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究極のカレーを求めて
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■リンゴとシーフード
手馴れた様子で手を動かし、
詠坂 紫蓮
は着々とカレー作りを進めていた。
エビとホタテを一緒に煮込んだカレーはもうすぐ完成間近である。
その横で
志田 朝陽
は、リンゴが上手く切れず難しい表情を浮かべていた。
(確か、うちのお袋はリンゴを入れてたっけな……どうやって入れればいいんだ?)
思い出そうとしてみるが、思い出せるのは味ばかり。悩んだ末に、細かく切って入れてみようとするが丸いリンゴを上手く切ることは出来ず、包丁は逃げるばかり。
「あ、あのっ、……」
朝陽を見て助言をしようとするが、引っ込み思案な性格のせいか、上手く声をかけられず、朝陽の後ろで彩は唇を震わせる。そんな二人の様子を見かねてか、紫蓮は思わず声を掛けた。
「リンゴを入れたいの?」
「そうなんだけど、うまく切れねぇんだよ」
「リンゴを入れたいなら、摩り下ろしてみたらどうかな? 半分に切って、こうやって摩り下ろすのよ」
丸のままだったリンゴを半分に切ると、備品の下ろし金を使ってゆっくりと摩り下ろしていく。そんな紫蓮の手元を、朝陽はじっと見つめていた。
「へぇ、そうすればいいんだー……器用だなー……」
そろそろカレーが出来上がる頃合だろうかと、紫蓮は火にかけている鍋を気にして手を離す。朝陽は下ろし金を掴んでリンゴを摩り下ろし始めたが、手つきは紫蓮よりもやや、不慣れな様子であった。
彩は、朝陽が無事に料理を完成させられそうなことにほっとしながらいつの間にか目に浮かんでいた涙を人差し指でぬぐう。そのまま立ち去ろうとしたが、彩の肩を掴む者がいた。
■受け継がれる魂
時を同じくして、デジカメを片手にした修は皆がカレーを作る姿を眺めていた。
視線の先には、
握 利平
。空腹を訴える腹をさすりながら、玉ねぎを炒めていた。
「サザエを入れるのか?」
「おう、これは握家秘伝の味、その名も『サザエカレー』だ。余計に獲れた時にしか作らない、特別なカレー……祖父ちゃんから父ちゃんに、父ちゃんから俺に代々受け継がれたこの味こそ、究極のカレーと言えるはずだ」
飴色になった玉ねぎに、人参とジャガイモを加えて一緒に炒める。サザエはダシ用と具用に分け、軽く茹でておく。
「秘伝の味、か……出来上がりが楽しみだな。後で写真に撮らせてもらってもいいか?」
手にしたデジカメを掲げて利平に問いかける。
利平は、もちろんだと言わんばかりに大きく頷いた。後は煮込むだけ、さほど時間もかからずカレーは出来上がるだろう。
修と入れ替わりに現れたのは、マイスプーンと皿を片手にした
鬼河内 巌
。
「ふむ……もうすぐ出来上がりといったところかのう? 出来上がりが楽しみじゃな!」
鍋から漂うスパイシーな香りに、鼻を鳴らしながら利平に話しかける。それに答えるかのように、利平の腹が、ぐう、と音を立てた。
巌の声につられて、ののこもやって来る。家庭科室の備品ではあるが、巌と同じくスプーンと皿を手にしてカレーの完成を今か今かと待ちかねている様子だ。
「よし、完成だ! 握家に伝わる秘伝の味、その名も『サザエカレー』だ!」
鍋の様子を見て、十分に煮込まれたと判断した利平は二人の方を見ながらニッっと笑って見せる。口元から覗く白い歯は自信の表れだ。
サザエカレー……どのような味がするのか、究極のカレーなのかと、巌とののこは期待を胸に、ほぼ同時に皿を差しだした。
真っ白い皿に、とろりとカレーが盛られていく。
「さあ、食べてくれ!」
利平が声を掛けると同時に、巌とののこはスプーンを動かした。
「んんっ! これは……美味いっ!美味いのう!」
「サザエとカレーの絶妙なコラボレーション……!」
二人が口にした言葉を聞いて、利平は嬉しそうに笑う。この時ばかりは自分が抱える空腹感を忘れられる気がした。
綺麗に完食した巌の皿を見て、利平は満足げに頷いた。
「美味かっただろ? おかわりもあるからな、じゃんじゃん食べてくれ」
二皿目をよそってもらう巌に、目を丸くするののこ。
「うわぁ……すごいね。たくさん食べるんだね」
ののこの皿には、まだ少しカレーが残っている。けして口に合わなかったわけではない。ただ、最初にカレーを作る時に味見をしすぎたせいか、多少の満腹感を感じていた。
「残したら農家の皆さんに悪いけんのう。それに、米の中には七人の神様がいるんじゃあ。だから、残さず食べるのが礼儀なんじゃ」
巌の言葉に、頷く利平。代々続く漁師という家業で、何か思うところがあったのかもしれない。
「ま、うまいって言って食ってくれればいいぜ。サザエも浮かばれるだろ」
二人の言葉を聞いてののこはじっとカレーを見つめる。そして、頷いてから残っていたカレーを綺麗に平らげた。
■少し辛い恋模様?
「人参と、玉ねぎとジャガイモと……あと、ナスも美味しいから入れてみましょう。舞茸やしめじも……あぁっ」
両手に野菜ときのこを抱えながら、転ばないよう慎重に歩みを進めているのは
宮祀 智瑜
。しかし、大量の食材のせいか、バランスが取りづらかったのだろう。足を滑らせ、
八十八旗 信彦
に向かって転んでしまった。
レディに怪我をさせるわけにはいかないと、信彦は自らの体で智瑜を支える。
「すいません……あの、怪我はありませんか?」
智瑜は慌てながら信彦から離れ、何度か頭を下げた。そんな智瑜の様子に、信彦は気にするなとばかりに笑顔で片手を振る。
「大丈夫。そんなに気にしなくていいさ。それよりも、君は怪我してないか?」
智瑜が転んだ原因は両手に持つ野菜だろうと見当をつけ、ひょいと手を伸ばしていくつかを取ると空いている机に置いていく。そんな信彦を見て、智瑜はもう一度頭を下げた。
「大丈夫です。ありがとうございます、ええと……」
「信彦だよ。八十八旗信彦。君は?」
「信彦さん、ありがとうございます。私は、1年1組の
宮祀 智瑜
といいます」
智瑜は手にしていた食材を全て机に置き、改めて信彦に向き直る。
そんな二人の様子を、遠くから眺めている少女が一人。
上穗木 千鶴
は、調理の手を止めて浮かない表情で溜息をついた。
(究極のカレー、か……)
急に手が止まったことを不思議に思ったのか、白沢先生が千鶴の顔を覗き込む。千鶴は慌てて視線を戻すと、再び包丁を握る手に力を込めた。
「白沢先生、次はどうすればいい? とりあえず、玉ねぎは刻めたが……」
「じゃあ次は、他の野菜も切りましょう。食べやすい大きさに切ってね」
人参を手に取り皮を剥いていくが慣れない作業のせいか、随分と力が入ってしまっている。皮を剥き終わったら人参を輪切りにしていくが、おっかなびっくり包丁を使う千鶴に白沢先生も心配そうだ。
「痛っ……」
手先が滑って、包丁で指先を切ってしまった。千鶴の指に、じわりと赤い血が滲む。
慌てて救急箱を取りに向かう白沢先生の背中に、千鶴は小さく謝罪の言葉を呟いた。
「こんなことで、上手く作れるのかな……」
心中に信彦の姿を思い浮かべ、弱気になりそうな自分を励ます。人参はハートにしよう、そう決心したのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青崎灰次
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ★(50)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月09日
参加申し込みの期限
2014年10月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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