希望戦士ニャンダム・レクイエム｜リアクション

希望戦士ニャンダム・レクイエム

●目覚め

　「……！？」

　目を覚ました斗南は不愉快だった。
　何かとんでもなく悪い夢を見ていたようだ。具体的にどんな夢を見たかは思い出せないがとても嫌な夢だった。

「あぁああ……あ？　夢だったのだ？」
　
　真央もまた夢の内容をはっきりとは覚えていなかった。しかし、彼女は何か温かいものを感じていた。

「何かすごくうれしいことがあった気がするのだ……何なのだ」

　胸にこみ上げるものに今日は何かいい事がありそうな予感がした――
　
　一方、宗治郎は夢の内容をしっかりと覚えていた。

「……あっれ？　ヲレってばボッチだからってちょっと現実逃避しすぎじゃね？」

　中二病めいた夢の内容に恥ずかしすぎると枕を抱えてバタバタする宗治郎。

　また他方の翼は夢から醒めて、ぼんやりとしていた。

（なんだか夢を見ていた気がします……夢の中で死んでしまった気がしますけど怖くはなかったです……）

　居間に誰も居ない様子、両親は昨日も帰って来なかったようだ。
　変な夢を見たと思い、鏡で自分を見てみる翼。すると何故か目元には涙が溜まっていた。

（なんだか悲しい夢を見た気がします。起きても誰もいないのは寂しいですね……）

　そして、それぞれに新しい一日が始まった――

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