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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
『somnium』に灯すエッグキャンドル。
ついに出来上がったキャンドルを見せ合って、雨寺 凛は「わぁッ！」と歓声を上げた。
「アリーセちゃんのキャンドル、可愛いねー♪ 薔薇の絵にしたんだね」
「野薔薇なの。絡めるようにして、キャンドル自体はローズピンクにして……凛さんのはポップで明るくて、なんだか目を惹かれるわね。凛さんらしいわ」
「えへへー。イメージは『夏の明るい太陽』って感じなんだ！」
そうやって、互いのキャンドルを間に挟んで、楽しそうな親友達の笑い声を聞きながら、八神 修は最後の仕上げに取り掛かっている。リボンを1巻してボンドで止めた卵の殻は、ジェルが十分に固まったのを確かめて、中ほどまで割とられていた。
キャンドル特有の凹凸も、デザインに見えるように。そうするとゼリーのように固まったジェルは、透明な卵となって中にちょこんと座るひよこや、その下に敷き詰めたビーズとおはじきを美しく見通せた。
卵なら中はひよこだろうという、そんなセンスで選んだ中身に満足して、そっと卵の紙パックの中に6つ納めれば完成だ。よし、と満足そうに頷いて紙パックの蓋を閉めれば、まったく卵そのものにしか見えない。
その傍らで淡く香るのは、テスト用に作った最後の1つ。火を点ければジェルは元通りに柔らかくなってしまうから、下にはちゃんと受け皿を置いてある。
可愛いわね、と微笑んで目を細めた伊都子さんにありがとうございますと応えてから、修は「そうだ」と手の中の紙パックを軽く持ち上げながら言った。
「これ、プレゼント用に包んで貰っていいですか？」
「あら。じゃ、可愛くした方が良いかしら？」
修の言葉に、どんな相手と思ったのか楽しそうに微笑んだ伊都子さんは、いそいそとラッピング用品を取りに行く。そんな店の片隅では、後木 真央が完成したバケツプリンを器によそって取り分けながら、せっせとみんなに配っていて。
理子には、気持ち多めに。それからプリン完成時の画像も含めたデータを一緒に渡して。
「理子ちゃん寝子高で待ってるのだ♪」
「いつか、本物のヨタカさんを紹介しますね」
そんな真央と一緒に、御巫 時子もヨタカさんを描いたキャンドルを理子にプレゼントした。わ、と嬉しそうな顔になった理子の隣には、桜庭 円と一緒に理子の手作り似顔絵キャンドルを渡された高明さんが、同じく嬉しそうな顔で相好を崩している。
後は片づけを手伝ってから、プリンを買って鳥さんと一緒に帰ろうか。真央のバケツプリンも美味しそうだけれども、高明さんお手製の『somnium』のプリンもまた格別だ。
その時には早速キャンドルに火を灯してみましょうかと、考えていたら不意に桃川 圭花の、「やったわ……ッ！」という完成が響いた。
「どーよ、出来たわよ！」
そう、誇らしげに圭花が皆に見せるのは、青地の蝋に黄色の絵の具で涼やかな模様を描いた、見た目にも爽やかで華やかなキャンドル。それを見た理子が「すごーい！」と素直な歓声を上げたから、ますます爽快な気分でバケツプリンに手を伸ばす。
そんな店の片隅で、紅林 柳霞も出来上がったエッグキャンドルに、思わずにこりと笑みを浮かべていた。荒井 景貴の作ったキャンドルと2つ並べれば、なんだかこそばゆい感じがする。
「写真撮ってもいい？」
「僕も撮りたいので、是非」
だから尋ねた柳霞に、尋ねられた景貴は快く頷いた。そうして、2つのキャンドルを寄り添わせてそれぞれに、携帯を取り出して記念の写真を撮る。
そうして、キャンドルを優しくそっと抱きながら、ふと柳霞はぼそり、呟いた。
「何だか勿体無くて、使えないかも」
「使うのがもったいなくて、ずっと飾ってしまいそうですね」
その呟きに、景貴の呟きが重なって。はた、と目を見開いて思わず顔を見合わせた景貴と柳霞は、それが幻聴ではなかったことを知る。
それと悟ったらなんだか嬉しくて、恥ずかしくて、くすぐったい気持ちで笑った。そうして仲良く帰っていく2人とは違う感情で、綾辻 綾花もまた猫キャンドルを、使えなさそうだと思いながら見つめる。
伸びをしてたり、丸まって寝てたり、顔を洗ってたり、様々な表情の猫。自分が初めて作ったものだと思うと、何だかもったいない気がしてしまって。
ひとまず、何か日持ちのする冷たいデザートを買って帰ろう。そうして、それを食べながらのんびり今日の事を思い出して、猫キャンドルを眺めよう。
そんな、様々な楽しい思い出と共に、夏の1日は過ぎていくのだった。
「アリーセちゃんのキャンドル、可愛いねー♪ 薔薇の絵にしたんだね」
「野薔薇なの。絡めるようにして、キャンドル自体はローズピンクにして……凛さんのはポップで明るくて、なんだか目を惹かれるわね。凛さんらしいわ」
「えへへー。イメージは『夏の明るい太陽』って感じなんだ！」
そうやって、互いのキャンドルを間に挟んで、楽しそうな親友達の笑い声を聞きながら、八神 修は最後の仕上げに取り掛かっている。リボンを1巻してボンドで止めた卵の殻は、ジェルが十分に固まったのを確かめて、中ほどまで割とられていた。
キャンドル特有の凹凸も、デザインに見えるように。そうするとゼリーのように固まったジェルは、透明な卵となって中にちょこんと座るひよこや、その下に敷き詰めたビーズとおはじきを美しく見通せた。
卵なら中はひよこだろうという、そんなセンスで選んだ中身に満足して、そっと卵の紙パックの中に6つ納めれば完成だ。よし、と満足そうに頷いて紙パックの蓋を閉めれば、まったく卵そのものにしか見えない。
その傍らで淡く香るのは、テスト用に作った最後の1つ。火を点ければジェルは元通りに柔らかくなってしまうから、下にはちゃんと受け皿を置いてある。
可愛いわね、と微笑んで目を細めた伊都子さんにありがとうございますと応えてから、修は「そうだ」と手の中の紙パックを軽く持ち上げながら言った。
「これ、プレゼント用に包んで貰っていいですか？」
「あら。じゃ、可愛くした方が良いかしら？」
修の言葉に、どんな相手と思ったのか楽しそうに微笑んだ伊都子さんは、いそいそとラッピング用品を取りに行く。そんな店の片隅では、後木 真央が完成したバケツプリンを器によそって取り分けながら、せっせとみんなに配っていて。
理子には、気持ち多めに。それからプリン完成時の画像も含めたデータを一緒に渡して。
「理子ちゃん寝子高で待ってるのだ♪」
「いつか、本物のヨタカさんを紹介しますね」
そんな真央と一緒に、御巫 時子もヨタカさんを描いたキャンドルを理子にプレゼントした。わ、と嬉しそうな顔になった理子の隣には、桜庭 円と一緒に理子の手作り似顔絵キャンドルを渡された高明さんが、同じく嬉しそうな顔で相好を崩している。
後は片づけを手伝ってから、プリンを買って鳥さんと一緒に帰ろうか。真央のバケツプリンも美味しそうだけれども、高明さんお手製の『somnium』のプリンもまた格別だ。
その時には早速キャンドルに火を灯してみましょうかと、考えていたら不意に桃川 圭花の、「やったわ……ッ！」という完成が響いた。
「どーよ、出来たわよ！」
そう、誇らしげに圭花が皆に見せるのは、青地の蝋に黄色の絵の具で涼やかな模様を描いた、見た目にも爽やかで華やかなキャンドル。それを見た理子が「すごーい！」と素直な歓声を上げたから、ますます爽快な気分でバケツプリンに手を伸ばす。
そんな店の片隅で、紅林 柳霞も出来上がったエッグキャンドルに、思わずにこりと笑みを浮かべていた。荒井 景貴の作ったキャンドルと2つ並べれば、なんだかこそばゆい感じがする。
「写真撮ってもいい？」
「僕も撮りたいので、是非」
だから尋ねた柳霞に、尋ねられた景貴は快く頷いた。そうして、2つのキャンドルを寄り添わせてそれぞれに、携帯を取り出して記念の写真を撮る。
そうして、キャンドルを優しくそっと抱きながら、ふと柳霞はぼそり、呟いた。
「何だか勿体無くて、使えないかも」
「使うのがもったいなくて、ずっと飾ってしまいそうですね」
その呟きに、景貴の呟きが重なって。はた、と目を見開いて思わず顔を見合わせた景貴と柳霞は、それが幻聴ではなかったことを知る。
それと悟ったらなんだか嬉しくて、恥ずかしくて、くすぐったい気持ちで笑った。そうして仲良く帰っていく2人とは違う感情で、綾辻 綾花もまた猫キャンドルを、使えなさそうだと思いながら見つめる。
伸びをしてたり、丸まって寝てたり、顔を洗ってたり、様々な表情の猫。自分が初めて作ったものだと思うと、何だかもったいない気がしてしまって。
ひとまず、何か日持ちのする冷たいデザートを買って帰ろう。そうして、それを食べながらのんびり今日の事を思い出して、猫キャンドルを眺めよう。
そんな、様々な楽しい思い出と共に、夏の1日は過ぎていくのだった。
あとがき
担当マスター：
蓮華・水無月
ファンレターはマスターページから！
いつもお世話になっております、水無月 深凪です。
この度はご参加頂きまして、本当にありがとうございました。
お誘い合わせの上でご参加下さいました皆様、何となくお越しくださいました皆様、エッグキャンドル作りはいかがでしたでしょうか。
水無月もリアクションを執筆している間、
『自分も色んなキャンドル作ってみたい……』
『材料買いに……』
『その前にリアクションを……』
『つ、通販なら……』
という葛藤をしておりました。
1日が48時間になれば良いのに、と永らく真剣に願っているのですが、叶う日は遠そうです……（遠い目
お届けさせて頂きましたリアクションが、皆様に僅かなりとも楽しんで頂ける物であれば、心から嬉しく思います。
またのご縁がございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします（深々と
この度はご参加頂きまして、本当にありがとうございました。
お誘い合わせの上でご参加下さいました皆様、何となくお越しくださいました皆様、エッグキャンドル作りはいかがでしたでしょうか。
水無月もリアクションを執筆している間、
『自分も色んなキャンドル作ってみたい……』
『材料買いに……』
『その前にリアクションを……』
『つ、通販なら……』
という葛藤をしておりました。
1日が48時間になれば良いのに、と永らく真剣に願っているのですが、叶う日は遠そうです……（遠い目
お届けさせて頂きましたリアクションが、皆様に僅かなりとも楽しんで頂ける物であれば、心から嬉しく思います。
またのご縁がございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします（深々と
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2014年06月25日
- 参加申し込みの期限
-
- 2014年07月02日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年07月02日 11時00分
