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【秘めしもの】
ちょっとした縁のある、
鷹取 洋二
に誘われてやってきた、
芹沢 梨樹
でしたけれど。今は洋二や連れの皆とは別れて、一人で展示物を見て回っておりました。
少々、思うところがあってのことです。
(……これだ。『灯台と秋雲』)
梨樹のお目当ては、この絵です。自身も風景や静物画を描くことが多い彼は、特にこの絵を見るのを楽しみにしていました。
目玉とされるだけあって、周囲の展示物とは違った、この存在感。緻密に再現された自然や人工物、その上で主張する色使いや、構図、パースの取り方。その巧みさ。
自身の創作へと還元できる何かを見出そうとして、梨樹は隅々まで、真剣な面持ちで鑑賞します。
と、ふいに。
(何故……寝子島なんだろう)
梨樹は少し絵から距離を置くと、遠目に眺めつつ、思いに耽ります。
作者のアマヨイカヲルは、ここ数年で寝子島へと移住してきたと言います。これは、その後に描かれた近作です。
(本土では駄目だったのか。寝子島にだけ流れる、空気……寝子島にだけあるもの)
実のところ、梨樹はこの何ヶ月かの間、島を離れていました。迷い。戸惑い。自分は一体、何をやりたいのだろう。何をするべきなんだろう? 答えに窮した彼は、島の外に、新しい刺激を求めたのです。
何かやらなきゃ。始めなきゃ。焦燥感が、心を更に苛んで。
それでも一つ、変わらないのは……絵を描きたい、という、彼にとっては当たり前のことでした。迷おうとも、戸惑おうとも、その想いだけは確かに梨樹の中に根付き、息づいているようです。
一度、一人で、真剣に絵と向き合ってみたい。
そう考えた時。この展示企画、そして『灯台と秋雲』の存在は、うってつけだったのです。
(……でも、そうだな。確かに、何となく……分かるような気がする)
こうして初めて実物を見て、梨樹には、感じられることがありました。いささか漠然としていながらも、確かに伝わってくるその感覚。
『灯台と秋雲』を見た時、梨樹の胸に湧き上がる感情は、彼自身が島へと戻った時に感じた、あの強い郷愁の念と……どこか似ているように思えたのです。
アマヨイカヲルは何故、寝子島へと移住してきたのか。あるいは彼女も、この島の魅力に郷愁を感じてしまうほどに、心を捉われてしまったのかもしれません。
「へぇー……色んな絵が飾ってあるんだなぁ」
ラフな格好に、スケートボードを小脇に抱えるという少々浮いた佇まいで、
十二月晦日 杏
は美術館を訪れました。
「ま、俺にはイマイチ、良さが伝わってこないけど!」
どやっ! なんて。
どちらかと言えば、身体を使うことが得意なタチ。特にスケボー、スノボーにサーフィンなど、ボードを使ったスポーツには卓越した実力を発揮する彼は、確かに美術品の類には、あまり縁のない日々を送ってきたと言わざるを得ません。
ひょんなことから手に入れたチケットも、正直、持て余すところだったのですけれど。
「でも、分からないなりに、じっくりenjoy the sight!」
どこか高尚な雰囲気に、気後れするでもなく。得意の英語を交えながら、その顔は揚々として、実に明るいのです。
まずは前向きに! 郷に入っては郷に従い……訪れたからには、美術館を楽しむ気マンマン! なのでした。
「おっ、美人!」
そんな彼の目に留まったのは、『紅葉狩り』。どうやらなかなかに深いいわくのあるらしい、美しい女性の肖像画です。
掲示されているパネルを見れば、いくらかの情報は分かるものの。この絵に興味を抱いた杏は、どうせなら詳しい誰かに解説を頼みたいと考え、きょろきょろとあたりを見回します。
「お、あれは……親戚が通ってる学校の子、はっけーん!」
「え?」
やってきたのは、梨樹でした。未だ惑いの中、けれどそこに何かしらのとっかかりくらいは見出したのか、先ほどより、いくらか明るい表情を浮かべているようです。
「君、何だか絵に詳しそうだよね。良かったら教えてくれないかな、この女性は誰なんだい?」
「ああ……これが、瀬島作太郎の『紅葉狩り』……」
示されて気付いた梨樹は、魅入られたように、しばし絵を眺めます。が、やがて、
「この絵のことなら、少しは知ってます。有名だし、世話になってる親戚の家にも、作品集が置いてあったし」
初対面にしてやけに馴れ馴れしい杏ですけれど、人懐こい彼に、梨樹もあまり警戒する様子も無く。杏へ、絵について知っていることを話してやることにしたようです。
「……へぇ、若い時の恋人ね。それで顔を赤くしてるのか、cuteだね。けど、紅葉狩りってtitleが謎だね、どこに紅葉が描かれてるんだろう?」
「瀬島は秋にこれを描いたから、女性の照れ笑いを紅葉に例えた……と、言われてはいますけど」
絵を嗜む梨樹は、もちろんこの絵のことは知ってはいたものの、それも教科書にあるような知識止まり。あまり深いところまでは知りません。
それでいて、
「でも……凄いな。まるで、胸の真ん中が痛くなるような……人の表情って、こんな風に描けるものなのか」
「うーん、分かるよリッキー君。この油絵のtouch、味わい深いよねぇ」
杏はいつのまにやら、そんな呼び名で呼びながらも。梨樹がそれに気付かないほどに、二人はじっと『紅葉狩り』を見つめながら、様々に推察を重ねていきました。
「面白い話をしているね?」
議論を交わす二人に声をかけたのは、
木原 一颯
。隣には、
秋ノ宮 こまち
の姿もありました。
「GentlemanにPretty Girl、あなたたちもこの絵に興味が?」
「まあね、いくらか教えて差し上げられることもあるよ」
一颯はそう言うと、先ほどこまちへと聞かせた、瀬島作太郎とそのモデルとなった女性の逸話を、再び静かに語りました。
瀬島の愛は、結局実らなかったこと。彼が女性へと絵を贈ったらしいということ。
「そしてこの絵は、女性へ贈った絵を、作者が晩年に、自ら精巧に模倣したものである……ということでしたね」
こまちが付け加えると、杏と梨樹は感心して、
「なるほどね、だから『紅葉狩り』か。ますます味わい深いね!」
「……そんな話があってこその、この表情か……」
あまり予備知識の無かった杏はもちろん、梨樹にはとりわけ、一颯の語る由来は興味深いものであったようです。
加えて、
「そうそう……この話には、続きがあってね」
一颯は主に、どこか意味ありげな視線をこまちへ流すと、言いました。
「モデルとなった女性は、父親の引き合わせた名家の息子の元へと嫁ぎ、やがて娘を産んだ。女性はその後、早くに亡くなったそうだが……彼女の娘は、母の形見として譲り受けたとある肖像画に、とても影響を受けたらしくてね。画家を目指していたそうだよ」
娘がその夢を叶えたのかどうかは、記録にも無く、分からないと言います。
けれど。芸術を嗜むこまちと梨樹は、神妙な面持ちを浮かべるままに、
「……娘も……画家を目指していた……」
「俺……ずっと、風景や静物ばかり描いてきたけど。人も……描いてみたい、かも、しれない」
それぞれに、思うところがあったようです。
それほどに絵には興味の無かった杏もまた、興奮したように声を上げ、
「いや、結構魅入るもんだね! 美術なんて縁が無いと思ってたけど、今日は良い経験ができたよ! ぜひ、また訪れてみたい……え、静かに? Sorry……はは、怒られちゃったよ」
少々声量が上がりすぎたようで、通りがかった学芸員に軽く注意をされてしまい。
苦笑いを浮かべた杏には、梨樹も、こまちも、そして一颯も。くすりと、今度はちょっぴり、小さく抑えた笑みを浮かべました。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月28日
参加申し込みの期限
2014年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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