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▽ネコトソラ
(……時間切れなのだ)
夕焼けが綺麗な頃だった。
後木 真央
はがっくりと肩を落とす。
ろっこんの効果が切れ、召喚した『がおー』が、消えてしまったのだ。
がおーはデブ……ではなく、恰幅のいい猫なので、いなくなると、急に自分の身体が軽くなったような気がする。
(でもでも、また召喚すればいいのだ!)
真央は猫の手のポーズを取り、叫んだ。
しかし。
「むむ~なかなかうまくいかないのだ~」
何度もヒトが通りかかり、なかなか召喚が成功しない。
(こうなったら、ヒトがいないところにダッシュなのだ!)
川の上の上の上の――山に近いところまで、真央は走る。
陸上部で鍛えている真央だ。息が上がる前には、すっかりひと気のない場所に出ていた。
「にゃにゃにゃがおー!!」
今度こそ。いくらか真央の声に気合が入っている。
そして、ぽんッ。という軽快な音と共に、がおーは姿を現した。
「がおー!」
真央は現れたがおーをぎゅうっと抱きしめると、がおーの柔らかい毛並みと、ふっくらとした贅肉が真央の肌を撫でた。
「がおー、ずっと一緒にいるのだ」
がおーは真央の言葉がわかったのだろうか。それとも、ただ楽がしたいだけなのだろうか。
「ふにゃぁ~」
やる気のない返事をして、真央をよじ登っていく。
「んじゃ魅惑のネコ集会探訪再開なのだ♪」
にっこり笑顔で真央は走りだす。
猫を乗せた少女の影が伸びる。もうすぐ日が沈むという合図だった。
けれど真央は帰宅することもなく、がおーを乗せて、走り続けた。
「ふにゃあ」
いくらか走るとがおーが不満気に声を漏らした。
「あ、がおーお腹すいたのだ? 煮干しを食べるといいのだ!」
そうして煮干しを渡せば、真央の頭の上に食べこぼしの煮干しが降ってくる。
「ふ、にぃ」
しばらく走ると再びがおーが不満気に声を漏らした。
「今度は喉が乾いたのだ? だったらお水を飲むといいのだ!」
そう言ってペットボトルの水を飲ませて上げようとすると、やはり半分以上上手く飲めず、真央の髪を濡らす。
けれど真央は怒らない。
「がおー! あっちにお猫様がいっぱい居るのだ! 突撃なのだ~!」
真央は走る。
がおーは鳴く。
そうして何度も何度も繰り返した日常を、さらに繰り返した後に、真央は足を止める。
「ちょっと休憩なのだ」
そして頭の上に乗るがおーを抱きしめた。がおーはいやがる様子もなく、為されるがままだった。
空が赤い。そして、少しずつ青黒く変わっていく。
こうして時間が過ぎていけば、がおーは、また帰ってしまうだろう。
「……世界中の人がもれいびになったらずっと一緒なのだ」
そうすれば召喚に失敗することもないかもしれない。環境に応じて滞在時間が減ることもないかもしれない。少なくとも、今のように通りがかりの人に阻まれる可能性は減るだろう。
「ぷにぷになのだ」
真央はがおーのみっちりした腹肉が好きだった。そこに触れていると妙に安心する。
(……ずっと一緒にいて欲しいのだ)
召喚し続けて、少しずつ側にいてくれる時間はずいぶん伸びた。それでもまだ一週間の壁すら遠いのだ。永遠など夢よりも遠かった。
(……一緒に、居て欲しいのだ)
初めての寮。
一人きりの生活。
それは自分の選択だったけれど、泣きたくなってしまった時があった。
そんな時、がおーは、真央の側に現れた。
その温もりは、心にまで染みていった。
がおーを心の友と言わずして、誰を心の友と呼べばいいのだろう。
「二つしっぽの猫又になっていいのだ」
妖怪は恐ろしいものかもしれないが、がおーが恐ろしいはずがなかった。
「真央ちゃんが死ぬまでずぅーっと一緒に居てほしいのだ」
夢に向かって努力すれば、もしかしたら夢は叶うかもしれない。
たとえそれが途方もないものに思えても――想像できることはすべて現実に起こり得る。
現に、がおーは真央の腕の中にいるのだから。
「きれいな夕陽なのだ」
真央はようやく空を見上げた。
がおーも一緒に空を見上げた。
赤い、赤い色が一人と一匹を染め上げる。
「みんなも……修ちゃんや夏朝ちゃんも見てるかもなのだ♪」
そう思うと、小さな、寂寥感と呼ぶには小さすぎる感情はかき消された。
そのまましばらく一人と一匹は同じ夕日を眺める。
夜は、もう近いだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月18日
参加申し込みの期限
2014年10月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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