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撮影隊がやって来た!
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【12】試写会
月日は流れ、『落神伝説殺人事件』の初号試写会の日がやって来た。
東京都内にある、関映本社ビルの一画にその日、撮影に参加した面々が集まっていた。
試写会が行われるのは、さほど大きくはないが映画館の中のような作りになった一室だ。
入口で、受付をやっている撮影隊スタッフと挨拶を交わし、彼らは次々と中へ入って行く。
「奈々美さん、どうしてここにいるんですか?」
声を上げたのはるちるだった。そこには、ちゃっかり奈々美が座っている。
「どうしてって、招待されたからや。出来上がった新聞を送ったら、ぜひ試写会にも来てくれ言うて、招待のハガキが届いたんや」
「そうだったんですか。……きっと、監督さんもあの新聞に感銘を受けたんですね」
奈々美の返事に、るちるは感心して言った。
「放送前に最新作を見れちゃうのって、嬉しいですね」
少し離れた席では、綾花が隣に座った梢に、そう声をかけていた。
「ですよねー。木サスファンとしては、役得ですー」
うなずく梢に、綾花は続ける。
「落神伝説が、どこまでリアルに描かれているのかも、気になります」
「ですねー」
梢はまたうなずいて言った。
「私たちの出たとこ、どんな感じになっているのか、すごくドキドキなのです」
別の席では、美咲紀が言っている。
「オヤツを食べて、おちつくのだ」
それへ真央が、持参のお菓子を差し出した。
「ありがとう。でも、今はドキドキしすぎて、とても喉を通らないのです」
ほうっと息を吐き出して、美咲紀が返す。
そんな中、スタッフの「試写会を始めます」の声が響き、室内が暗くなった。
やがて、正面のスクリーンに映像が映し出される。
ドラマの冒頭は、伝説を再現した古代のシーンだった。
(私の出たシーンも、ちゃんと映っています)
自分の出演シーンだけカットされていたらどうしよう、とひそかにドキドキしていた智瑜は、他のエキストラたちと一緒に映る自分の姿に安堵の息を漏らす。
(……休憩したあとのシーンの方が、少しだけよくなってる?)
軽く目を見張って胸に呟いたのは、圭花だった。
(獅子島さんに、発破かけられたのが、効いたのかな)
そんなことを思って、苦笑する。
再現シーンは、鳴神ひよりが西脇数馬に寝子島に伝わる落神伝説について説明していた内容を表現したものだった。そして、ひよりが寝子島へ行くと決意したところで、画面一杯にタイトルの『鳴神ひよりシリーズ・10 落神伝説殺人事件』が浮かび上がる。
(あ……。俺が紹介した店、本当に使ってくれてる……)
小さく目を見張って、刀は胸に呟いた。
画面には、寝子島を訪れたひよりと数馬が食事をしているシーンが映っていたが、それは刀が紹介した、参道商店街のラーメン屋だった。そのあとも、二人が商店街をぶらつくシーンで、いくつか彼が紹介した店が出て来た。
やがてひよりは、落神の子孫、落上家の一人娘、愛美と知り合う。愛美には、三人の従兄たちの中から夫を選ぶ義務があったが、そのうちの二人が次々と殺されてしまった。更に、犯人と目されていたストーカー男も行方不明の末、廃屋で殺されているのが、発見される。
(猫鳴館だ。……すごいな。たしかにボロい建物だが、こうやって見ると本物の廃屋のようだ)
見慣れた寮が画面に映し出されるのを見ながら、士は嘆息した。
ちなみに、美咲紀と智瑜に姫がすれ違ってアドリブのセリフを言うシーンは、ひよりが廃屋を訪れる前あたりで流れた。
「アドリブ……本当にそのまま使われているです……」
姫が軽く目を見張って、呟く。
そのあと、少し離れた場所から撮ったアングルで、美咲紀と智瑜、翼が歩いて行く姿と、ひよりが美咲紀に道を尋ねるシーンが続いた。
そのあたりは、たしかに映像と音楽だけで、セリフは入っていない。
(あ、ここも、ちゃんと使ってもらえたんですね)
智瑜は、美咲紀たちと共に映っている自分の姿に、またホッと吐息をついた。
画面では、四つ目の殺人が起きようとしている。そこへ飛び込んで行くひより。彼女は説得しようとするが、犯人は彼女の言葉を聞き入れない。
そこへ数馬と共に現れた愛美が、自首しなければ自分も死ぬと迫るが、犯人はひよりを刺したあと、彼女をも殺そうとした。が、犯人は数馬と警官に取り押さえられる。
このシーンで四人目の被害者になりかかるのが、零扮する巫女だった。真犯人に、三人目の殺人を見られたと勘違いされて神社の裏手に呼び出され、殺されそうになる、といった設定だ。
(……拙者が逃げ回るシーンが、こんなふうになるとは驚きでござる)
零はそのシーンを見ながら、目を見張る。
そのあとは、お約束のひよりが推理を披露するシーンが流れ、やがて彼女と数馬は猫島を去って行く。その映像の上に、テーマ曲とエンドロールが流れ始めた。
一同の口から、深い溜息が漏れた。
「私の名前が……!」
エンドロールに自分の名を見つけ、智瑜は思わず低い声を上げる。
小さく鼻をすすり上げたのは、真理だ。
(死んだ私が、大好きなシリーズの制作に関われて、今こうして完成作を目にしているなんて……夢みたい)
撮影現場ではずっと千佳のような言動をしていたせいか、今もそんな思いが胸に込み上げ、涙があふれて来たのだ。
画面は、最後の制作会社名のテロップになり、音楽も静かに終わって行く。
それを眺めて、真理は手の甲で涙をぬぐった。
『真理ちゃん、ありがとう』
姉の、そんな声が聞こえた気がする。
その途端、真理はふっと自分を取り戻した。
(千佳姉は、本当に『鳴神ひよりシリーズ』が好きだったんだな。……私には、良さはわからんが)
胸に呟き、彼女は小さく肩をすくめた。
(だが、千佳姉の供養にはなっただろう。それに、バイト代も入った。……一石二鳥。悪くない話だったな……)
やがて、あたりが明るくなると、真理は立ち上がる。
他の者たちも、三々五々、席を立って入口へと向かう。
そんな中、るちるは島崎に歩み寄った。
「るちるさ……私、将来メガホンを取る立場の人間になりたいんです。このドラマのように、見る人を惹きつけて時間を忘れさせるような……そんな映像を撮る人になりたい。でも、どうすればなれるかわからないんです。どんな勉強をすれば……何から始めればいいんでしょうか?」
そう尋ねる彼女に、島崎は言う。
「君はまだ、中学生だろう? それならまず、学校の勉強をきちんとやることだね。基本的な知識をちゃんと身につけて、あとのことは、それからだな」
「勉強を……ですか」
思いがけない言葉に、るちるは目を見張った。だが、すぐに大きくうなずく。
「わかりました。監督の言葉、しっかりと胸に刻んでおきます」
そして彼女は、「ありがとうございました」と頭を下げて、その部屋をあとにした。
一方、智瑜は他の者たちと一緒に外に出て行きながら、ふと思う。
(放送日はきっと、家族みんなでテレビの前にスタンバイですね。おじいちゃんは、予約録画するって言ってましたし)
そうして、その時のことを想像して、思わず微笑んだ。
こうして、試写会も大満足のうちに終わりを告げ、寝子島に撮影隊がやって来るというささやかなイベントは、幕を閉じたのだった。
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あとがき
担当マスター:
織人文
ファンレターはマスターページから!
マスターの織人文です。
参加いただき、ありがとうございました。
こんな感じになりましたが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
またの機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月16日
参加申し込みの期限
2014年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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