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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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寝子島に長月の風吹いて
・中学校の場合
職員室にて、先生達が集まっていた。前に立つのは校長を務める女性、杉村 小春である。彼女はきりっ、とした表情でこういった。
「また、新しい学期が始まったざます。皆さん、今日から気分を一新するでざますよ」
そういうと、彼女は先頭を切って体育館へ向かうのであった。
＊時間を朝のホームルーム後に遡る。
神助 天佑は、表向きごくフツウのちょっと古風な少年である。しかし、その正体は日夜『組織』と戦う異能の戦士だった！ ……という風に書いてはいるが、天佑は『もれいび』で『ろっこん』を持っている以外は普通である。
（いつ『組織』との戦いが起こるやもしれません。『力』を手にした僕の平穏はそこで終わりを告げるでしょう）
どこか愁いを帯びた表情で天を仰いだ彼は、ふっ、と優しい笑顔を浮かべる。
（だからこそ、このような日常は大切にしたいですね）
そんな事を思いながら水道へ向かっていると……慌てて走ってくる少女を目撃する。途端に天佑の表情が引き締まった。
（追っ手か？）
そう思って「大丈夫か！」と駆けつける天佑だったが……走ってきた少女、加藤 戦乙女は息を整えつつ天佑にこう聞いた。
「ね、ねぇ……朝のホームルームって終わった？」
「はい、ちょっと前に終わりましたよ」
それを聞いた戦乙女はがっくりとうな垂れ「初日から遅刻しちゃった……」とちょっとしょげていた。天佑は内心でほっ、としながらも「まだ初日ですから」と励ましつつ教室に入るよう促した。
蛇足だが戦乙女は担任から口頭で注意は受けたものの、初日という事もありそれ以上のお咎めはなかったが本人は「わたしがかわいいから大目に見てくれたのかな？」とか思ったそうだ。
＊そして始業式へ
壇上に上がった小春は、生活態度の見直しやら２学期の行事についてなどをはきはきと語っていく……のだが、やはり話が長く感じてしまうのは何故だろうか。早く終わって欲しい、とか考える者が多い中、天佑は真面目に聞いている。聞いているのだが……？
（日本人ではないのに、なんと自然で流暢な日本語……！ かなり努力なさったに違いありませんっ）
どうやら、彼には『山の手言葉』が海外の訛りに聞こえるらしい。校長を尊敬しているようだが、妙に勘違いしている。
漸く話が終わると、次は転入生の紹介となった。新たに学校にやってきた生徒は壇上に上がる。その中で目を引いたのは、長身の女子生徒。傍らの女子生徒がより小柄に見えてしまうほどだ。
「初めての登校だから、きちんとしないとねぇ☆ あれ？ 緊張してる？」
「は、はい。でも、なんか落ち着いてきました」
なんか星が見えそうな、元気できゃわわな感じの長身少女の声に解されたのか、小柄な少女は小さく笑って前を向く。
そんな中、ふわりウェーブのかかった髪を揺らし、元気な笑顔でマイクのスイッチを入れた。
「はっじめましてー☆ ２年４組に来ましたぁ、八城 緑里（はちじょう みどり）だにぃ！」
宜しくお願いします、としめて一礼。そしてにっこり。緑里はえへー、と笑って傍らの女子生徒に手渡した。
「１年１組に転入しました、鉄 時尾（くろがね ときお）といいます。宜しくお願いします」
キチンと挨拶できた事に安堵しつつ、マイクを別の人に渡す。そうして全員の挨拶が終われば小春が「何か困っているようだったら手助けするでざますよ」と付け加え、全員にクラスの列へ戻るように促した。
始業式が終わり、天佑も教室へ戻ろうと歩いていたのだが、そこで転入生の１人と出くわした。長身とはぴはぴ☆な口調や空気が印象的な緑里である。彼女は不思議そうに天佑を見、首をかしげる。
「どうしたのですか？」
「あのね、１年生の教室は確かこの階じゃなかったとおもうよぉ？」
その言葉に、天佑はぴしり、と固まった。
八城 緑里：身長１７８センチ
神助 天佑：身長１４９センチ
その差２９センチ。この世とは実に残酷なものである。
「僕は君と同じ２年生ですっ！」
天佑は思わず叫びそうになりながらそれでもやや大きめの声でそう言っていた。低身長な為、１年生と間違えられる事が嫌いなのだ。
「ごめんねぇ。気をつけるよー☆ あ、みどりんはぁ」
「４組の転入生で八城 緑里さん、ですよね？」
「そうだよぉ！ 憶えてくれたんだぁ☆」
心から謝る緑里が自己紹介をしようとすれば、天佑が憶えた名前を口に出す。それが嬉しかったのか、緑里の表情がぱあぁ、とより明るくなる。
「僕は１組の神助 天佑です。宜しくお願いま……」
「それじゃ、てんちゃんって呼んでいいかな？」
この言葉に、天佑はちょっとだけ頬を赤くして再び固まった。今思えばの話だが、こんな風に呼ばれたことはあまり無かったかもしれない……と。
職員室にて、先生達が集まっていた。前に立つのは校長を務める女性、杉村 小春である。彼女はきりっ、とした表情でこういった。
「また、新しい学期が始まったざます。皆さん、今日から気分を一新するでざますよ」
そういうと、彼女は先頭を切って体育館へ向かうのであった。
＊時間を朝のホームルーム後に遡る。
神助 天佑は、表向きごくフツウのちょっと古風な少年である。しかし、その正体は日夜『組織』と戦う異能の戦士だった！ ……という風に書いてはいるが、天佑は『もれいび』で『ろっこん』を持っている以外は普通である。
（いつ『組織』との戦いが起こるやもしれません。『力』を手にした僕の平穏はそこで終わりを告げるでしょう）
どこか愁いを帯びた表情で天を仰いだ彼は、ふっ、と優しい笑顔を浮かべる。
（だからこそ、このような日常は大切にしたいですね）
そんな事を思いながら水道へ向かっていると……慌てて走ってくる少女を目撃する。途端に天佑の表情が引き締まった。
（追っ手か？）
そう思って「大丈夫か！」と駆けつける天佑だったが……走ってきた少女、加藤 戦乙女は息を整えつつ天佑にこう聞いた。
「ね、ねぇ……朝のホームルームって終わった？」
「はい、ちょっと前に終わりましたよ」
それを聞いた戦乙女はがっくりとうな垂れ「初日から遅刻しちゃった……」とちょっとしょげていた。天佑は内心でほっ、としながらも「まだ初日ですから」と励ましつつ教室に入るよう促した。
蛇足だが戦乙女は担任から口頭で注意は受けたものの、初日という事もありそれ以上のお咎めはなかったが本人は「わたしがかわいいから大目に見てくれたのかな？」とか思ったそうだ。
＊そして始業式へ
壇上に上がった小春は、生活態度の見直しやら２学期の行事についてなどをはきはきと語っていく……のだが、やはり話が長く感じてしまうのは何故だろうか。早く終わって欲しい、とか考える者が多い中、天佑は真面目に聞いている。聞いているのだが……？
（日本人ではないのに、なんと自然で流暢な日本語……！ かなり努力なさったに違いありませんっ）
どうやら、彼には『山の手言葉』が海外の訛りに聞こえるらしい。校長を尊敬しているようだが、妙に勘違いしている。
漸く話が終わると、次は転入生の紹介となった。新たに学校にやってきた生徒は壇上に上がる。その中で目を引いたのは、長身の女子生徒。傍らの女子生徒がより小柄に見えてしまうほどだ。
「初めての登校だから、きちんとしないとねぇ☆ あれ？ 緊張してる？」
「は、はい。でも、なんか落ち着いてきました」
なんか星が見えそうな、元気できゃわわな感じの長身少女の声に解されたのか、小柄な少女は小さく笑って前を向く。
そんな中、ふわりウェーブのかかった髪を揺らし、元気な笑顔でマイクのスイッチを入れた。
「はっじめましてー☆ ２年４組に来ましたぁ、八城 緑里（はちじょう みどり）だにぃ！」
宜しくお願いします、としめて一礼。そしてにっこり。緑里はえへー、と笑って傍らの女子生徒に手渡した。
「１年１組に転入しました、鉄 時尾（くろがね ときお）といいます。宜しくお願いします」
キチンと挨拶できた事に安堵しつつ、マイクを別の人に渡す。そうして全員の挨拶が終われば小春が「何か困っているようだったら手助けするでざますよ」と付け加え、全員にクラスの列へ戻るように促した。
始業式が終わり、天佑も教室へ戻ろうと歩いていたのだが、そこで転入生の１人と出くわした。長身とはぴはぴ☆な口調や空気が印象的な緑里である。彼女は不思議そうに天佑を見、首をかしげる。
「どうしたのですか？」
「あのね、１年生の教室は確かこの階じゃなかったとおもうよぉ？」
その言葉に、天佑はぴしり、と固まった。
八城 緑里：身長１７８センチ
神助 天佑：身長１４９センチ
その差２９センチ。この世とは実に残酷なものである。
「僕は君と同じ２年生ですっ！」
天佑は思わず叫びそうになりながらそれでもやや大きめの声でそう言っていた。低身長な為、１年生と間違えられる事が嫌いなのだ。
「ごめんねぇ。気をつけるよー☆ あ、みどりんはぁ」
「４組の転入生で八城 緑里さん、ですよね？」
「そうだよぉ！ 憶えてくれたんだぁ☆」
心から謝る緑里が自己紹介をしようとすれば、天佑が憶えた名前を口に出す。それが嬉しかったのか、緑里の表情がぱあぁ、とより明るくなる。
「僕は１組の神助 天佑です。宜しくお願いま……」
「それじゃ、てんちゃんって呼んでいいかな？」
この言葉に、天佑はちょっとだけ頬を赤くして再び固まった。今思えばの話だが、こんな風に呼ばれたことはあまり無かったかもしれない……と。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年10月04日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年10月11日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年10月11日 11時00分
