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ある霧と森と少女と影
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ふと気が付くと、
劉 瑞麗
は霧深い森の中にいた。ひとりぼっち、ではない。
李 小麗
と手を繋いでいた。
「おー、今回は、るいりーと一緒かー♪」
そう言って、なぜか小麗は慌てて瑞麗の手を離れぬようにきゅっと握った。
「小姐は前に来たことある?」
瑞麗が尋ねると、小麗はそうだと言うようににっこり笑顔で頷いた。
「るいりー。前はこの森では手を離すと足元に黒い穴が開いて落ちそうになったのだ。今回も同じかはわからないが、しっかり手を繋ぐのだ」
瑞麗は小麗の手をぎゅっと握る。口にはしなかったのだが、不安で、怖かったのだ。
瑞麗と小麗は、血が繋がっていない。けれども、小麗は瑞麗を家においてくれる良い人だ。血は繋がっていない、けれども本当の姉のように慕っている。
「後、何かに襲われる可能性もあるから、2人で慎重に行動するのだ」
大事なことだと神妙な顔つきで言う小麗に、瑞麗はこくんと頷く。姉のように慕っている、大事な大事な小麗。
「るいり、こう見えて腕に覚えがある」
上海の家にいたときに、父親の仕事柄よく狙われることがあり、それによって鍛えられたためだ。
「うん、しゃおりーも八極拳で戦えるから、るいりーと力を合わせて頑張るのだっ」
小麗の笑顔に同意するよう、瑞麗はもう一度、繋いだ手をきゅっと握る。小麗の笑顔はほっこりする。それが、瑞麗を安堵させるために向けられるものであるから、小麗はとても大切で大好きな存在だ。
「るいりー!」
小麗の声に、瑞麗は小麗の視線の先を見る。そこにいたのは、青い影と紫の影だった。青い影は人のような形をしてはいるが、当然、人ではない。紫の影のように動きが鈍いかと思えばそんなことはなく、本当の人間を相手にするよりも動きが素早いように感じた。
瑞麗は、小麗と手を離さないよう、少しだけ強く繋いで立ち回る。カンフーで戦うのだ。青い影からは人の形をしているからか、手のようなものが伸ばされて小麗を連れて行こうとする。
「小姐!」
瑞麗は袖の中に隠し持っていた鉄扇で、群がってくる青い影と紫の影を薙ぎ払った。そうして影たちと距離が開いた隙に、瑞麗は小麗の手を引いて逃げ出した。
逃げて、逃げて。気が付くと石碑付近にいた。黒い影がゆらりといて、瑞麗と小麗の姿を捉える。
『戻ってきたか』
【私を探して、助けて】
≪イッショ、イッショ≫
黒い影の中から、3つの声がした。黒い影が、怖くなかったと言えば嘘になる。本当は怖かった。でも瑞麗は泣かない。弱虫でも、泣き虫でもないからだ。
怖いけれど、困っている人がいるのは哀しいことだ。黒い影の中から、助けてと言った声は、泣いているように聞こえた。顔も知らぬ誰かだけれど、助けたいと思った。
確かめてはいないけれども、きっと小麗も同じ気持ちのはずだ。小麗は正義の味方だから。瑞麗もそうなりたいと思っている。そうして、『小姐の相棒になりたい』と。
瑞麗は、小麗のところに来る前に色々なことがあった。けれども、瑞麗の父親がどんな人であったとしても、小麗にとって瑞麗は大切な妹である。
小麗は石碑の向こうの黒い影の様子を見ながら、瑞麗と相談する。
「るいり、黒い影気になる。話しかける」
話すことができるということは、元は人間なのだろうか。助けを求めている声は、影の中に閉じ込められているだけかもしれない。
先程まで2人を追いかけてきていた青い影とも紫の影とも様子が違う、黒い影。いきなり攻撃するのは危険だろう。ここはやはり、瑞麗の提案通り、話しかけてみたほうがよさそうだ。それに、小麗も助けを求めた少女の声が気になっていた。助けを求めているのなら、助けたい。
「何があったのだ?」
小麗は、黒い影に話しかけた。ざわざわと黒い影が蠢いてから、声が聞こえてくる。
【此処に、繋ぎ止めて】
『均衡を崩すな』
幼女の声を掻き消すほどに大きく強く、男の声が辺りを包んだ。瑞麗の手が、小麗の手を強く握り締める。小麗は、瑞麗の背中をぽんぽんした。それから、元気いっぱいの笑顔を瑞麗に向ける。
「大丈夫なのだ」
もう一度、背中をぽんぽんと軽く叩いて。小麗はまた、黒い影を見た。小麗と黒い影の間には石碑があるが、いつその距離が縮められてしまうかわからない。そのときに瑞麗だけは守れるように、小麗は瑞麗と身体を密着させる。
「何を繋ぎ止めるのだ?」
ざわりと悪寒が背を駆け上る。それでも、小麗は瑞麗を離さず、黒い影と対峙したまま耳を澄ました。
【黒い、影を】
「にゃにゃにゃがおー! あの石碑の上で真央ちゃんたちがこの世界から抜け出すまで、頑張り続けるのだ、頼んだのだっ」
一度石碑付近に戻ってきていた真央は、ろっこんで猫を呼び出した。猫は石碑の上に飛び乗って、黒い影と対峙する。
「黒い影を石碑に繋いで動けなくするという意味か……?」
真央の隣で修が呟くと、小麗が首を縦に振る。
「黒い影、石碑近くにいるけれど、石碑には触らなかったのだ」
「黒い影、石碑、触れない」
小麗に同意するように、瑞麗も言葉を重ねる。
石碑の近くにいるのに、石碑に触れようとしない黒い影。石碑に身体のどこか一部でも触れさせたらいいのかもしれない。しかし、黒い影は得体の知れない存在だ。直接修たちの手で引っ張って……ということは避けたほうがいいし、影だから触れない可能性が高い。
素手は無理として、ろっこんはどうなのだろう。修は石碑に上っている猫を見た。真央の召喚した猫だ。
「真央、あの猫……」
修は姿勢を低くして、真央の耳元に唇を寄せた。黒い影に聞こえないように内緒話を、と思ったのだ。真央は一瞬くすぐったそうに肩をすくめる。
「石碑の上なら安全かなって思ったのだ、それに影の中の……幼女の気も引けるかなって」
「ああ、気を引いていて欲しい。できれば、黒い影が石碑に触れるように」
「わかったのだ」
修と真央の隣で、瑞麗は小麗の手を少し引いた。
「るいりー?」
「小姐」
石碑の陰で、瑞麗は小麗に鉄扇を見せる。
≪アソボ?≫
幼女の声が、石碑の上の猫に向かう。石碑の上に座る猫はにゃあと一声鳴いて、黒い影の中の幼女を誘う。しかし黒い影の主導権は幼女ではないのだろうか、猫に手を伸ばそうとはしない。
「るいりー!」
小麗の声が聞こえたと思うと、黒い影は瑞麗の鉄扇で薙ぎ払われる。体勢を崩すように、人の形をした黒い影は、石碑に重なった。真央の召喚した猫はぴょんと石碑から飛び降り、難無く着地する。
【お願い、今のうちに……】
助けを求めた少女の声が聞こえると、石碑が光った。そして辿っていくべき光の道が見えてくる。黒い影はというと、体勢を整えていた。しかし身体の一部が石碑と繋がってしまっている。
「よし、これを辿って行こう」
修は光の道を指差して、足を踏み出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月05日
参加申し込みの期限
2014年09月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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