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猫鳴館、G襲来!
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●猫鳴館ではGを見るとまず食すかどうか検討されます
「イヤイヤイヤイヤ」
一同は盛大に首を振ってツッコミを入れた。
九夜山の麓、寝子島高校裏手の森の中に埋もれ、地図にも載っていない二階建ての館――
猫鳴館
。
この学生たちの自由な砦に今宵、絹を裂くような悲鳴が響き渡った。
悲鳴の主は
神野 美野梨
。食堂に水を飲みに下りていったところ見てしまったのである、日本国民のほぼ大部分が嫌悪するであろう、あのおぞましき黒い悪魔、ゴキブリ――「G」の姿を!
正直なところ、猫鳴館でGに遭遇すること自体は特異なことではなかった。一匹や二匹なら、美野梨だってこうは驚かなかったに違いない。だがこの夜、旧館1階の廊下に現れたヤツらは尋常な数ではなかった。
廊下の向こうにビロードの絨毯のように広がる闇。それが蠢く羽根でなければどんなによかったか。生物部に所属し、虫の生態には興味がある美野梨だったが、こう大群となるとさすがに生理的にダメだった!
時刻は深夜0時を回ろうとしていた。奇しくもこの日、学生たちは大部屋と呼ばれる館内の共有スペースに集まって、夏休みの宿題を仕上げるための勉強会を開いていた。宿題が終わっていない者たちはそれは必死で、夜が更けるのも忘れていた。元より寮監などもいない猫鳴館のこと、就寝時間にはルーズなのだがこの夜は特にそうだった。
悲鳴を聞きつけた学生たちが、次々と旧館1階に集まってくる。
ところが、さすが猫鳴館。
G大発生の現状を知るや「
食おう
」ときた。
しかもG食派の急先鋒が、長い白髪をなびかせた妖艶な美少女だというのだから、またたまげる。猫鳴館と九夜山の両方を住処としている
小刀祢 切奈
である。山で暮らす彼女にとって、サバイバルとゲテモノ食いは得意とするところ――というか、生きるための手段だった。そんな彼女が今宵この場に顔を見せたのは、寮のみんなが勉強会をするという噂を聞きつけ、久々に勉強しようと九夜山から下りてきていたためだ。
切奈は、肩に乗せた山猫の首を撫でながら、普段は眠たそうな瞳をいつになくぱちぱちと瞬かせた。
「お~……まさか猫鳴館でこんなにもGが大量発生するとは……これは貴重な栄養源ッ!! 村雨、今日は久々にごちそうの予感なのですよ~♪」
山猫の村雨がにゃーと鳴く。人間にはおぞましいヤツらだが、猫にとってはちょうどいいサイズ、ちょうどいい色艶。まさにご馳走に見えているにちがいない。
「ごちそう……だと!?」
ゆらりと人垣を割って前に出たのは
如月 庚
だ。その顔には「冗談だろ?」の字がありありと浮かんでいた。
切奈は平然と肩を竦める。
「知らないのですか~? ゴキブリは豚肉100gと比べて、50gでほぼ同じカロリーで1.5倍以上のタンパク質を得ることができる優れた食材なのですよ~」
そ、そうなのか……という感嘆の声めいたものが寮生の間から洩れる。切奈はさらに続ける。
「素揚げや唐揚げ、焼きゴキブリは海老の味がして、塩焼きはイナゴ味のサクサク食感、天ぷらはカニ味噌のような食感で淡泊で上品な味なのですよ~」
そういわれると、普段から飢えた寮生たちには、なにやらゴキブリが素敵な食材に思えてきて……。
じゅるり。
「みんな、しっかりしろ!」
瞳の中にキラキラのG料理を映す寮生たちの肩を、庚は青い顔で揺さぶった。
「というか、おい骨削、何故油を火にかける」
返す刀で指差した先では、
骨削 瓢
が澄ました顔で大鍋にどくどくと油を注いでいる。
「何故ってそりゃあGを素揚げにする為に決まってるじゃないかぃ。いやあ、素晴らしい! こんだけいりゃあしばらく食事に困らないねぇ」
同じく台所で包丁を振るっていた
北原 みゆき
が、その発言にぎょっとしてレモンを切り損ねた。
レモンは跳ねて庚の頭にこつんとぶつかった。
緋色の着物の裾もみだらな
酒浸 朱蘭
が、朱塗りの盃を傾けながらそれを見て笑った。
「ご、ごめんなさいぃ」
みゆきが作ろうとしていたのは『鶏肉とシトロンコンフィ(レモンの塩漬け)のタジン風煮込み』に『レモンタルト』。寮生ではなかったが、宿題を頑張るみんなのために夜食を振舞おうと、まっとうにお料理していたのだ。ところがまさか瓢が隣の鍋でGを料理しようとしていたなんて……斜め上をゆく猫鳴館クオリティな言動の数々に眩暈を禁じ得ない!
朱蘭が欠けた茶碗を箸で叩いて囃し立てる。
「Gだかなんだか知らないが、賑やかなのはいいことだー! よし、宴会しようー!」
みゆきはおそるおそる朱蘭を見た。ああ、ここにも猫鳴館クオリティな人が……。
「んふー、その顔は『まさかお酒飲んでるんじゃ』とか思ってる?」
云いながら朱蘭はずずいと身を乗り出す。襟がはだける。華奢な鎖骨。桜色に染まった胸元がちらりと露わになる。少年には毒な格好だ。少女であるみゆきですら目のやり場に困る。
朱蘭はニヤリ笑って、手にした瓢箪をちゃぽんと振った。
「心配なさんな、あたしは20歳までは酒を飲まないと心に決めてるからね」
「でも酔ってるよ、ね……?」
「そりゃ酔ってるけど、ただの水さー。飲んでみるかい? さあさあ、ぐぐいと」
みゆきの手に盃を持たせると、朱蘭は瓢箪の上下左右をつつくというまじないをした。とくとくと注がれた液体は無色透明、酒独特の匂いもない。みゆきはごくりと喉を鳴らす。
(ええい、ままよ!)
腹を決めて盃を煽れば、それは拍子抜けするほどフツウの味で。
「……あれ。ほんとに水だ。でも、なんか……ほわほわしてきた……」
朱蘭はにこにこ、瓢にも盃を回す。
それを躊躇わず呑み干すと、瓢は居酒屋で管撒くおやじのごとく、ぷはーっと大きく息を吐く。
「たしかに水に違いない。しかしずいぶん気分のよくなる水だねぇ」
それは朱蘭のろっこんのせいだった。<似非バッカスの施し>は、簡単に言うと酒でない飲みもので酒のように酔えるろっこんなのだ。
瓢は舌なめずりしてコンロの摘まみを回し、火を強める。
「こいつぁカリッとした摘まみが欲しいね。早いとこGをとっつかまえて油のなかにじゅわっと……」
「そうですね。村雨、ちょっと行って2、3匹仕留めてきてください~」
切奈までもが肩の上の山猫にそう命じるのを聞きくや、庚の眼光が鋭くなった。
肩が震えている。おそらく怒りのせいであろう。
庚は瓢と切奈の首根っこを掴むと、げしっと台所から蹴り出した。
「俺の目の黒いうちは、G料理のために台所と調理器具を使わせるようなことはしない。および、他人に食わせようとするのならブチのめす。……
台所は俺の砦だ!
」
「えー」
「えー、じゃねえ。
常識の問題だ!
」
庚の英断にみゆきも頷き拍手する。
みゆきだって、レモンタルトを作る隣でGが油の中を跳ねる姿を見るのはいやだった。
「しかし……」と庚は首を傾げる。
「何故こんなに大発生したんだ。台所と大事な調理器具はかなり衛生に気をつけていたし、食材も冷蔵庫に入れられるものに関しては入れていた。常温保存のものは密封してしっかりと対策を取っていたはずなのに……」
さすが猫鳴館のオカン。いや、庚だけでなく、意外に寮生たちは自分たちの住まいに気を遣っている。
冷蔵庫や棚を指差し確認し、自らの仕事に抜かりのないことを確かめると庚は眉を顰める。
「普段どおりだ。ヤツらが大発生しそうな要因はここには見つからない」
「いったいどうしちゃったんだろうねぇ?」
心配そうにみゆきが尋ねる。久しぶりの猫鳴館だったが、ひどく間が悪い時に来てしまったようだ。
「わからん……が、めんどくせぇ予感がひしひしとするぜ」
「いったい何事?」
逆巻 天野
と
御剣 刀
が顔を出した。天野の部屋で、先日の
小人になっちゃった事件
について情報をまとめていたのだが、騒ぎを聞きつけ様子を見に来たのだ。
「神野、大丈夫か?」
天野はまだ腰を抜かしていた美野梨を気遣った。そして事のあらましを聞くと、持っていた懐中電灯を闇に向かって差し向けた。
ざわざわざわざわざわざわざわざわ……
「……うわ」
天野は懐中電灯を消した。闇は闇に戻った。とりあえずは。
「ボロい……」刀はそう口にしかけて、云い直す。「……じゃない、年季が経っているから仕方ないか?」
天野は小さくため息をつく。
「はっきりボロいって云っていいよ。ま、ショウガナイネ」
「だが汚いから湧くんであって、いきなりこれだけ大量には湧かないだろう?」
「それがそうでもない、って話なんだよね? 掃除は行き届いている。それなりに。じゃあ何故?」
そう云いながら美野梨の手を取り引き起こしたのは、商店街の魚屋『魚新』の息子、パイプの代わりにちくわをくわえたホームズこと
新井 すばる
である。
「あら、すばるくん。どうして……」
「やぁ、こんばんは。こんな時間になんでボクがここにいるかって? 神野さんのピンチとあればボクはどこにいてもかけつけるさ。探偵だから」
そう云って、すばるはやわらかく笑む。
「……まぁ嘘だけど。勉強会やるって聞いたから神野さんに英語おそわろうかと」
「なんだ、そうなの」
「ははは、タネ明かししない方がスマートだったね」
そうかもしれないわね、と美野梨も笑う。
「さて、それはそれとして事件だね、結果オーライ来てよかったよ。これが本当の虫のしらせ! なんてね」
「……」
「……」
「……」
しばし間があった。ざわざわというGたちの音だけが慰めの如くその場に響いた。
そしてみんなはおもむろにすばる以外のあちこちに視線を向けた。
渾身のギャグをスルーされ、ちょっとさびしいすばるである。
「ま、ともあれ調べてみないとね。ボクは部外者で猫鳴館アウェーだから神野さんの指示に従うよ。今宵はサポート重視。神野さんのワトスン役になろうかな? ちくワトスン。どう、このネーミング?」
「……」
美野梨はふたたび、ささやかに目を逸らす。
「ともかくこのGたち、このままにはしておけないよね」
自室でうとうとしていたところを起こされた
藤堂 月乃
はちょいと不機嫌だったが、それでも寝ぼけまなこを必死に擦りながら携帯電話で友人を呼び出す。
コール音が鳴る。
トゥルル、トゥルル。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月26日
参加申し込みの期限
2014年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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