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【五限目(1)】
「知らなかったのだ……! 旧市街にはまだまだ隠れたお猫様スポットがたくさん存在していたのだ!」
後木 真央
は、すっかり空になったパンやら鰹節やらの空袋をポケットに詰め込むと、満足げに額の汗を拭った。
「こんな素晴らしいことに気づいたのは今日という日にうっかりお寝坊さんをしちゃったおかげなのだ~♪ これもきっと神魂のお導きなのだ~♪」
真央はどこまでも前向きな性格だった。
喜びのあまり「にゃにゃにゃがおー!」と「ろっこん」で三毛猫のがおーを召喚して、喜びを分かち合ってしまう。
「がおーもお友達がたくさん見つかって嬉しいのだ? よし、それじゃあ残りの時間もフル活用してお猫様探し再スタートなのだ~♪」
せっかくなので、がおーにも手伝って貰い、二人――もとい、一人と一匹で、お猫様探訪に再出発しようと意気込む真央。
がおーが真央の指令を受けて、歩いているのか走っているのかわからない速度で曲がり角に向かったそのときだった。
「…………っ!?」
真央の進化した『ろっこん』の力が、がおーが何かに驚いたことを彼女に伝えた。
すわ何事かと真央はがおーのもとへ視線を走らせる。
そこで彼女が見たものは――。
「……ふ、不良なのだ。うっかりおサボりしちゃった真央ちゃんとは風格が違う感じの不良ちゃんがいるのだ……」
寝子中の制服に身を包んで、堂々と旧市街を闊歩する長身の中学生の姿だった。
新江 天懸
は気がつけば旧市街にいた。
「ふらふら歩き過ぎたか……」
ぼりぼりと髪を掻いて呟く。
偶然に寝子高の前などを通りかかってしまったために、色々と余計なことを考えすぎてしまったらしい。
「……もうこんな時間か。どっか制服でも入れそうな店探すか」
そう考えて、踵を返そうと天懸が立ち止まったときだった。
ぽすん、と彼の足元に何かがぶつかった。
「……あぁ? いってーな……」
別に痛くもなんともなかったが、ついつい不良の習性で、天懸は足下を睨みつけてしまった。
そして、
「……」
「……」
天懸は、妙に福福しい姿をしたぽっちゃり三毛猫と目が合った。
可愛い、なんて思っていない。
天懸は、断じて、絶対に、そんなことなんて思ってなかった。
後木 真央
はうずうずしていた。
(もしかして、あの不良ちゃん猫好きなのだ?)
真央は「ろっこん」の進化により、がおーの考えていること・感じていることがなんとなくわかるようになっていた。
がおーは間近にいるあの強面中学生から敵意や害意を感じ取ってはいなかった。
それどころか、ほのかな好意や愛情のようなものを感じなくもない。
猫好きに悪い人間はいない――というのが真央の持論だった。
(もしかすると、ああ見えて意外といい人かもしれないのだ)
真央は物陰からしばらく中学生とがおーの様子を見ていた。
やがて、その中学生がおそるおそるといった様子で、がおーに手を伸ばそうとするのが見えた。
その瞬間、
「あ」
がおーは、ぴゃーと尻尾を巻いて、中学生から逃げだしてしまった。
(ああっ、がおー……!)
真央は思わず心の中で叫んでいた。
あれはちょっと思春期の中学生男子のハートに癒えない傷をつけてしまったのではないか、そんなことを思った。
中学生はしばらくぽつんと所在なさげに立ち尽していたのち、
「……」
ぽりぽりと明るく染めた髪を掻いて、少し寂しげな(ように見える)背中を真央に向けてどこかへ歩きだした。
新江 天懸
は考えていた。
(まさかあそこまでビビられるとは……)
さっきの三毛猫のあまりの福福しさに、ちょっとだけ頭を撫でてみようかなと手を伸ばした天懸だったが、よもやあんなスピードで逃げられるとは思わなかった。
「……べつにいいけどな」
拗ねたように呟いた言葉は小さく傷心している何よりの証左だった。
と、そのときだった。
「――待ってほしいのだ!」
「……ああ?」
聞き覚えのない声に呼び止められて、天懸は後ろを振り返り、
「うおっ……!?」
思わず声を上げて仰け反ってしまった。
すぐ後ろにさっき逃げたはずの三毛猫とそれを抱き抱えた寝子高の制服姿の女がいた。
「さっきのがおーの無礼は真央ちゃんが代わりにお詫びするのだ! でも、がおーはちょっとびっくりしただけで、決して見た目だけで人を判断したりはしないコなのだ!」
「……はぁ?」
天懸はわけがわからなかった。
というか、今、さらっと遠回しに見た目が怖いと言われた気がするのは気のせいだろうか。
「だから、今度こそ大丈夫なのだ! さあ、思う存分、ナデナデするのだ!」
「……お、おお?」
ずずいっと近づけられた三毛猫の福福しさと真央と名乗った少女の勢いに、天懸はなかば圧倒されながら頷いていた。
「……」
さっき撫でられなかった頭をおっかなびっくり撫でてみる。
「……」
三毛猫はふてぶてしくも福福しい表情のまま、ほんの少しだけ目を気持ち良さげに細めた。
それは天懸のささくれだった気持ちを少なからず癒すことに役立った。
「おネコ様は人を笑顔にするのだ~♪」
「……っ」
女の言葉に、自分が微笑を浮かべていたことに気づき、天懸は顔を赤くする。
「……べ、べつに俺は猫なんか好きじゃねーし――」
「あああああっ!?」
と、そのとき、女が頓狂な声を上げた。
「しまったなのだ! このままでは部活にも遅れてしまうのだ! も、もう行くのだ! ご、ごめんなさいなのだっ!」
言うが早いか、女は三毛猫を抱えたまま、踵を返してしまった。
おそらくはあいつも通っている寝子高の校舎へ向かって。
「……」
もしかして、彼女は天懸が三毛猫に逃げられた瞬間を見ていて、わざわざ自分に触らせに来てくれたのだろうか。
天懸はしばし無言のまま、真央とかいうお節介な女の消えた曲がり角をぼんやり見つめていた。
やがて。
「……うぜーんだよ、ばーか」
そんなお節介な女に、天懸はいつもと同じお決まりの台詞を、いつもとは少し違った温度で呟いて、
「帰るか」
下宿先である親戚の家に向かって、ゆっくりと歩き出したのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月29日
参加申し込みの期限
2014年12月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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