希望戦士ニャンダム・レクイエム｜リアクション

希望戦士ニャンダム・レクイエム

●公国軍パイロット　ソウジロウ・タカナ

「ヲマエとの決着を…つける！」

　青いニャク改に乗ったソウジロウ・タカナ（高那宗治郎）は初めからあの赤く塗りたくった量産型ニャンダムに乗ったあいつが嫌いだった。
　だが、行く先々で何度も対峙し、命のやり取りをするうち、その『赤い奴』とは運命めいたものを感じ始めていた。

　そして今回も運命にひかれ二機は再戦を果たした。

<< なんだこの違和感は？　奴の機体にいつものキレが無い >>

　連戦による疲労か、それとも整備不良なのか――　再会した『赤い奴』の動きは緩慢で、ソウジロウは驚くほどあっけなく敵を追いつめた。
　コックピットに照準を合わせ、トリガースイッチに指をかけるソウジロウ。

<< ……これで終わりなのか？ >>

　長い闘いの終止符がこんなものなのかと、あっけない結末に色を失っていく視界――

<< どうしたソウジロウ？　そのままじゃやられるぞ！ >>

　動きを止めたソウジロウを不審に思った味方が声をかけながら近づき、援護射撃を始める。

<< だめだ！そいつを殺るのはヲレだ！ >>

　そう思った時にはソウジロウは自らの機体を友軍と『赤い奴』との間に滑り込ませていた。
　敵である量産型ニャンダムに向けて放たれたはずの弾丸はソウジロウの機体を貫き、火花を散らした。

<< じゃぁな、先に逝ってるぜ……だけど、ヲマエと殺り合うのはもうこりごりだ……
　当分会いたくねぇから……死ぬなよ >>

　激しい衝撃の後、ソウジロウは閃光に包まれた――