夏の奈良、鹿せんべい｜リアクション

夏の奈良、鹿せんべい

●寝子島へ帰ろう

　翌朝、綾辻綾花はならまち、元興寺にほど近い御霊神社を訪れていた。
　境内末社には縁結びの出世稲荷神社と学問の神様の若宮社も祀られているので、お参りしたかったのだ。
（恋も勉強も頑張れますように……）
　手を合わせる。
　それからならまち散策。あまり値段の高くない綺麗なトンボ玉と出会い、自分へのお土産にする。
　悩んだ末、魔除けの身代り猿も。
「これは寮に吊るそうかな」
　たしかに猫鳴館には魔除けが必要そうだ。アクが強すぎて効かなそうな気もするけれど。

「ああ、もう電車の時間。行かなくちゃ」
　名残惜しいけど、奈良の旅はもうおしまい。

　クーラーの効いた電車に乗り込む。
　鹿の角が生えた奈良の有名マスコットキャラの看板が旅人を見送ってくれる。
　最後に奈良の空気を胸いっぱい吸い込んで。
　帰ろう。寝子島に――。

　＜了＞

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：笈地行
ファンレターはマスターページから！

ご参加いただきありがとうございました！
ゲームマスターを務めさせていただきました、笈地行（おいちあん）です。
みなさん、奈良の旅はいかがだったでしょうか。
わたしにとってもホワシナ直後のほっと一息シナリオでございました。

奈良に行ってきたのは大型台風が関西を直撃する直前でした。
２度目の奈良、天気は晴れ、北国暮らしのわたしは普段着たこともないタンクトップを着、
肩に日焼け止めを塗り忘れて大変なことに……！
いやはや、ともかくとても素敵でとても楽しかったのです。
そんなマスターの日常がすぐにシナリオになっちゃう「らっかみ！」……最高ですね！

奈良を知っている方には「そうそう！」、奈良をご存じない方には「行ってみたい」と
思っていただけたらＧＭ冥利に尽きるというものです。
いや～ほんと奈良また行きたい！　今度はちょっと足を伸ばして伊勢神宮も回るルートもいいなあ～。

それでは、またの機会にお会いできることを楽しみにしています。笈地でした。

↑ページトップに戻る