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今宵の夢を召し上がれ
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剥き出しのコンクリートの部屋を味気ない間接照明がぼんやりと照らし出す。片隅のスチール机にはノートパソコンが開いた状態で置かれていた。椅子に座っていた
ジニー・劉
は勢いよく立ち上がると、机の上を平手で叩いた。
「どうなってやがるんだ」
ジニーは簡易ベッドに目をやった。眼鏡を付けたまま、目頭を指で揉む。
「あそこで寝てたよな。なんで、また仕事なんだ? 悪い夢なのか」
不機嫌な顔でジニーは頭を掻いた。表情はすっきりとしない。
「蒸し暑いな」
極彩色な蝶柄のシャツのボタンを全て外した。左胸に入れた蜘蛛の刺青が無数の蝶を獲物として見据える。
仄かに香る甘い匂いがジニーを振り向かせた。
「あら、まさかいらっしゃるだなんて、夢でも思いませんでしたわ」
壁際に
柳子・S・テイパー
がひっそりと立っていた。長い黒髪はイブニングドレスの色に溶け込み、露わになった肌は白い光沢を纏っている。
蠱惑的な笑みを浮かべて柳子が近づいてきた。ジニーの瞬きの回数が多くなり、軽く頭を振った。
「どこか具合でも悪くなりまして?」
柳子はしなやかに歩いてジニーの頬に手を当てた。
「あんたの匂いのせいなのか。妙に身体が火照ってきやがる」
「夢のせいかもしれませんわね」
柳子は伸ばしていた手でジニーの頬を摘まんだ。
「痛い、それとも痛くない? これはあたくしの夢? 貴方の夢かしら?」
「わからねえ。俺にはなにも」
「どちらでも構いませんわね」
柳子は摘まんでいた手を開いた。白くて長い指はジニーの頬を滑って首筋へと降りていく。
「まるで白い蜘蛛のようだな」
「あら、蜘蛛は貴方では?」
柳子の白い手がジニーの左胸に覆い被さる。下になった黒い蜘蛛は白い蜘蛛に一方的に攻められた。満足した手は腹筋の割れ目を舐めるように這いずって、更に下の膨らみに触れようとした。
反射的にジニーは腰を引いた。半ば呆けたような表情で気だるげに頭を振る。柳子は構わずに前に出て豊満な胸を押し付けてきた。
強くて甘い濃厚な匂いが脳を蕩かせる。ジニーは譫言のような声を出した。
「あんた、獏なんだろ。悪い夢が好物だよな。だったら喰ってくれ。俺の悪夢も喰ってくれ」
「所詮、夢は夢であって現実ではございませんわ」
柳子は両手を伸ばしてジニーの髪を優しく掻き上げた。緑色の瞳が怪しく濡れる。
「それでも耐え切れない悪夢を抱えていらっしゃるのなら、あたくしは夢喰いの獏になりますわ。あたくしの肉体を使って、貴方の悪い熱をこの身に取り込ませて下さいまし」
二人は密着した状態でジニーが押される。じりじりと後退してベッドの下部まで運ばれた。
ジニーが背中からベッドに倒れ込むと、柳子が空いたところに片膝を乗せた。
「貴方が誘っているのかしら。それともあたくしが誘っているのかしら」
ジニーの上を滑るようにして柳子が肉体を寄せてきた。二人の視線が甘い空間でねっとりと絡み付く。
「あたくしに何もして下さらないの?」
「俺にどうされてぇんだ」
ジニーは挑むような口調で言った。柳子は柔らかい笑みで受け止めて、少し唇を尖らせる。
「あたくしの唇が寂しがってますわ」
「俺の唇で黙らせてやるよ」
ジニーは片手で柳子の頭を抱え込み、乱暴に唇を重ねた。瞼を閉じる間もなく離れ、顔を横に向けた。
「こんなところに汗が」
柳子はジニーの横顔に指を這わせた。汗で濡れた指先を口に咥え込んで妖艶な笑みを浮かべる。横目で見ていたジニーの手が抑え切れない様子で震えた。
「あら、寒そうな手ですわね」
ジニーの手を自身の胸に導く。掌を圧倒する丸みが乗せられた。
「……あんた、付けてないのか」
「確かめてもいいですのよ」
「俺をなめんじゃねえ」
興奮した顔で起き上がったジニーは柳子を代わりに押し倒した。仰向けになった無防備な胸を鷲掴みにして揉みしだくと、相手の唇が半開きになった。声を発する前にしゃぶり付き、ズボンのチャックに手間取っている間に熱が冷めた。
ジニーは疲れ切った表情で項垂れる。
「……やっぱりできねえ」
ジニーは逸早くベッドから降りた。その背中に柳子の声が掛かる。
「最後まで致しませんの? 折角の夢ですのに」
「いくら夢でもアイツを裏切れねえよ」
そう、とさばさばした声が返ってきた。ジニーが振り返ると、いつの間にか柳子は煙管を持っていた。ベッドの端に腰掛けて口からゆるゆると煙を吐いた。
その独特な香りにジニーの鼻が反応した。
「俺も吸っていいか」
「いいですわよ」
柳子は煙管の吸い口を咥えて長めに吸うと、ジニーの前にやってきた。朗らかな表情で唇を突き出す。
「そこから吸うのかよ」
ジニーは苦笑いで唇を合わせた。その状態で息を吸って離れると、安らいだ顔で煙を吐き出した。
「肺まで甘ったるくなりそうだ。ん、どこに行くんだ?」
「付いてくればわかりますわよ」
柳子は誘うような腰の動きで部屋を出ていった。
「しゃーないか。煙草を切らしてんだよな」
ジニーは薄く笑って歩き出した。
二人が訪れたのは屋上であった。
柳子は柵の間近で風に吹かれている。
「物足りないですわ」
「悪かったな」
ばつの悪い顔でジニーが言った。
「ここで貴方の夢をあたくしが食べれば、どうなるのかしら」
「こんなわけのわかんねーところで、下手なことはしない方がいいんじゃねえか」
ジニーの真顔の言葉に柳子は、ふふ、と声を漏らした。
「あら、本気にしました? 冗談に決まっておりますわ。でも、貴方がどうしてもと望むのなら、あたくしは――」
ジニーは柳子を正面から抱き締めて唇を合わせた。これまでの中で一番、長い時間の口付けを交わした。
「今夜の事は二人だけの秘密にしような?」
ジニーの優しげな眼差しを自ら振り切って、柳子は柵の上に飛び乗った。餞別という風に煙管を投げ渡すと、女性らしく微笑んだ。
「イランイランの香りよりも甘い一時でしたわ。『sweet dream』、それとありがとう」
柳子は夜空に一歩を踏み出した。さようなら秘密の夜、と囁いて闇へと消えた。
急いでジニーは柵の下に目をやった。瓦礫の中に悲惨な姿を目にすることはなかった。
驚かせんなよ、と気の抜けた声を出してしゃがみ込む。
「……風が気持ちいいな」
急激に上がった熱を冷ますには、もう少し風に当たる必要があった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月08日
参加申し込みの期限
2014年07月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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