this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
<< もどる
1
…
36
37
38
39
40
…
41
つぎへ >>
【市橋兄弟の調律】
「いやっ、だから俺は、マタタビロイヤルパフェを……!」
コンテスト実行委員の頑なさには、
市橋 誉
の必死の抵抗も空しく、どうやら従わざるを得ないようです。
誉が本日、浜辺へと足を運んだその目的は、言葉の通り。そう、マタタビロイヤルパフェです。
コンテスト開催のチラシがあちこちに配られるなり、寝子島中の甘党の注目を集めたという一品。彼もまた、その味を堪能すべくやってきたわけなのですが……。
ほんのすぐ目の前に、はたはたとはためく和菓子店『萩屋』ののぼり。件のパフェを提供しているお店のうちの一つですが、人混みを潜り抜け、やっとのことでたどりついたそこへの道を遮るかのように立つ、実行委員。
お目当ての品が手の届くところにありながら、無情にも、コンテストへの出場のお達しが届いたのでした。
「ぐ……パフェを食いながら、海でのんびり。と思ってたのに、なんでこんなことに……」
「はは、まぁ仕方ないさ。パフェは、終わってからゆっくり食べればいいよ。それに……俺は、出てみるのも楽しいと思うよ?」
柔らかい微笑を浮かべ、ぽん、と誉の肩を叩いた、
市橋 奏楽
。血の繋がらない、誉の兄。彼にもまた、出場の要請は届いているのです。
最愛の弟。誉にはもちろん、パフェの一つや二つ、食べさせてあげたいと思いながらも……奏楽にとっては、コンテストにも、大いに心惹かれるものがありました。
「折角のイベント、こんな機会はそうそう無いものだろうし。要は、楽しんだもの勝ち。だろ?」
自分にもう一度、音楽の道を拓いてくれた誉。彼と一緒に上がるステージは、どんなに楽しいものでしょうか?
「……確かに、そうかもな」
そして誉もまた、その気持ちは同じなのでしょう。
楽しみにしていたロイヤルパフェは、もうしばしのお預け。
兄の言葉に、笑顔に。吹っ切れた誉は、こくりとうなずいて、出場を決めました。
「っと、そうだ! 奏楽、ちょっと待ってろよな、俺コンビニ行ってくるから!」
「コンビニ? 出番はもうすぐだぞ?」
すぐ戻る! と怪訝な表情の奏楽に言い置いて、誉は浜辺を駆けていきました。
どうやら何か、秘策があるようです。
●エントリーNo.59
市橋 奏楽
●エントリーNo.60
市橋 誉
「いやーんお次はカッコイイご兄弟の登場よー、張り切って応援しちゃいましょ!」
奏楽が舞台袖で手招きすると、ギリギリで間に合った誉が勢い良くステップを駆け上がり、兄へ何かを手渡しました。
「誉、これは……?」
「俺たちのステージは、楽器が無きゃ始まらないだろ?」
それは、ページをめくったスケッチブックに、サインペンできゅきゅっと線を引いて描いた、ピアノの鍵盤……のように見えました。
「まぁ、ピアノの玩具……みたいなものだな」
「へぇ、最近はこんなものが売ってるのか」
どう見ても、そこから音が出るとは思えなかったりするのですけれど……誉が楽器だと言うなら、きっとそうなのだろうと。奏楽には、弟の言葉を疑う余地は、端から無いのです。
奏楽からの、絶対の信頼。誉は胸に熱いものを感じながら、共に一歩を踏み出しました。
「エントリーナンバー59番、そして60番!
市橋 奏楽
さん、
市橋 誉
さんのご兄弟でーすっ! 色違い、お揃いデザインのサーフパンツにまず、お姉さんきゅんときちゃったわー!」
(……うっ。言われてみれば、ちょっと恥ずかしいなこれ……)
全然気にしていなかったのですけれど、確かに二人の身につけている水着は、ほとんどペアルックのようなもの。
ちょっぴり気恥ずかしくなりながらも、誉はクールな仮面を保つべく、落ち着いてにこやかな笑みを浮かべて、客席へと手を振ります。
隣へちらり視線を流してみれば、奏楽はさほど気にしていない……と言いますか、ちょっと嬉しそうな顔すら浮かべていたりしました。
「お兄さんの奏楽さんは、背が高いわねー。この甘いスマイルに、きゅっと引き締まって筋肉質なボディが、もーたまんない! 頼りがいがありそうで、かつ優しげな面持ちで……こんなお兄さんがいたら、すっかり甘えてしまいそう。弟の誉さんは、ちょっとクールな爽やか男子! 大人びてカッコイイ印象だけど、お姉さんにこんな弟さんがいたら、これでもかーって猫可愛がりしちゃうわねきっと! 一人ずつでも素敵っなーのーにー、二人揃って市橋兄弟っ。並んだ時のインパクト、アピール度はバツグンよねーっこれ!」
奏楽と誉、二人は会場へと手を振りながら、余裕の足取りで中央へ。
くるん、くるり、交互に一回転して見せれば、ああ……! なんて。熱いため息混じりの吐息が、あちらこちらから漏れました。
「思い切り、跳ねるぞ! 奏楽!」
「OK! 合わせるよ、誉」
いよいよ、パフォーマンスタイム。兄弟でのセッションは、誰もが知っている著名な夏メロのメロディを、ジャジーなアレンジで。
奏でるのは、あのスケッチブック・ピアノです。
奏楽には知るよしも無いことですが、誉のろっこんは、描いた鍵盤に音を宿らせるもの。
左手にスケッチブック、鍵盤の上を滑らかに滑る右手……流れ出すのはもちろん、本物の音!
兄の認めた誉のピアノは、素晴らしい腕前の一言。緻密かつ美しい旋律が、会場を埋め尽くさんとばかりに広がります。
弟へピアノを教えたのは、他でも無い、奏楽です。相棒の奏でる音にぴたりと寄せながら、時には即興でアレンジも。
そんな兄弟の、息の合った演奏。紡ぐメロディは混ざり合い、絡み合い。包み込む会場はもはや、ジャズライブ!
湧き上がる客席の反応もさることながら。二人にとって何より楽しいのは、お互いと一緒に演奏すること、そのものです。
そう、一緒に!
気持ちのいい汗に、きらきらと光る誉の横顔を、ちらと眺め。奏楽は、この幸せな時間、感じる楽しさが、会場の人々にも伝わりますように……と、心の片隅で祈りながら。
最後の最後まで、思い切り! 瞬く間の数分間、短くも濃密な一時。
ライブはやがて、最大級の盛り上がりを経て、幕を閉じたのでした。
「……この演奏で、皆さんがジャズピアノに興味を持ってもらえたなら、こんなに嬉しいことはありません」
惹きこまれた人々の中には、誉のそんな言葉の通り、彼らの奏でた音楽へ関心を持ってくれたという人だって、きっと少なくは無いことでしょう。
それほどに、鮮烈なステージでした。
「ご清聴、ありがとうございました!」
「とても楽しかったです。どうもありがとうございました」
言葉を続けた奏楽と一緒に、二人一緒に、深くお辞儀を。
それは文字通りに、客席の人々への感謝の意であり……また同時に、互いへの、これ以上にない賛辞が込められていたに違いありません。
兄弟は、惜しみない拍手を背に、舞台を下りました。
テーブルの上へ、どどん!
「はい、マタタビロイヤルパフェ、お待たせ!」
「おお、これが……!」
ようやくのお目見え、ロイヤルパフェを前に、誉のクールっぷりは少しばかりナリを潜め、瞳はきらきら。
「あなたたちの音、ここまで届いてたわよ? お疲れさま、良いステージだったわね」
「ありがとう。俺たちも楽しかったよ」
『萩屋』店主、
矢萩 秋
の労いの言葉に、奏楽は笑顔で、なっ誉? と同意を求めましたが。彼の弟は小さくこくこくとうなずいたのみで、パフェを堪能するのに忙しいようです。
とはいえ、無理もないことではありました。さんざんお預けを食わされた末、ステージであれだけの演奏をこなしてきたのですから。
その味は、格別!
苦笑いする奏楽もまた、パフェの頂点に盛られたクリームをスプーンですくって、ぱくり。絶妙な甘さが、口の中へと広がりました。
「奏楽の言う通りだったな。思い切って出てみたら、案外楽しかったよ」
ふいに。ちょっぴり照れくさそうに、誉は言います。そして照れ隠しにか、彼はイチゴをぱくりと口へ放り込み、幸せそうな笑みを浮かべてみせるのです。
弟の、そんな笑顔を見ていたら。
「……そうだな。やっぱり、来てよかった」
自然と、奏楽の頬もほころぶのでした。
奏楽と誉。血は繋がらなくとも、大切な兄弟。大切な家族。
その絆は、きっとこの夏の思い出を通じて、ますます深く結ばれたに違いないのです。
<< もどる
1
…
36
37
38
39
40
…
41
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月16日
参加申し込みの期限
2014年08月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!