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*甘味ボーイズ達の明日はどっちだ
――洋菓子店『Raton』
厨房で出来上がったマドレーヌの焼き加減をチェックしながら、
荒井 景貴
は黒い瞳を細めた。今日は9月1日。制服姿の寝子高生を見、それをより実感する。
(今日から二学期ですか。また一学期の時のように生徒さんが遊びに来て下さると嬉しいですね)
そんな事を考えていると、少年の声が聞こえる。出迎えれば
六月一日宮 檸檬
と
楢木 春彦
の姿が。春彦は、この店でバイトをする為に来たのだった。檸檬は、久々にここのお菓子が食べたくなったから、だそうな。
「ここのレモンゼリー、美味いんだよなー♪」
と大のお気に入りの様子。その話を道すがら聞いていた春彦は、檸檬の表情から、本当に好きなんだな、と実感する。
「お久しぶりですね、檸檬さん。春彦さんは、アルバイトの方宜しくお願いしますね」
笑いかければ、檸檬も照れくさそうに笑い返す。春彦は「宜しくお願いします」と一礼し、更衣室へ。早速制服に着替えるのだが……ここでも問題が発生した。朝の光景も思い出していただきたい。彼は、不器用である。春彦はまたもやネクタイという壁にぶちあたっていた。
「……なかなか来ませんね」
「多分、ネクタイが結べないんだと……」
景貴と檸檬がそんな風に話している傍から、ちょっと涙目の春彦が現れた。どうにか頑張った様子が伺えるが、ネクタイはやはり結べていない。
「まだ慣れていないのですから、仕方ありませんね。少し待ってください」
「あ、はい……」
景貴は春彦の前に立ち、綺麗にネクタイを結う。その様子をにやにやと見守る檸檬は内心笑いを押し殺していた。春彦が「どうもっす……」とお礼を言えば、にこやかな顔で「気にしないでくださいね」と景貴は言う。そこで檸檬がぽつりと一言。
「またもや夢破れたな、楢木」
「~~~~っ、煩い!」
何があったのかきょとん、となる景貴。春彦は影の降りた顔で「店長、気にしないでください。悪気が無いのはわかってますから」と言うのだった。
2人に9月の限定商品を試してもらいたい、と景貴が問えば2人とも乗り気になった。「では……」と彼が持ってきたのは2種類。1つは粒の良い栗が乗った和栗のモンブラン。もう1つは梨のババロアだった。見た目も可愛いお菓子に檸檬と春彦は目を輝かせる。
「店長さん、レモンはー?」
なんて檸檬が問うと景貴は、「今回は使用しませんでした」と苦笑する。檸檬はお気に入りのレモンゼリーを食べてから試食する事にした。
「まず、和栗のモンブランですが、ミルク感たっぷりのクリームに栗を丸ごと1個入れてみました。マロンペーストは和栗本来の味わいや香りを損なわないように気をつけ、土台にはさくさくとしたメレンゲを使いました」
大きさとしては、丁度よいだろうか? 栗のまろやかな香りが鼻を擽り、春彦は思わずよだれを飲み込む。
「次に梨のババロアですが、滑らかなババロアの上に梨のコンポートを刻んで乗せてみました。梨の自然な甘さが出ているとよいのですが……」
ふわりとしてぷるんっ、とゆれるババロア。ちりばめられたコンポートがお洒落で、帽子をかぶっているようにも見える。2人は早速食べてみる事に。
(! めちゃくちゃ美味ぇ~~っ)
春彦は和栗のモンブランを一口食べ、満面の笑みを零す。水を飲んでからババロアも口にすれば、さっぱりとして瑞々しい梨の風味にこれまた表情が緩む。
「和栗も梨もマジ美味すぎてヤバイって! やべっ! 止まんねぇ~!」
次々に進むスプーンにはた、と思う。これってすぐに無くなるんじゃないか、と。ちらり、と見れば檸檬はレモンゼリーを食べながらの試食。そんなに減ってはいない。
(よしっ)
と、春彦は静かに手を伸ばし、檸檬の分をゲット! これには檸檬も黙っていない。
「おいっ、それは俺の分だろう!」
「へへっ、ゆっくり食べてるホズミヤが悪いんだろう?」
「てめぇ食べんなよ? ぜってー、食べんなよ?!」
「知らねぇよ! てか制服ひっぱんな!!」
檸檬が手を出せば、皿を持って避ける春彦。ちょっともみくちゃになりながら言い争っているうちに、器用にも春彦は檸檬の分まで食べてしまった。
「お二人とも落ち着いて……」
景貴の言葉で我に返った2人。真っ先に春彦が「すいませんでした」と頭を下げる。そして檸檬の頭を後から押さえ、2人で反省。
「まだ試作品はありますから、そんなにしなくてもいいですよ」
苦笑しながらも、この2人は仲がいいんだな、と思う景貴だった。
蛇足だが、この2つの商品は人気が出、雑誌でも取り上げられる。その事をまだ3人とも予想しなかったが、兎も角手応えを感じた景貴は早速出そう、と思うのだった。
*斜陽に佇む夢の跡
――寝子島イリュージョンランド。
嘗ては多くの子ども達に愛された遊園地も、閉鎖され、放置され、今は廃墟を残すのみとなった。夕暮れ時という時間もあいまって、より一層寂しさを覚える。
(こうなっていたとは……)
閉鎖されていた事を知らなかった
木原 一颯
は、寂れた空間に呆然となった。それでも歩き回り、目的の物を見つけ出す。それは、野外音楽堂の壊れたピアノだった。33年前、駆け出しの職人であった一颯が手がけた物で、息子も同然の作品だった。ぼろぼろになりながらも、姿を保っていたそれに、彼は静かに寄り添う。
「皮肉だね。君も僕もすっかり草臥れてしまった。君の事はずっと気にかけていたが、どうする事も出来なかった」
恨んでいるかい? と静かに問いかける。そうしながら当時の事を思い出した。当時の
一颯にとってこの島は針の筵でしかなかった、と。
(僕は、子どもを置いて逃げたんだ)
罪悪感で胸が一杯になっていると、彼はあることに気づく。このピアノに、修繕された痕を見つけ、目を丸くする。
「親切な人が、君を助けてくれたようだね」
そっと蓋をあけ、鍵盤を鳴らせば懐かしい音が響く。それに瞳を細めつつ、彼はヴェネチアの絵葉書を一枚ピアノに添えた。
(どうか、受け取ってもらえますように)
ピアノの傍に置き、静かに見つめる。何故だろう、夕日に照らされたその姿は、安堵した子どものような姿にも見え、少しだけ目に涙が滲んだ。
一颯は日が沈むまで、ピアノをただただ見つめ続けた。
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担当ゲームマスター
菊華 伴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
98人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月04日
参加申し込みの期限
2014年10月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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