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桃! 桃! 桃!
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【桃との旅路】
「こんにちは、鳥さん。今日も暑いですね……」
九夜山の山中で、
御巫 時子
は鳥との語らいの時間を楽しんでいた。
自然と触れあいながら、鳥たちと気ままなお喋りをする。そんな過ごし方をするのが好きだった。
「そう。おいしい木の実を見つけたんですか、よかったですね……。あ、ら?」
猫又川に沿って歩いていたところ、上流からふわふわと、桃がながれて来るのに気がついた。
「上流からでしょうか? いいえ、まあ、鳥さん見てください。よく見たら桃が浮いていますよ……!」
そっと手を伸ばしてすくってみると、触れたとたんに桃がはじけて、服が果汁で濡れてしまった。
「驚きましたね……。強く握ったわけでもないのですが。鳥さんも、不思議な桃には気をつけてくださいね……」
そう話す先から、どんどん桃はやって来る。
川の水すれすれのところをただよう桃もあれば、木立を抜けて上へ下へと自由に動き回る桃、上空をすいすいと飛ぶ桃――。
そんな桃のひとつが、行き交う鳥とぶつかって、またひとつはじけた。
驚いて降りてくる鳥に、時子が話しかける。
「まあ大変。鳥さんも濡れてしまいましたね。一緒に川で流しませんか……?」
鳥の賛同を得て、時子は川の水で衣服をすすいだ。
「これも神魂の影響なのでしょうか……。鳥さんも、驚いたでしょう……」
鳥たちと言葉を交わしながら桃を観察していると、桃はまるで意思があるかのように、障害物を避けて進んでいくのがわかる。
「見た目は普通の桃なのに、どうなっているのでしょうね」
時子は、持参していた水筒の口を開けてみた。
元は麦茶が入っていたのだが、既に飲み終え、今は氷しか残っていない。
「ここに入れたら、冷えて少しは固まるかもしれませんね」
折良く、ふわふわと目線の高さをただよってきた桃に狙いを定めて、水筒で捕まえてみると、入り口のところに触れた桃がばしゃっとはじけた。
飲み口の広い水筒なので平気かと思ったが、わずかな接触でも桃は飛散してしまうらしい。
とはいえ、水筒の入り口ではじけた桃の果肉や果汁は、ほとんどが水筒の中におさまった。
水筒を振ると、からころと、液体の中で氷の触れる音がする。
「……飲んでみましょうか」
氷で少し冷えたころをみはからい、時子は果汁を口にふくんでみた。
「あら。……甘くておいしいですよ」
桃の皮が多少口に残るものの、甘くてさわやかな桃は、気分をリフレッシュさせてくれる。
「鳥さんもどうですか? ひんやりしていて、それに甘くて、いいお味ですよ」
器に少しそそいであげると、鳥たちも喜んで桃の果肉をついばんだ。
「空を飛んでいても、普通の桃の味がするなんて、本当に不思議ですよね……」
木陰でゆったりと、桃を味わいながら、時子と鳥たちは桃について想像をふくらませる。
「ええ、そうですね。どこから来て、どこへ行くのか、気になりますよね……」
さえずる鳥たちとともに、好奇心をくすぐられた時子は、立ち上がった。
「では、一緒に、桃を追いかけてみましょうか」
桃について歩くうち、時子は桃の反射神経について、おおまかに把握ができるようになっていた。
元からある物は避けて通れるが、飛び出してきた物を避けることはできない。
あらかじめ時子が立ってじっとしていると桃も避けて通っていくが、歩いているとぶつかることが多かった。
「桃も、鳥さんたちと同じように、言葉が通じたら良いのですけど……」
ひときわ甘い香りがただよう一画に着いたとき、鳥たちが騒ぎ出した。
「どうしたんですか……? え、人を見つけた……?」
鳥と桃に導かれて茂みを抜けると、川縁に倒れる
日暮 ねむる
の姿があった。
「まあ、大変です……!」
慌てて時子が駆け寄ると、ねむるはうなった。
「うううん……、桃、虫、もも……んが…………」
「うわごとでしょうか。起きられますか? 大丈夫でしょうか……!?」
時子が介抱するうちに、ねむるは意識を取り戻した。
ねむるの怪我を手当てする時子の周囲を、桃は相変わらずふわふわと、幻想的にただよっている。
しかし、桃との楽しいひとときも、いつかは終わる。
桃とたわむれ、共に空を舞い、心の満たされた
鴇波 羽衣
は、自分の部屋へと戻ってきた。
既に全身、桃にまみれてべとべとだ。
むせかえるほどの香りが、身体を包む。
「修行不足だったかなぁ……」
障害物が多かったとはいえ、桃とクラッシュしまくった。
いつも食べている馴染みの果実なのに、申し訳ない気持ちになってしまう。
「飛行訓練をつんでおけばよかったかも~」
脱いだももんがの着ぐるみが、びちゃっと音をたてて床に落ちた。
顔についていた果汁を指ですくって舐めてみると、みずみずしくてとてもおいしい。
「んー! すごく甘い……!」
喉を伝って、お腹にじんわり染みていく。
桃との思い出もあいまって、これまで感じたことのないような、濃厚な甘みを感じた。
ほーっと息をついて、羽衣はベランダの向こうに広がる夕焼け空を見つめた。
「もしかして、桃はこんなにおいしいんだってことを、伝えたかった……の、かなぁ」
次はきちんと味わって、しっかりと食べてあげよう。
桃色をした夕焼け空に、羽衣は誓った。
びっちゃびっちゃと果汁をしたたらせて部屋を出た羽衣を見て、鴇波家に父親の怒声が響く。
家の周囲に広がる桃の残骸まで羽衣のしわざかと叱られても、心に宿った温かな思い出は消えなかった。
ももんがの着ぐるみに残った桃の香りも、クリーニング屋からかえってきてしばらくは、残っていたように思う。
そんな、甘くみずみずしい、ひと夏の思い出。
END
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あとがき
担当マスター:
瀬野 とうこ
ファンレターはマスターページから!
桃でした!
おつかれさまでした!
最初から最後まで、桃、桃、桃。
さまざまな桃との出会いを、楽しんでいただけたなら幸いです。
おいしいです、桃。
ありがとう、桃。
桃とのひととき、ご参加いただきまして、まことにありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月23日
参加申し込みの期限
2014年08月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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