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【リアルの向こう】
祖父母が画材屋であったことは、美術好きな
服部 剛
にとっては、何にも勝る行幸と言えました。もっともその順番は逆で、家族の影響があったればこそ、美術に傾倒することになったのかも知れませんけれど。
ここ、森繁美術館の企画展示も毎回きっちりと押さえており、何かしら催されるたび、何度も足を運んではじっくりとそこに浸るのが、剛の楽しみの一つなのです。
そうして得たうんちくの類を、
東城 六
や
ロベルト・エメリヤノフ
に語って聞かせると、
「へぇ、詳しいんだな」
「僕も基本的なところは学んでいるけど……すごいな」
「最初は単に、ウチの従妹に話してやるネタを探してただけやったけど。はは、調べるうちに、楽しなってなぁ」
心から絵を、この空間を楽しむ彼の笑顔は、自身の絵のありように悩む六にも、芸術に関わっていく将来を模索するロベルトにとっても。どこか、眩しく見えました。
「君たちか。奇遇だな」
「服部先輩も来ていたんですね」
鷹取 洋二
と一緒に『灯台と秋雲』を鑑賞していた
八神 修
は、やってきた三人に軽く手を上げ、挨拶しました。
変わり者として有名な洋二は、修にとっては、しっかりと自分のスタイルを貫き通す姿が好ましい、良き先輩です。二人揃って猫好き、という共通項もありました。
そんな先輩に誘われたからには、ぜひ有意義な一日にしたい! なんて。修もまた彼なりに、この機会を楽しんでいます。
六は、見覚えのある修の顔に、
「君はあの、たんぽぽ畑の……修くん、だったか。君も絵を見るんだね」
「ああ、久しぶり。六さんも、絵が好きなのか?」
二人は、ちょっとした知人です。とはいえ口数の少ない六は、二言三言発した後、どうにも会話が続かずに困ってしまうのですけれど……ふいに、修の持っているものが気になり、
「修くん、それは?」
「ああ。これは、こうするんだ」
修が持参したのは、持ち運びに便利なタブレット型のパソコンでした。タッチパネルを慣れた手つきで操作すると、現れたのはエノコロ岬灯台、広がる青空。目の前の『灯台と秋雲』に似た構図で撮影した、一枚の写真画像です。
「なるほど、こうして見比べるわけだね」
「アマヨイカヲルは、リアリズムを追求する人やからな。これはおもろいなぁ」
と感心するロベルトと剛へ、洋二が、
「ああ、八神君のアイディアでね。こうして実際の風景と比較することで、その違いから、作者のこだわりなどが見えてくる……というわけさ」
「雲の形、周囲の植生などを見れば、大体秋の何月頃に描かれたかが分かる。そこには作者の込めた意図、想いなども見えてくるかもしれない」
修もそう言って、手元の写真と交互に視線を走らせています。
作者のアマヨイカヲルは、まるで写真と見紛うような、緻密で写実的な表現で有名です。近年寝子島へと移り住んだ彼女は、その豊かな自然、風景が見せる表情の全てを切り取らんとするかのように、作品を作り続けているそうです。
それだけに、こうして実物を側に置いて比較するのは、確かに思わぬ発見が見えてくるような気がしてきます。
「見比べてみると、よう分かるなぁ。絵やからこそ出る、臨場感……かな。なぁ、知っとる?」
剛が語るのは……気の遠くなるような、作者のこだわり。
「同じ季節。同じ天気、同じ光の日しか描かん。アマヨイカヲルはそうして、少しずつこの絵を描き進めて……完成するのに、数年かかった」
「数年……なるほど、それでこの精緻さというわけか」
うなずく修が気付かされるのは、驚くほどの植物たちの精密さ。波間に削られた岸壁の形、灯台のディテール。雲の形すら、写真とそっくりなのです。
作者がいかに長い時間をかけ、この風景を見続けたか。その年月は、この場の誰にも想像が付かないほど、長いものなのでしょう。
「写真と絵画の違いて、知っとる? つまり、絵の具で覆われとるかないか。よう見比べてみて、きっと見方変わるで」
にっと笑った剛の言葉に、一同は、ほうと嘆息の息を吐きました。
六、ロベルト、剛が別の作品を見るため、立ち去った後。
(うわぁ……やっぱり、本物は違うなぁ)
やってきた
岡野 丸美
は、見たいと思っていた『灯台と秋雲』を実際に目の当たりにして、目を丸くしました。
というのも、丸美は以前、ちょうどこの絵のモチーフとなったあたりへ、スケッチへ出かけたことがあるのです。
(あの時は、遠景と近景がずれちゃって。構図を取るのも難しかったっけ……それに比べたら、この絵の構図の切り取り方!)
絵は、ほんの少し場面をずらすだけで、全く別の作品と言っても良いほどに印象が変わってしまうことがあります。同じ場所でこれに苦労した経験があるだけに、丸美にはこの絵の構図の見事さが、実に良く分かるのでした。
丸美は近くから、少し遠くから、そして斜めからと、それぞれに違った顔を見せる絵をじっくりと観察し、思いを馳せ、堪能します。
(……あれ? あの人って)
ふと気付くと、並んだ隣に立っていたのは、校内ではなかなかに有名人である洋二です。傍らには、彼と真剣に何かを論じている、修の姿もありました。
「この植生を見るに、9月から10月頃。つまり毎年のちょうど今時期に、これを描いていたというわけですね」
「うむ、そう考えると、なかなかに感慨深いものがあるな」
うむうむ、とうなずく洋二の視線の先には、修のタブレットパソコン。興味を惹かれた丸美が、そっと後ろからそれを覗きこむと、絵と良く似た構図の写真画像がありました。彼らはそれ比較対象として、目の前の絵に対して考察をしているようです。
「そっか、そんな見方もあるんだ……!」
「……ん?」
つい声に出してしまい、二人がくるり、丸美を振り向きます。
「あ、ごめんなさい! 写真と見比べるなんて、面白いなぁって思って」
「ああ、構わないさ。何なら、君も混ざるかい?」
「どうぞ」
快く言ってくれる洋二に、修も場所を開けてくれ、画面を傾けて見せてくれます。
「わぁ、ありがとう!」
こぼれた丸美の笑みとともに、再びじっくりと絵に向き合う彼ら。
先ほど剛から聞いた、作者がこの絵にかけたという情熱やこだわりの逸話に、独自の推論を交えながら迫っていきます。
それは真剣でありながらも、楽しいやり取り。
(プロの画家って、やっぱりすごいなぁ……よーし、私も頑張らなきゃ!)
そしてそんな一時は、丸美にとっても、なかなかに得るものが大きかったようです。
(まずはもっと、基本をみっちりと積んで……そしていつかは、こんな風に。いつまでも、ずっと見ていたくなるような作品を、描きたいな!)
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月28日
参加申し込みの期限
2014年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月04日 11時00分
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