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ある霧と森と少女と影
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夢宮 瑠奈
は、
垣根 瞳
と手を繋いでいた。霧の森で、手を繋いで。キッカケがどうとか、原因はどうとか、そういったことは以前ここに迷い込んだときと同じく分からない。
分からないけれども、この霧の森のルールは覚えている。手を離してはいけないということ。
「垣根さん、この森では手を離してはいけないの」
「ここを……知っているの……です……ね……」
そして何をすべきかも、覚えている。隣にいる瞳の望むことを。彼女のフツウを守りたいということ。
幸いにも、手を繋いでいる瞳は、初めて出会う相手ではない。瞳の長い髪の間から、彼女の目と目が合う。瑠奈は瞳を安心させたくて、にっこりと柔らかな笑みを見せた。
瞳を決して見捨てたりしない。瞳が望むのは何だろう。望みが何であれ、瑠奈は望みに手を貸すつもりでいる。瑠奈は瞳の力になりたかった。それは瑠奈のフツウを守るためであり、瞳のフツウを支えるためでもある。
このまま脱出したいだけでもいい。
この森の呪縛を解きたいだけでもいい。
あるいは、囚われている少女を救うために全力で森を壊すのでも。
瑠奈は思う。手を繋いでいる瞳の願う方向へ、全力で行動したいと。
(だってあたしは、皆の幸せを願い、皆のフツウを願い)
「これからどうしようかなぁ」
「帰ることを……優先……したい……です……ね……」
瞳の答えを聞いて、瑠奈は同意するように頷いた。
(垣根さんのその平穏な日々を守りたくて、この不思議な日々を生きているのだから)
帰りたいと言った瞳に、瑠奈が頷いてくれてほっとした。反対されたらと少し不安に思っていたからだ。コミュニケーションを取ることが苦手な瞳にとっては、誰かと話をするのは慣れていないことだ。たとえ見知った相手だったとしても。
手を繋ぐことに関しては、慣れていないというよりも、初めてである。けれども、こんな状況ではあるが、多少嬉しさも覚えていた。
「……霧が濃い……です……ね……。注意……しま……しょう……」
「真っ白だものねぇ」
足を取られて転ばないように、手を離さないようにしながら、ゆっくりと整備されていない獣道を歩く。
「夢宮さんの髪……綺麗……です……ね……」
「ありがとう。垣根さんの髪も、長くてとても綺麗だねぇ」
褒められるとは思っていなくて、瞳は顔を赤く染めた。
「そう……です……か……?」
「今度、使ってるシャンプー教えて貰ってもいいかなぁ?」
「はい……中庭で……また……」
そんな会話をしながら進む瞳と瑠奈。そのとき突然、2人の前に、青い影が現れた。人の形をしているように見える。
ひとまず、2人はしっかりと手を繋いで青い影から距離を取った。しかし、青い影は後退する2人を追うようについてくる。さらには手を伸ばしてきた。瞳と瑠奈が繋いでいる手を目がけて、だ。
瞳は、長い髪にも関わらず、機敏に最小限の動きで青い影の手を避けた。密着はしないが、身体を瑠奈の方へ近付ける。瞳は運動部所属だから、体力は結構ある。身体能力も標準より高いのだ。
再び青い影から伸ばされた手を、瞳は今度は避けることなく掴んだ。そしてそのまま、放り投げる。青い影は前方の草むらに、どさりと落ちた。青い影に動く様子は見られない。けれどもこの程度でやられてしまったとも思えないから、この隙に瞳は瑠奈の手を引いて、青い影から離れるように歩き出す。
「垣根さん……っ」
紫の影が近くにいたのに気付かなかった。先に気付いていた瑠奈が、紫の触手を避けるように、瞳の手を引いてくれていた。
避けることが目的なら、手を引くよりも、瞳の身体ごと瑠奈に寄せた方が早かったのかもしれない。けれども、それは瞳にとってはハードルの高いことだった。身体は……髪は特に、誰かに触れられるのを苦手とする瞳だ。それを知ってか知らずか、手を引くだけに留めてくれた瑠奈に感謝する。そういえば、先程の髪についての会話でも、瞳の髪に触れることはなかった。
「夢宮さん、ありがとう」
瑠奈は一瞬不思議そうに小首を傾げたものの、すぐに優しく微笑んだ。
「そんな気がしたの」
その微笑みに、瞳はほっと息を吐いて安堵する。本当なら安堵できる場面ではないはずだ。けれど、瑠奈の微笑みは瞳の心の不安を拭い去ってくれた。ひとりではないという安堵がこの霧の森から抜け出したいという望みを叶えるための希望に繋がる。
触手を繰り出してきた紫の影は、早足で離れれば追ってくることはなかった。
時を同じくして、
晴海 飛鳥
と
十条寺 達磨
も霧の中を彷徨っていた。
晴海は繋がれた手を見遣る。妙な感触があると思ったら手を繋いでいたらしい。
「いやぁ〜参ったぜ。ここはいったい何処で、どういう状況なんだ?」
手を繋いだ相手に見覚えはない。見知らぬ異性と手を繋ぐとは不思議な状況だ。しかし状況的に手を離すのはよくないだろう。霧も深いし、何があるか分からない。もしかしたら、この霧の森における、ひとつの決まりごとかもしれない。
「とりあえず、自己紹介から。俺は十条寺達磨。君の名前は?」
「僕は晴海飛鳥だ。君もこの不思議に慣れてる感じかい?」
「不思議だろうと何だろうと、出会いは大切にしたいじゃん。というわけで、ねこったーやってる?」
慣れているのかどうかは分からないが、やっぱり達磨に動じる様子は見られない。この様子だと、励ます必要は無さそうだ。晴海も不思議なこの展開に、遠慮なく飛び込んでいけるだろう。
話をしながら、しっかりと手を握って、この霧深い森を抜けるために2人は歩き出す。
歩き始めてからあまり時が経たずに、前方に青い影と紫の影がぬっと現れた。距離があるからか、どちらも飛鳥たちには気付いていないようだ。
咄嗟に飛鳥と達磨は姿勢を低くして、草むらへ移動する。飛鳥は懐を確認した。いつもはいろいろ持っているはずなのだが、今に限ってはなぜかのど飴くらいしか持っていない。
いざというときにはろっこんで影をどうにかできそうだが、それは本当に最後の手段だ。あまり目立つと、戦っている以外の影にも見つかってしまいそうだからだ。
複数を相手にする状況はなるべく避けたいものである。可能ならば、今のように気付かれずに戦いを回避したいものだ。
青い影と紫の影は、隠れた飛鳥と達磨には気付かずにどこかへ行ってしまった。
とりあえず、光を探せばいいのだろうか。周囲に光は見られないが、何か見えるようになるには条件があるのかもしれない。モリノヒトとはあの影のことだろうか。黒い影の口ぶりだと元は……。
そこまで考えて、飛鳥は小さく首を振った。思い至らなかったことにして、目印になるであろう光を探すことにする。影に後をつけられないようにしたほうがいいだろう。
「光の差す方へ向かえば、もしかして『森の外』へ出られるんじゃないか?」
「そうかもしれない。ついでに少女を助けるヒントが見つかるかも」
達磨の問いに、飛鳥は大きく頷いた。
「状況はよく分かんないけどさ、困っているのがなんであれ、放って置くのは人道的に変でしょ?」
(半分楽しんでいる僕が言うのもあれだけどさ、完全に楽しむには、みんなの笑顔が必要なんだよね)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月05日
参加申し込みの期限
2014年09月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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