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今宵の夢を召し上がれ
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茶色の短い髪を弾ませて
新井 いたご
はラフな格好で参道商店街を歩いていた。
「お、帰ってきたのかい」
「プロレスの巡業だよ。よかったら観にきてよ」
いたごは手に持っていたチラシを八百屋の店主に渡した。そこに子供達が駆け寄って、何してるの、と口々に聞いてきた。
「ボクはプロレスラーだよ。詳しいことはこのチラシに、って漢字が難しくて読めないかな? 寝子ヶ浜海岸の特設リングで、いたご仮面として戦うんだよ」
「覆面なのに顔を出してもいいの?」
女の子が不思議そうな顔をする。鋭い指摘にいたごは唇に人差し指を立てた。
「内緒にしてね」
「うん、わかった」
「絶対、見に行くよ」
「チラシにサインして。有名になった時に自慢するんだ」
「そうそう、ボクは大器晩成型だからねー、っておい。今のいたご仮面も応援してよぉ」
いたごの情けない言い方に子供達は声を出して笑った。和やかな雰囲気の中でサインを終えると、満足した表情で帰っていった。
その後の宣伝活動で方々から励ましの声を受けた。
「ほのぼの興業だけど、がんばらないとね」
海の方に向いたいたごは爽やかな笑みを浮かべた。
砂浜に設置されたプロレスのリング上で二人は対峙した。リングアナウンサーが間に控えてメモの内容を読み上げる。
「本日のメインイベントー、三十分一本勝負を行います」
独特な抑揚に興奮したのか。リングを取り囲む観客が一斉に声援を送った。
「赤コーナー、百八十三センチ、七十キロ。波乗り技が白いマットを駆け巡るー、いーたーごー仮面」
コーナーポストに悠然と背を預けていた、いたごがマットの中央に歩み出た。サーフボードに乗るような中腰の格好で自身のマスクを指差した。後頭部に刺繍された煌めく青い波は顔の方に押し寄せ、銀色のボードが斜めに切り込んでいくデザインであった。
「いいぞ、イタコ仮面!」
「がんばれ、いなごー」
子供達の微妙に間違った応援にいたごが目をやると、中の一人がサインの書かれたチラシを懸命に振っていた。
いたごは親指を立てて見せた。
「続きまして青コーナー、身長体重ー共に不明ー。捨てられた者の悲しさを知れー、サーンーマー仮面」
「まあ、顔は隠れてるけど。それ、着ぐるみだよね?」
白い腹を見せて突っ立っていたサンマ仮面は瞬時に横を向いた。天上を目指して泳ぐ姿でシャドーボクシングを披露した。
「少しは動けるみたいで安心したよ」
レフェリーの簡単なボディチェックを済ませた二人は各々のコーナーに戻っていく。
その時、歓声が上がった。いたごが振り向いた瞬間、顔面に両足が跳んできた。ゴングが鳴る前にサンマ仮面がドロップキックを仕掛けたのだ。
「どわあっ」
攻撃をまともに受けたいたごは顔を仰け反らせ、コーナーポストに背中を打ち付けた。少し頭を振るいたごにサンマ仮面の攻勢が続く。鋭い水平チョップが胸板に炸裂。二度三度と乾いた音を響かせて、威力のあるバックスピンチョップに繋げた。
いたごの腰が沈むのを見て、サンマ仮面は両腕を上げた。悠々とリングの中央まで戻ってきて観客に己の強さを誇示した。
「負けないで!」
「がんばれ!」
子供達の悲痛な声にいたごは息を吹き返した。瞬時の疾走からスライディングに移行。避ける間もなく、サンマ仮面は横倒しとなった。いたごはフォールの体勢には入らず、前方のロープに向かって走った。
「サーファーレスラーの波乗り技を食らいな」
いたごはロープを背中で受けた。よろよろと立ちあがるサンマ仮面に弾けるように走って跳躍。急襲する両足を避けようとして垂直に跳ぶが間に合わない。
サンマ仮面といたごは上段のロープを超えて空を舞う。一時、観客が声を忘れた。
「これがオフザリップだ!」
大海を思わせる空を背景に、いたごはサンマの形をしたサーフボードを乗りこなしていた。
試合はいたごの勝利で終わった。サンマ仮面は場外ノックアウトとなって、温かい観客の拍手の中、ようやくリングに戻ってきた。
「いい試合をさせてもらったよ。ありがとう」
「これで満足した?」
サンマ仮面の声にいたごは驚いた。更にジッパーの音がして、着ぐるみの中から現れたのは――。
「うわー、ごめんよ。捨てたとかじゃなくて、プロレスが好きで……あれ?」
いたごは布団の中にいた。座った状態で横を見ると、連れ合いが横向きで眠っていた。少し乱れた前髪に手をやった。
「お前、強すぎだよ」
いたごは近くに立て掛けてあったギターを手元に引き寄せた。軽く弦を爪弾いてみる。
「親父が亡くなって、魚屋を継いで正解だね。今日は夢で、いたご仮面の活躍も見れたし」
即興でギターを弾いて、いたご仮面を題材に歌い始める。うーん、と隣から唸り声が聞こえて両足で脇腹を蹴られた。
「あいたっ。わかったよ、もう寝るから。ドロップキックは夢の中だけにしてね」
いたごは笑ってウインクを送った。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月08日
参加申し込みの期限
2014年07月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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