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(この感じだ)
顔には出さないものの、ネコフェスの時同様静かに興奮している。それを知る者は果たしているだろうか? その高ぶりは演奏にも滲み、より澄んだ音色となる。
響也もまた周りの演奏をフォローするように奏でる。サナリアナは慣れないながらも小鳥のような軽やかさを奏で、慶介は律儀で繊細な響きを持たせた旋律を響かせる。
(大丈夫です、とは言ったけどちゃんと合わせられるか、緊張するなぁ)
内心ではぎこちなく思っていたけれども、指が弦の上を滑れば、音色の心地よさに緊張も解れていた。日和の指使いもスムーズで、その演奏は水面を渡る風イメージを持たせる。
5人の奏でる音色に、聞いていた3人も表情が柔らかくなる。そうしながらも、いつかは自分も上達し共に奏でたいと強く思う。
(高校生の先輩方、上手だなぁ……。まぁ、芸術科の人もいるし、当たり前なのかもな)
そんな事を思いながら見つめていた直治だが、ふとひまりをみた。彼女は真剣に、焦がれるような目で5人を見つめ、音色を聞いていた。
(私もいつか、あの人たちみたいに心に残る音を奏でることができるんだろうか)
ふと、視線を憶えてその方向をみると、直治と目が合った。ひまりは恥ずかしくなって顔を赤くし、「なんでもないっ」とそっぽを向いてしまった。
ややあって演奏が終わり、拍手が起こる。サナリアナが少し興奮した様子で喜べば、慶介は極端におかしい音を出さなかったことに安堵していた。
「なぁ、篠崎。今の演奏は何色に見えた?」
共感覚を持つが故に視覚にも色が見える征一郎の問いかけに、同じく共感覚を持つ響也は柔和な笑みを浮かべて
「楽しげで、やさしい暖色系の色が俺には見えたよ。神嶋はどうなんだい?」
「……白銀と水色に淡い緑が混ざった柔和な色、だな」
そう答えながらも、征一郎は静かに響也を見る。何故だろう、彼には、楽しげな響也の姿が少し眩しく感じられた。ちらり、と他のメンバーを見れば、サナリアナと慶介は初々しく見え、日和は心から音を楽しんでいる事がより解った。それに感じ取っていた事に確信を持つ。
「あぁ、楽しかった」
日和が幸せそうにそう呟けば、征一郎が僅かに顔を上げる。ふと二人の視線が交わった。
「ん?」
「凛として、心地よい音色がしたな。……音が、前より良くなったじゃねぇか」
その言葉に、日和の表情が少し緩む。恥ずかしそうでもあり、嬉しそうでもある。
「なんだろう。自分で言うのもなんだけどね、ネコフェス以降自分の音が良い意味で変わったと思う。なんか、こう、音を楽しめてるって……」
この気持ちを大切にしたい、と思いを抱きしめるように、優しく呟く日和。征一郎は静かに話を聞きながら、なるほど、と思った。
ここで響也から「少し休憩しないか」と提案があり、NCC代表である夫人からもらったクッキーの箱を開いた。それを食べながら皆で音楽の話で盛り上がる。どんな音楽を普段聴くのか、という誰からかの問いかけから、練習の後はCDショップ『Pioggia d'aprile』へ行くという話になっていった。
中学生・高校生と話しながら、逢莉は憧れの眼差しで彼らを見つめる。少女は、心の中で強く誓う。
(今は練習中ですが、いずれは……みなさんと舞台に立ちたいです! ネコフェスのようなステキな舞台に!!)
*CDショップにての交流?
練習が終わり、解散に。小学生である逢莉は帰宅し、残った中高生だけでCDショップへと向かった。ここは征一郎の知人が経営する店で、時間帯も相まって客層の半分程は彼らと同じぐらいの少年少女であった。
サナリアナはヴァイオリンやピアノの練習用曲を探しに行き、手持ちが無い直治は欲しい曲の在庫確認でもしようか、とカウンターへ向かう。ひまりはクラシックのCDを一枚も持っていなかったので、お勧めの曲を響也に聞いて探しに行く事にした。慶介も目的は同じらしく、ひまりと行動を共にする。
ふふふ~、と笑いながら日和は楽しげに店を行く。なんでも彼女が贔屓にしているアーティストの新譜がその日発売されるらしい。
「予約はしてあるんだけど、布教用にもう一枚買っちゃうよ~♪」
るんるん気分でレジへ持っていけば、予約分と一緒に購入。ご満悦な様子で他の人の様子も見に行くのであった。
「これとこれは同じ曲のCDだけど、演奏者が違うだけでがらりと印象が変わるよ」
「やっぱり、人によって表現とかもかわるのだな」
(先輩はこういうの、聞いてるんだなあ……)
響也がひまりと慶介に説明し、少し離れた所ではサナリアナが幾つかの練習用曲を聞き比べている。
「へぇ……、皆はこういうのを聴くんだな……」
在庫確認を終えた直治がクラシックコーナーへ足を運び、他のメンバーの様子を見ていると、1人見回っていた征一郎と出くわす。
「あぁ、神嶋先輩。先輩はどんな曲を聴くんだ?」
何気なく問いかけると、征一郎は少し考えつつ1つのCDを棚から出す。不思議そうに見ていた直治に、彼は軽くCDを差し出すと
「悪い事は言わねぇ。気が向いたら聴いてみろ」
と言ってさり気無く……というよりぶっきらぼうに渡した。直治はお礼を言って、視聴コーナーで聞いてみる事に。よく見ると、傍らでは征一郎もまた気になった物があったのか、視聴していた。
ところが数分後。棚から糸がたれているのが見える。彼は気づいていないものの、ちょっと大きめの蜘蛛が近くを這っていた。直治は特に気にせず視聴したCDを戻しに行く。その時、征一郎が蜘蛛の存在に気づき……小さく肩が跳ねた。
(ちっ……、なんでこんな所に?!)
「あれー? 神嶋君、どうしたの?」
ちょうど練習曲のCDを見に来た日和が声をかける。征一郎は平静を装った。蜘蛛に気づいた日和は小声で問いかける。
「もしかして、神嶋君、蜘蛛が」
「べっ、別に自分は怖いという訳じゃねぇ、あの足が気色悪ぃだけだ」
そういいつつも蜘蛛を見ると背筋に冷たい汗が浮かんでしまう。日和がその様子にくすっ、と笑えば征一郎はばつが悪そうな顔になった。
「笑うなよ」
「ゴメンね。でも、意外って言うか……、なんだろう? 嬉しいなって思っちゃうんだ」
「嬉しい?」
不思議に思った征一郎が問えば、日和はやんわりとした声で語り始める。
「うん。神嶋君の演奏が凄すぎてね、今の私のレベルじゃ近寄ることも出来ない人って感じがあったから。だから、そんな普通の神嶋君を見られて嬉しい」
リボンを揺らし、優しく微笑む日和。征一郎は妙に胸の中がむず痒くなりながらも、より小さな声で言う。
「……秘密な?」
「うん。改めて宜しくね、神嶋君!」
日和は、そう答えながら静かに振り返る。自分は、征一郎に憧れていた。けれども彼の経歴に目が眩んで彼自身の本当の姿を見えていなかったのかもしれない、と。
征一郎から進められたCDを取り置きしてもらおうとカウンターにお願いに行った直治はこんな光景に出くわした。
(この曲はこっちの奏者の方がいいな。……うん、この曲っていいなぁ)
どこか愛らしい顔になり、心から音楽を楽しむひまり。その姿をみた響也と慶介に彼女は気づかなかった。が、そこをサナリアナが通りかかった。
「その曲いいよね?」
彼女の言葉で、ひまりは我に返る。周りを見れば、慶介や響也が自分を見つめていた。途端に顔がまっかになる
「……!? なっ、何見てるんだよ! こ、こ、これ買ってくるっ!」
あわててレジへ向かうひまりだった。
外に出ると、真昼の淡い金色が、徐々に琥珀色へと変わる時刻へと、差し掛かっていた。征一郎は帰宅の際、「帰りは気をつけろよ。特に女子の夜道の一人歩きは」と素っ気無く言う。
旧市街に住む直治は、同じ方向の人と一緒に帰れたら……と思っていたがほぼ全員が星ヶ丘だったので1人で帰っていく。それをちょっとだけ寂しく思いつつ……叔父に連絡を入れなくてはならないことに気づいた。
(メールを……、いや、電話しよう)
彼は少し歩いてから、小さくうなずいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
98人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月04日
参加申し込みの期限
2014年10月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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