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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~ニャルカトラズの罪人
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【崩壊】
「……ぐ……!」
拳で頬を張られた
来栖 棗
が、よろめきながら目にしたのは、次々に囚人たちを跳ね飛ばし、周囲を圧倒していく看守長。
見ればその足元には、
「いやぁ、ヤラレチャッタヨー☆ ……ウェッ!?」
ずしんと背中を踏みつけられて悶絶する、
志波 武道
の姿もありました。
「おお、盛り返してきたみてーだな、看守ども」
「……てめぇは、付き合わねーのか? 相当やられてただろ」
ぐいと汚れた頬を手の甲で拭い、棗がちらと視線を投げると。
新江 天懸
はそっけなく肩をすくめて、
「俺はここが気に入ってんのさ。ま、女がいねーのは、ちょいと応えるけどな」
「ふん……」
そうかい。と、詰まらなさそうに言い置いて。棗は、看守長……これだけの囚人たちを相手取りながら、一歩も退くことの無い、まさしく監獄の支配者へ。さんざんいたぶられてきた、その痛みへ一矢でも報いようと、駆け出していきました。
「頑張るねぇ……」
「暴動も、そろそろ収束というところか」
つぶやいた
斑鳩 遙
の声には、どこか、安堵の響きが混じり込んでいるようにも聞こえました。
打ちのめされ、叩きつけられ。徐々に、着実に築き上げられていく、倒れ伏した囚人たちの山。そこには、看守たちの巨体もいくらか埋もれてはいたものの……情勢は、看守側へと傾きつつあるようです。
これが終われば、再び。厳しい刑務作業に理不尽な懲罰、そして、贖罪に明け暮れるあの日々が戻ってくるはず。
そうすることでしか、自身を許せない。そんな囚人たちも、監獄にはいるのです。
土まみれの傷だらけ。仰向けに寝転んだ
赤羽 勇樹
は、傍らで同じように転がっている
灯 斗南
へと尋ねます。
「……今ならまだ、間に合いますよ。斗南先輩」
未だ開かれたままの、正面ゲート。その向こうに垣間見える……自由。
けれど。
「僕の罪は、僕自身が知っている」
斗南が浮かべた表情は、どこか満足げにも見える、清々しい笑みでした。
「これこそが……僕なりの、罪の償い方なのさ」
監房棟の、奥の奥。独房の中に響く、甘い声。
「イケナイ先輩は、お仕置きしちゃいますよ~……?」
「うふふ……可愛い看守さん。私を罰してくださいな……?」
鎖をぐいと引き寄せて、近づく唇と、唇。
仲睦まじい男女は、耽美な『看守プレイ』に興じる、
戌井 創
と
添木 牡丹
です。
いかめしい制服も、小柄な創が身に着ければ、可愛らしい看守へ変身……とはいえかの『仕立て屋』も、自身が手渡した服の用途がこんな遊びのためだとは、思いもしなかったことでしょう。
胸元を大胆に開いた、牡丹の囚人服の中。その肢体のあちこちには、痛々しく巻きつけられた包帯。決してプレイの一環というわけではなく、純粋に、彼女が負ったケガによるものです。
相応に痛めつけられつつも。それでも二人は、ことあるごとに、互いを求めて止みません。
跪いた牡丹のあごをついと指先ですくい、創は再び唇を寄せて。抱きしめて。
「……先輩? みんなそろそろ、逃げ出してるみたいだけど。もうやめて、僕たちも逃げちゃう? それとも……」
「私には、創君さえ居れば、どこだって同じですもの。監獄の外だって……ココだって♪」
横暴な看守たちも、二人を強固に繋ぐ絆だけは、断ち切ることができないのです。
ただ、残念ながら。その甘美な時間は、これ以上長くは続かないようでした。
ばたばたと足音が近づいてきたかと思えば、派手な音を立てて開かれた扉の向こうには、警棒を構えた看守が一人。二人だけの世界に浸るあまり、少々、騒ぎ過ぎてしまっていたようです。
乱入してきた看守に、創はとっさに、牡丹の首へ繋がれた鎖をぐいと強く引っ張り、
「こ、このー! 大人しくしろーっ、じゃないと……お、お仕置きするぞ! 懲罰だぞーっ」
心の中で謝罪しつつ、愛しい彼女を守らんとしての、創の機転。ただ、看守を装うには、創はいささか小柄に過ぎ、かつ、彼は可愛らしすぎました。
創の演技はすぐに見破られ、無慈悲に振り下ろされる警棒は……しかし、直撃の瞬間。がつんと硬い音を立てて看守の手から弾き飛ばされ、回転しながら独房の壁にぶつかり、からからと床へ。
「……私の創君に、何をするんですか」
普段は柔和な微笑を湛える、牡丹。その笑みが、サディスティックなものに変わっていく時。
深遠にも等しい、彼女の愛情が注がれる対象。彼女が依存する存在、創を傷付けようとする者が現れた時にこそ、彼女は本当の力を解放するのです。
瞬間。身についた武術の動きが、苦し紛れに繰り出した看守の拳をあっさりと弾き、鋭く踏み込みながらの掌を、腹へ。厚い胸板を貫くほどの勢いで肘撃を叩き付ければ、めきり、骨が軋む音がはっきりと聞こえました。
「……あら? あなたは……」
ふいに。がくりと膝をついた看守の、帽子のつばが落とす影の下。良くは見えないその顔を、じっと見つめた牡丹は、
「ふふ。思い出しました。あの時、創君を殴った看守さん。ちゃあんと、覚えているんですよ……?」
ぞっとするほどの、笑み。
無個性で見分けも付かないような看守たち、その中でも、愛しい恋人に傷を負わせた者たち。それらのいずれをも牡丹は見極め、そして許すことなく、幾度と無く、執拗に。報復を繰り返してきたのです。
彼女の身を包むおびただしい包帯こそが、その証。
「私の罪。双子の姉、実の姉を、この手にかけたこと? それとも、父を見捨てたこと? それとも……語ったこともない、悪行の数々のことかしら? ふふ、分かっているわ……どの道、償い切れる罪じゃないもの。私は全てを、甘んじて受け入れましょう。でも、ね?」
するり。解いた手首の包帯を、見上げる看守の頭へ、ぐるぐる。ぐるぐる。
ぐるぐるぐる……。
「その、罰……痛みの数々を。あなたにも、分けてあげる……8倍にしてね。創君を傷付けたこと、それがあなたの償うべき、許されざる罪」
看守はあくまで、声を上げず。
代わりに彼は自らの血で、牡丹の囚人服や包帯へと、赤い彩りを付け加えることになりました。
やがて、看守がコンクリートの床に顔を埋め、ぴくりとも動かなくなった頃。
「ううぅ、ごめんね、ごめんね先輩。引っ張っちゃって、痛かったよね。ごめんね……?」
創は思わず牡丹へと抱きつき、ぎゅっとその身を包みます。
「うふふ、いいんですよ。創君になら、何をされても……それに、私を守ってくれようとしたんでしょう? 嬉しかった……」
ちゅ。唇を寄せた恋人たちを阻むものは、もはや何もありませんでした。
「無粋な邪魔も入りましたし……創君の可愛い看守姿も堪能しましたし。そろそろ、出ましょうか?」
「……うんっ! ここを出ても、どこに行っても。ずっとずっと、一緒だよっ、先輩!」
ぴたりと寄り添い合って、二人。出口から差し込む光の中へと消えて行った、彼らのその後の行方は……誰も知りません。
がらんとした監房棟を進む
八神 修
の耳に聞こえてきたのは、遠くからかすかに届く喧騒と、
「いやもう、ここから出られると思っただけで、テンション上がるというか有頂天というか……」
「そーですか? 私なんて、良い土産話になりそうだなーっていうくらいの感じで……あれ?」
やけにのんびりとした、
黒兎 都
、
屋敷野 梢
らの話す声でした。
「……八神? どこに行くんだ、出口はそっちじゃないぜ」
訝しげに尋ねる、
如月 庚
。先ほどから時折聞こえてきていた破壊音は、彼がその拳でコンクリートを突き崩し、道なき道を切り開いてきたものだったのでしょう。
「この奥に用があってな。俺のことは気にせず、行くといい」
修がくいと指し示すのは、建物の奥。
別行動ながら、
ジニー・劉
を通じて情報交換をしつつ、計画を練ってきた彼らです。互いの目的は重々承知……ただ、この終幕においても、修の行く先については、彼は誰にも話したことはありません。
とはいえ、
「ズラかるなら早いほうがいいぜ……残りたいってんなら、止める理由はねえがな」
ニャルカトラズの『情報屋』、ジニー。彼にはもちろん、修の目指すところに何があるのかも、分かっているのでしょう。
「ふむ。ま、無理はせんようにの。自由な外で、また会おう」
「ああ。上手く逃げろよ」
都と軽く握手を交わしてから、修は、去っていく彼らを見送りました。
さて、と。一人つぶやき、誰も居なくなった廊下を、再び彼は進みます。
突き当たりの扉。錆がかって腐食した鍵をろっこんで分解し、覗いた階段を降りて、地下へ。
そこは、看守たちが物置として、雑多なガラクタを積み上げている他には何も無い、長い長い通路。
敷地内の各棟を繋ぐ地下連絡通路は、梢が夜毎蝶となって探索するうちに見つけ出し、ジニーによって脱獄組へと伝えられた、囚人たちには知らされていない場所でした。
同時に。地下から地上の建造物を支えるそこは……全ての基部でもあるのです。
うっすらと灯った、裸電球の頼りない明かりの中。ひた、と、天井を支える冷たい石造りの角柱へ手を添えると、
「この、フツウではない建物を……監獄を。全力で、『分解』する……!」
意識を集中します。
触れた対象物を文字通りに分解する、修の能力。パワーやコントロールには乏しいものの、しかし影響が及ぶ効果範囲において、それは驚異的な力を発揮するのです。
じわり、じわりと。少しずつ、徐々に、ばらばらと解けていきます。石の柱が震えながら、まるで子供が拵えた、儚い砂場の城のように。
同様に、数本の柱を分解した後、天井にかすかな揺れを感じたところで、修は地下を後にしました。
「……さらば、ニャルカトラズ……」
基底部の崩壊はやがて波となり、渦となって、監獄を包み込んでいくでしょう。
夢か。幻か。修には、現実ではないこの世界を根底からもろともに破壊することに、躊躇いはありませんでした。
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推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月27日
参加申し込みの期限
2014年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月04日 11時00分
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