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夏の奈良、鹿せんべい
特集:なかよしの旅行[奈良] 奈良[シカ]ない!
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●夕暮れの奈良公園
牡鹿に導かれやってきた奈良公園の一角。人はほとんどおらず、鹿たちの憩いの場のようだ。
「鹿 いっぱい あのオスも かっこいい 生活力ありそう」
シダの目はいま、ハンターのそれだった。
「シカせんべい 買い占めといた わけてやるぞ シダうやまえ オスども」
ははは、と笑って鹿せんべいを差し出すシダ。鹿せんべいにつられてか、それともシダから鹿フェロモン的なものでも出ているのか。まるで舞踏会でレディにダンスを申し込む王子たちのようにオスが寄ってくる。
「ふふー ここではシダ お姫さま。シダ ここ残ろうかな……」
「シーちゃん!?」
かなえはびっくりした。一瞬、本気のように聞こえたからだ。
「冗談だ。シダ 姫より みんなといる方がいい」
シダは笑うと、でも、とかなえに上目遣い。
「いまだけ ちょっと遊んできていいか?」
◇
「春日大社、素敵な所だったわ~」
ロングウェーブの金髪に碧眼の少女――に見える
恵御納 理沙
は、茨城県在住の主婦である。
ドイツ出身で日本に帰化した彼女は、日本人の旦那様も日本文化も大好き。
ところが愛する旦那様にも高校一年生の娘にも「急用」ということで振られてしまって、ひとりで奈良を旅することになってしまった。少しさびしいが、家族の分も目一杯楽しまなきゃ! と気持ちを切り替える。
切り替えてしまえば一人旅も楽しいもので。これもふだん主婦業で頑張ってる自分へのご褒美、家事は得意だし嫌じゃないけれど、こうして家のことをしなくていい時間もありがたいものだわ、なんて思えてくる。
「うふふ、学生さんみたいで新鮮ね~。次は、奈良公園を経由して東大寺へ……あら? 奈良公園、鹿さんが沢山いるのね……せっかくだし、鹿さん達に鹿せんべいあげたいわ」
お土産屋さんで鹿せんべいを買うとその瞬間から鹿に囲まれる。
「待って、手袋手袋」
大切な結婚指輪が外れたら大変と慌てて手袋を嵌めるが、鹿たちはもう待ちきれないというようにぐいぐい理沙に迫ってくる。まるで押しくらまんじゅうだ。
「きゃ、鹿さん達激しいわ!? おちついて、まだ沢山買ってあるからぁぁ……!」
理沙は鹿たちに押されるように奈良公園を横切っていく。
そんな理沙を助けてくれたのは、奈良公園でスケッチをしていた
旅鴉 月詠
だった。
「おまえたち、こっちだ」
月詠は鹿せんべいを掲げて後ずさりしながら一頭一頭に与えてゆく。
「さあ、今のうちに鹿せんべいを隠して」
月詠に言われて、慌てて理沙はカバンに鹿せんべいをしまう。
「よし、……ほら、これで最後だ。もうないぞ。解散」
月詠は鹿せんべいをあげきると、両手を広げて持っていないことをアピールした。賢い鹿たちは、持ってないならしょうがないや、といわんばかりに理沙と月詠の周りから離れてゆく。
「ふう……助かったわ。ありがとう」
「うむ。はじめてだとああなるな。鹿せんべいは観光客への罠なのだよ。
奈良公園にいる鹿は比較的おとなしいとは言われるが鹿せんべいをもっていると状況は一変する。
彼等は頭が良い。販売中の鹿せんべいは襲わないだろう?
買った客をちゃんと見てるんだ。そして数歩歩けば寄って来る。どんどん寄ってくる。
あげると数秒で食べ尽くしまた寄ってくる。角は削られているのだが頭突きをしてくる」
「ふふ、ほんとにそう。さっきの私そのものね」
「鹿たちは助けてはくれないから気をつけたまえ」
「はい」
ずっと年下であろう少女の言葉に理沙は素直に返事をし、それからちょっと小首を傾げた。
「そういえば、さっき鹿の中にちょっと鹿とは違う動物が混じっていたような……」
「ああ、それはサオラではないかな」
「奈良公園にはそんな動物もいるの?」
「いや。まあ、気にするな」
そのとき、遠くでかなえの声がした。
「シーちゃーん! シーちゃーん!」
ろっこん<ベトナムユニコーン>でサオラに変身したシダは、しばらく鹿たちと楽しそうに遊んでいた。微笑ましい思いで写真を撮っていたかなえだったが、日が暮れるにつれ、鹿に紛れたシダを見失ってしまったのだ。
「どうした、迷子かね」
声をかけてきたのは月詠。それからかなえにこう耳打ちする。
「サオラなら見たぞ。シダのやつだろう?」
すると、かなえはほっとしたのと心配なのとでくしゃりと歪んだ笑顔を作った。
「なんだかシーちゃんがそのままどっか……サオラのまま鹿と一緒にもう戻って来ないような……そんなこと考えちゃったで、あはは……そんな訳ないのになー」
「大丈夫だ。シダなら鹿せんべいでも出せば寄ってくるさ。何せ食欲にかけては人一倍、いや鹿一倍だからな」
それから月詠は理沙を振り返り。
「すまないが、さっきの鹿せんべいを私たちに譲ってくれないか。彼女の友人がちょっと迷子になってしまってな……いや、『なぜ鹿せんべい?』という気持ちは分かる。だが詳しく聞かないでほしい」
「よくわからないけど……助けて貰ったお礼が出来そうね。どうぞ」
理沙は快く鹿せんべいを譲ってくれ、かなえはそれを掲げながら、鹿の群れに近づいて行った。
そして寄って来た中から一頭の鹿を、むりやり群れから引き離す。
「シーちゃん、もう帰ろう!」
ごめんな……シーちゃん、本当はここに残りたいんやろ? 人間の世界に戻してごめん……!
かなえが涙に濡れる頬をその首筋に押し当てたそのとき。
「かなえ 感動名場面ぽいけど それ シダじゃない」
かなえははっと顔をあげた。シダが立っている。人間の姿のシダが。
……ってことは自分が抱きついている鹿は……。
「……って、これシーちゃんや無い! 別のシカやーー!!」
――ヨカッタヨカッタ、である。
ふたりは月詠と理沙にぺこぺこ頭を下げて礼をいい、手を振って別れた。
人の姿が消えたのをみるとシダは再びサオラに変身した。いつの間にか夜の帳が下りていた。
「チアントイ! かなえ 背中のれ 夜 誰も見てない」
かなえはおそるおそるシダにまたがる。
「かなえ しっかり つかまってろ」
かなえは、もう離さないよ、といわんばかりにその首にしがみつく。
シダが走り出す。徐々にスピードを上げる。鹿たちが並んで走り、また去ってゆく。
夜風がとても気持ち良かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月18日
参加申し込みの期限
2014年08月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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