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寝子島高校
言の葉、消えて
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◆
楢木 春彦
は、街の散歩がてらに街の下見をしているところだった。
寝子島に来たばかりで、高校には二学期から通うことになっている。
それまでに、少しでも街のことを覚えておかないと。
初めての街だが大丈夫。心強い味方が居る。
じゃっじゃーん!
寝子島観光マ~ップ~っ!
まるでどこかのドがつく猫型ロボットの道具のような調子で、鞄からマップを取り出した。
なんのことはない。そのへんで売ってた普通の観光マップである。
……まあ、生活に必要な店や場所という意味では観光マップは若干外れているような気もするのだが。
「……おっ、この店なんか良さそうじゃん」
とはいえ、よさ気なお店や街の名所なんかを知ることができるのは良いことだ。
そんな感じで、観光マップを読みつつ周りと見比べたりしながら歩いていたのだが――。
不意に、オリーブ色の目を見開いて脚を止めた。
突然のことに、上げたはずの疑問の叫びが聞こえないことにも気づかない。
それも無理もないことだ。
だって、たった今まで見ていたはずの地図から文字が消えてしまっていたのだから。
慌てに慌てた様子で、地図から顔を上げて辺りを眺める。
――地図だけじゃない、看板の字もなくなっている!?
そこにあったはずの看板の字が、ない! 読めない! わからない!
何だこれ、新手のドッキリ!?
ど、どこかに読める文字はないのだろうか。
うろうろと、周囲を見回しながら歩く春彦。
上ばっかり見ていたからだろう。
横からの衝撃に、全く反応できなかった。
アスファルトにお尻を強かに打ちつけながら、今度は一体なんだと視線を向ける。
同じく尻もちをついたにーちゃんが居た。
人とぶつかっただけか、とほっとする春彦。お互い怪我も無さそうだし、良かった良かった。
……そうだ、このにーちゃんなら事情とかもわかるかもしれない。
そう思って話しかけようとして、ようやく気付く。
――話が通じない! というかそもそも声がでない!
こんな時、一体どうすればいいんだ!
◆
軽音楽部の自主練を終わったし、本屋でピアノの調律の本も買った。
早く帰ってまったりしよう――と家路を急いでいた
呉井 陽太
。
走っていたからだろう、曲がり角の向こうからやたらときょろきょろしながら人が出てきた時――止まりきれなかった。
思いっきり横合いから突っ込む形になり、衝撃と反動ですっ転ぶ二人。
ズレた眼鏡を直しつつ立ち上がった陽太は、慌てて駆け寄った。
すみませ~~んっ 大丈夫ですか???
……。
……声が、出てない?
確かに声を発したつもりなのに、自分の耳にすら届いていない。
……急に喉の風邪ひいたとか?
いやいや、まさか……そんなのは流石にありえない。
ぶつかって驚いたものだから、声がうまく出なくなっているだけかもしれないし。
よし、もう一度――。
…………。
………。
……。
…。
……不自然な間が空いただけ、だった。
……本当に喋れないようだ。流石にこれは困る。
というか、さっきからずっと金魚みたいに口パクパクして、手もパタパタ振っている自分はきっと変なヤツだと思われているのでは。
ぶつかったうえに、誤りもせずに口をパクパクして手をパタパタ振っているだけの男……かなり不審者度合いが高い気がする。
どうしたものか、と思案していると――ふと気付いた。
相手の表情は、とっても困った様子。そしてさっきから――一言も喋っていない。
これはもしかして……この人も、喋れなくなってる?
声が出ない、という予想外の状況に戸惑う春彦。
身振り手振りで通じるだろうか?
――そうだ! パントマイムとか!
おもむろに"見えない壁"のパントマイムをやりそうになって――
思わず、観光マップを地面に叩きつけた。
芸人でもないのにそんなことできるかぁッ!
ああッ、観光マップ叩きつけたせいで若干にーちゃんが引いてる!
というか、よく見ると向こうもなんか焦ってるっぽい!
そりゃそうだ、というか声の出ない状況に当たり前に適応されてても怖い!
上! 上! 看板も消えてる! と必死に頭上に視線を向けながら指を差す。
すると、にーちゃんも気付いてくれたようで――。
ぶつかった相手の妙な身振り手振りに、つられるように陽太は頭上を見上げた。
あるのは、何の変哲もない看板――じゃない!?
……文字が、消えてる?
まさか――と、血相を変えてさっき買った本を確認する。
ああ……文字が、消えてるぅ……。
また、神魂の影響だろうか。
……勘弁してほしい。
――そんな慌ただしい時間は、気がつくと終わっていた。
……内容が内容だけに、とても長かったような気がする。
「よかったぁ、一時はどうなるかと……」
元に戻った本のページを見て、ほっと安堵の溜息をつく陽太。
――ってそうだ、ぶつかった人に謝らないと……っ。
「……ど、どーも、呉井陽太です。初めましてー……ええっと、ぶつかってすみませんでした」
ぺこぺこと頭を下げる陽太を、春彦が制した。
「いや、俺も周りちゃんと見てなかったし……すまねえ。あ、俺は楢木春彦つーんだ。
まだ島に来たばっかで、2学期から寝子島高に通うことになってんだ。もし見かけたらよろしくな」
「なるほどー……。キミ、寝子島に来たばかりなのかぁ」
こちらこそ、と返す陽太に、一転「ところで」と眉根を寄せ訝しむような表情で春彦は訊いた。
「今のって、この街の日常とかだったりすんの?」
ただでさえ糸目な目を更に細めて、すごく微妙な顔をする陽太。
ぽりぽりと頬をかき、
あぁ、こういう不思議な事はー……信じてもらえないかもしれないけど、よく起こるねぃ……」
大きくため息をついた。
いやぁ、今回はすぐに元に戻ってよかった。
「……あ、まだ島慣れてないならー、これも何かの縁だしちょっと一緒に見てくぅ?」
口を衝いて出た陽太の思いつきに、
「おー! 頼む頼む! 観光マップ見ながらなんだけど、さっぱりでさ!」
春彦は全力で乗っかることにした。
夕暮れ空に、肩を並べて歩いて行く……。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月04日
参加申し込みの期限
2014年09月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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