんだ。
猫耳衣装とか、虹色のショールとか、色々凝った衣装が作られている。
実は、羽衣はまだ衣装を考えていない。
こうして皆の衣装を見ていると、せっかくだし綺麗なものを身につけたいという気持ちになってくる。
裁縫は得意じゃないけど、できる限りは頑張ってみようか。
「おーい鴇波」
「あ、竜司せんぱい!」
廊下の向こうから、竜司がやってきた。
「何やってんだ?」
「通りかかって、ちょっと気になったから被服室覗いてたの。せんぱいこそ、今まで何やってたの?」
羽衣がこんなところを通りかかったのは、先生を探しにいったきりになっていた竜司を探している最中でのことだったのだ。
すまなさそうに、頭をかく竜司。
「いやー、ちょっと熊先生探すのに手間取ったうえに、色々手伝っててさ」
「そうだったんだ」
「俺を探してたんだろ? なら、志波たちにそう伝えといてくれ。あと、ちょっと一休みしてるって」
「一休み?」
「おう」
ちら、と竜司の視線が被服室のレインボー衣装に向かう。
羽衣に視線を戻し、ぐっとサムズアップ。
「あれ見たら、俺もレインボー衣装作りたくなっちまったからさ!」
流石、は無駄に手先の器用な男、冴木竜司である。
そんなノリノリな彼の様子に、羽衣は楽しそうに笑みこぼす。
「はーい。じゃあ、またあとでこっち来るね!」
ぱたぱたと去っていく羽衣の背中を見送って、竜司は被服室へ足を踏み入れた。
と同時に、せっかくだからハチマキを変える。
去年の体育祭でまゆ先生に書いてもらった「頑張れ!頑張れ!」ハチマキである。
しゅっ、と後頭部でハチマキを結ぶ。
その、直後、
「――ふぉ‥…」
ぷるぷると、竜司の身体が震えだす。そして――
「ふぉぉぉ!やる気出てきた―! 今なら何でも作れそうだZE!」
全身からやる気を迸らせ、竜司は美の化身状態に突入した!!
「やっぱり作るとしたらまずはレインボーふんどしだな、これは外せないぜ!」
――と思った矢先のことである。
「誰か、誰か手の空いてる人は手伝ってくれないか!? レインボーサンマさんを作りたいんだッ!!」
かき集めてきたのであろう材料をかかえ、必死の様相で叫ぶ刀の姿が目に入った。
刀は彼にとって赤き三銃士の同志である。先輩後輩を超えた間柄と言っても決して過言ではない――多分。
そんな彼が力を求めているのであれば、そこは手伝うのが筋というものだろう。
美の化身状態のまま、一目散に彼の元へ向かう。
「――御剣!」
「冴木! 良いところに! 手伝っ」
「みなまで言わずとも、そのつもりだぜ!」
「ありがとう、冴木が手伝ってくれれば百人力だ!」
赤き三銃士の二人の腕が、熱くがしっと交わされた。
完成した猫耳カチューシャ、付け尻尾、肉球手袋を身につけ、色んな角度から鏡に写してチェックする姫乃。
何度も繰り返したあと、渋い顔で呟く。
「まだ……だね。まだ全然黒猫を表現しきれていない」
「そう……かな?」
すぐ近くで見ていた夏朝が、それに疑問を唱える。ちなみに、虹色ショールは完成済みで現在試しに羽織っているところだ。
「完成度は高いと思うけど……」
何が足りないのだろうと小首を傾げていると、姫乃は自分で一つの答えに行き着いたようだった。
「黒猫っていえばセクシーな毛並みだよ、それが足りないのよ!」
「あ……確かに毛並みは……ないね」
「フェイクファーを貼る何か無いかな? 黒っぽい、例えばスク水みたいな……って、そうスク水!」
弾かれたように顔を上げる姫乃。その表情は、天啓を得た芸術家のようだ。
一方、夏朝はついていけずに真顔になっていた。
「えっ。……えっ? それは、どうなのかな……」
「私スク水取ってくる!」
もはや言葉など耳に入っていないのだろう、姫乃は善は急げとばかりにスク水を取りに走っていった。
◆
「――できた!」
できあがったレインボーTシャツを手に、碧南は小さく叫んだ。
いやはや、月詠に教えてもらったおかげもあってか、発色自体はかなり綺麗。
しかし、六等分のくだりを結局自分のフィーリングに任せたからだろうか、色が様々な部分に散らばっている。
レインボーというよりは、むしろサイケデリックなロックTシャツのような印象を受ける仕上がりだ。
染色そのものが初めてだったこともあって、むらもあればにじみもある。
しかし、それがかえっていい味を出している――と、少なくとも碧南はそう感じた。
「……」
じぃっ、とレインボーTシャツを見つめる。
七色が散らばる様は、空で砕けた虹の破片が、キラキラと光りながら散らばっているかのよう。
これなら、体育祭が終わっても普段着として使えそうな気がする。
スマホで一枚、記念に写真を撮影。
きっとまだ調理準備室に居るだろうし、見せに行こう。
――と、その前に。
「虹染め教えてくれて、ありがとうね」
おそらく染料を使ったのだろう、淡い虹色の毛糸で編み物をしている月詠に声をかけた。
編み物をしている手を止め、月詠は顔を上げる。
「なに、礼には及ばない。最終的に、君は自分のフィーリングに従ったようだしな」
そちらの方が占めるウェイトは大きかろうと続けると、彼女はまた編み物に視線を落として。
淡い虹色の毛糸が、碧南の見ているなかで少しずつマフラーの姿を変えていく。
「じゃ、あなたも編み物うまくいくといいねー」
ひらひらと手を振って、調理準備室へ。
「白沢先生ー、さっき言ってたTシャツできましたー!」
がらりと調理準備室の扉を開ければ、甘く香ばしい香りが出迎えた。
「羽生さん、うまく虹染めできたのね。よかったわ」
とそう言う白沢先生が持つのは、こんがりと色づいた焼きプリンがたくさん乗った天板。
どうやら、香りの元はこれらしい。
「おやお前はさっき酢を借りに来た。見ての通り、ちょうど焼きプリンができたところだぞ」
「ええ……上手に焼き上がりました……」
宗治郎と時子の言葉に、というわけだからと微笑む先生。
「今から食べようかと思うんだけど、羽生さんもどう?」
「はーい、いただきます!」
一も二もなく答える碧南。
せっかくだし、ぜひともご相伴に預かろう。
「手伝ってくれた二人は――」
白沢先生が視線を向ければ、時子はそれに「はい……」と応じる。
一方で宗治郎は、
「俺様は差し入れに持ってくつもりだったからな。被服室あたりに配りに行くぜ」
お盆に適当な数の焼きプリンを乗せると、そのまま碧南と入れ替わるように出ていってしまった。
そういえば、そもそもそういう話だった。
「じゃあ、私達はここでいただきましょうか」
「はーい」
「はい……」
◆
一口掬って口に運べば、カスタードの甘さが口の中いっぱいに広がった。
カリカリに焼きあがったカラメルの香ばしさが、そこに程よくアクセントを添える。
「んー、おいしー」
頬をほころばせる碧南を見て、先生も相好を崩した。
「高那君と御巫さんに手伝ってもらったおかげね」
「私は別にそんな……。途中から、でしたし……」
と謙遜しつつ、しかし焼きプリンを食べるペースにはあまり遠慮はない時子。
もちろん、がっついているわけではないのだけれど。
食欲の秋だし、食べても太らない体質だからだろうか。
そうしてプリンを食べながら、そういえばと時子。
「絢子先生は、高校生の時ハチマキにどなたからメッセージを貰ったんですか……?」
「あ、それ私もちょっと気になる。誰からもらったの?」
裏伝統的に考えると、
「やはり好きな人から……?」
見つめるようにして問うてみれば、先生はうふふと柔らかく笑んだ。
「そうだったかもしれないわね。でも、もう随分昔のことだから、忘れちゃったわ」
「えー、何それー」
実際、30年以上も前のことだ。
本当に忘れていてもおかしくはない。はぐらかされた可能性も、大いにあるけれど。
「じゃあ、昔の体育祭の様子は覚えてらっしゃいますか……?」
そうねえ、と少し考える素振りの後、
「応援合戦でもう捨てちゃうような制服を白く染めて、白猫組のコスチュームみたいにしている子たちが居たわね」
そういう思い切りの良いことをやる子が居るのは、昔も今も変わらないらしい。
それから、と当時流行の音楽に載せた創作ダンスをやったりだとか。
組体操で、ピラミッドの限界に挑戦しようとして大変なことになったクラスがあったりだとか。
当時の体育祭について、白沢先生の思い出話をしばし二人は聞くのだった。
そうしていると、不意に時子が「あっ」と声を漏らした。
「あれ、どうしたの?」
「大切な用事があったんでした……。まだまだお話はしたかったんですが、失礼しますね……」
「いいのよ、気にしないで。用事にまだ間に合うといいわね」
「はい……。プリン、ごちそうさまでした……」
ぺこりと頭を下げると、三本のハチマキを抱えて時子は調理準備室を後にした。
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
白黒レインボーな秋のはじまり
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月08日
参加申し込みの期限
2014年11月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!