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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~ニャルカトラズの罪人
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【『正義』】
日々繰り返される、苛烈な懲罰。仲間たちの痛苦に歪む顔、漏れるうめき声を、
小島 海美
はその目で、幾度も目の当たりにしてきたのです。そしてまた、模範囚たる彼女自身も、半ば気まぐれで振り下ろされる警棒の矛先となったことは、一度や二度では無いのです。
味わう苦しみは、できる限り少ないほうがいい。皆で笑って頑張れば、いつかきっと、ここから出られるはず。
海美を突き動かすのは、幼さ故の純粋さ。
大切な、大切な仲間たちを想うあまりの、愚直なまでの優しさでした。
そして。脱獄組の計画が発動する、まさにその当日。
(看守さんに、教えなきゃ。わたしが正直に言ったら……みんなのこと、ゆるしてもらえるよね? みんながひどい目にあわないためなら、わたし、なんだって……)
「やあ海美嬢。どこへ行くんだぃ、お仕事はまだ残っているんだよ?」
午前中の刑務作業。隙を見て、看守へと接触しようと歩き出した海美を呼び止めたのは、
骨削 瓢
。
彼女は警戒され……そして、監視されていました。
「あっ、瓢くん……あのね、わたし……」
「……囚われてると思えば、牢。住んでると思えば……」
びくりとして足を止めた海美の前で……にいい。口元を歪めていくその表情には、幼い彼女が知る由も無い、瓢の途方も無く黒い野望がにじみ出ていました。
「ここは、あっしの城さぁ。邪魔な奴には、立ち退いていただこう……ま、道具も何も無い、楽に逝かせてはやれないが。これで勘弁しとくれよ?」
くあ、と開いた瓢の口の中、見開いた海美の瞳が見つめるのは、覗く白い歯の並び。
それらが、一瞬のうち。ずいと、海美へ近づいたかと思うと。
悲鳴など上げる間も無く、獰猛な獣が新鮮な肉を食いちぎるかのように、いやにくっきりと白く見える歯が、喉元へと。
……折りしも、『陽動屋』たちが騒ぎを起こしたのは、その直後。
誰にも省みられず。一人作業場の片隅で、ぽつりと倒れた少女。砂混じりの乾いた風が、彼女の囚人服を、はためく黒い髪を、幼い顔を汚していきます。
ただ……瓢にも、誤算はありました。
彼女の意志は、想いは、彼が考える以上に、強固なものだったのです。
(…………みんなの、ため……とめなきゃ……わたしが…………わたし、が!)
ひゅうひゅう、ぜいぜいと。苦しそうに浅い呼吸を繰り返しながら、ゆらりと立ち上がった海美は、その足で広がり始めた混乱の中を歩き、看守長の元へとたどり着き。伝えたのです。
自身の成すべきことをやり遂げ、そして今。この正面ゲートの前で、こうして彼らの前に立っているのです。
「だつごく、なんて……だめだよ……また、みんなでがんばろう……? 笑いながら、たのしく、みんなで…………わたし、がんばるから。みんなが、わらえるように、わたし……がんば」
がっ。海美の小さな身体が吹き飛んで、砂の上へと転がりました。
殴りつけた看守長にとっては、脱獄を図ろうとする彼らも、密告者にも、そう違いは無いのでしょう。どちらも等しく、自身が押さえつける対象、支配下に置いておくべき対象。
彼らが囚人たちを思うさま痛めつけてやるのに、大した理由など必要ないのでしょう。
計画を破綻させるほどの裏切り、とはいえ幼い少女です。薄い胸をかろうじて上下させている海美へ、思わず駆け寄ろうとした脱獄組の面々は、しかし身動きが取れず。
「……どうする?」
仲間たちへ問う
日暮 ねむる
の看守姿も、海美によって看守たちへともたらされた情報により、もはや意味を成しません。
「まだだよ。僕は、諦めるわけにはいかないんだ」
「車が来てくれればねぃ」
恵御納 夏朝
のため、疲れ切った『夏夜』の意思は、未だ衰えず。けれど、頭をかきながら
呉井 陽太
がつぶやくも、まだ迎えの姿は見えません。
桃川 圭花
は物言わず、ゲートの向こうを眺めるのみ。
やがて、ぐるりと彼ら囲んだ看守たちの包囲網が、徐々に、徐々に狭まっていく……と。
「……やっぱり。認めたくないな、これは」
彼らの窮地。囲みを外側から切り崩したのは、看守の背中へと強烈な蹴りを叩き込んだ、
灯 斗南
でした。
前のめりに倒れ込んだ看守を、冷たく見下ろして。はっとした様子で振り返った看守たちを前に、彼は言うのです。
「僕はいいさ。そうされるだけの理由が、僕にはある……ただ。さしたる理由も無いのに、誰かが罰を受けている。その気まぐれや傲慢を、僕は、認めたくないんだ」
斗南の後ろにずらりと並ぶのは、囚人たち。鬱屈として蓄積した彼らの激情は、同じ監獄へ囚われた仲間たちに、奇妙な連携を図らせていました。
加勢を買って出た斗南を筆頭に、飛び掛っていく囚人たちの手には、刑務作業で使用する様々な道具が握られています。対する看守たちはと言えば、一瞬で反乱を鎮圧できるほどの強力な武器は、先ほど看守棟で圭花らが無力化しておいたこともあって、単発式の射出型スタンガンを使い切れば、あとは警棒の一本きり。
拮抗した両者は入り乱れて、凄まじい激突が生み出す混乱は、今この場で、頂点を極めます。
「……っ、来た……!」
肩を借り、苦しげに『夏夜』が叫んだのは、直後のこと。
一台の小型車がゲートの外から突っ込んでくると、慌てて避ける囚人や看守たち、切り開かれていく人の群れ。
荒々しい運転で滑り込んできた車、運転席のドアが開くと、
「待たせたな。逃げ切るまでが脱獄だ、皆、早く乗れ」
降りてきたのは、
八神 修
。
ここへ残るという彼の代わりに運転席へ回ったのは、『運転手』
浅葱 あやめ
です。
「時間が、ありません……すぐに出しますよ……?」
「あれ? 圭花ちゃんは乗らないのん?」
『夏夜』に手を貸して後部座席へ座らせた後、一人車外に立つ圭花へ、怪訝そうに陽太が尋ねると、
「ええ。あたしが出る時は、正面から堂々と、自分の足で出て行くわ。代わりに……ね」
くい、と彼女が指し示した、その先に。
斗南らが繰り広げる攻防の真っ只中を抜け、ゆっくりと歩いてくる……
赤羽 勇樹
。
その腕の中には、ぐったりとして息も絶え絶えの、小さな海美が抱きかかえられていました。
「この子も連れて行ってやってくれ。この子に罪があるのなら、それはもう、十分に償われたはずだ。彼女は、戻るべきだ……家族のところに。もう一度、思い切り家族に甘えられる世界へと、戻してやるべきだ」
「……そうだね。分かった、必ずそうするよ」
ねむるが受け止めた海美の身体は、あまりにも小さく……そして軽く。
陽太、『夏夜』、ねむると海美を乗せ、急発進した小型車は、あやめの運転によって正面ゲートをくぐり抜け、やがて角を曲がり、見えなくなりました。
最後まで車を見送った勇樹が振り返ると、そこには真正面からぶつかり合う、看守長と斗南の姿。
「さあ。最後の仕上げが残っている……」
ぽつりとつぶやきを残し、どこかへ歩いていく修。
勇樹もまた。自ら請け負った、最後の役割……圭花たちが堂々とここを出て行くための囮役を、最後までこなすため。
足を、踏み出します。
「……正義、執行! 俺が時間を稼ぐ。行ってくれ!」
血塗れた指先で十字を切れば、灯る炎が、彼の心を静かに燃え上がらせました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月27日
参加申し込みの期限
2014年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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