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寝子島高校
『somnium』に灯すエッグキャンドル。
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色とりどりのクレヨンを、
桜庭 円
は思い思いに削っていた。融かした蝋に削ったクレヨンを混ぜたら、簡単に可愛い色が着けられるのだと言う。
色を着ければきっと、キャンドルに絵を描かなくても十分に可愛いだろうと、だから円はクレヨンを小さく小さく削っていく。そうして、融けた蝋を小鍋から紙コップに移して、そこに削ったクレヨンを入れたら本当に、簡単に色が付いた。
「わぁ……並べてみるだけでも楽しいね」
赤、黄、だいだい、青、緑――ひとまず5色くらいかな、と作ってみた色つきの蝋は、色とりどりにゆらゆら揺れて、見た目にも鮮やかだ。もっとも、これを使ってどんなキャンドルを作ろうか、と言うところはまだ考えられていなかった。
にゃーくんはどんなのが良い? と尋ねてみたりする円に、おぉ♪ と声を上げた
後木 真央
が声をかける。
「真央ちゃんも黄色使わせて欲しいのだ♪ 大丈夫なのだ?」
「うん」
「ありがとうなのだ♪ 真央ちゃんはピンク作るのだ、黄色と交互に入れてマーブル狙いなのだ♪」
そう言いながら真央も早速、融けた蝋を紙コップに移してピンクのクレヨンを削り入れ始める。同じように
紅林 柳霞
は、蝋を白く色づけようと、白いクレヨンを細かく丁寧に削っていた。
こういう細かい作業は得意としている柳霞である。あっという間に白いクレヨンは、細かく削られてちょっとした山になった。
それを、融けた蝋の中へと注ぎ込んだ。――のだが、少し勢いが付いてしまったのか、その拍子にぴちゃん、と跳ねた蝋が1滴、柳霞の指にかかってしまって。
「あつッ」
「大丈夫ですか? 柳霞さん」
思わず小声で叫んだ柳霞に、景貴が驚いてすぐに立ち上がると、冷たく絞ったおしぼりを持って来てくれた。そうして優しく手を取って、蝋のかかった指を丁寧に冷やしてくれる。
幸い、熱いといっても火傷をするような温度ではなかったらしい。そう告げてはにかみながら礼を言うと、良かったです、と景貴は胸を撫で下ろして微笑んだ。
「卵の殻に蝋を入れるんですか? ぐらつかないように支えておいた方が良さそうですね」
「ありがとう、景貴さん。――気をつけてね?」
「はい。ありがとうございます、柳霞さん」
そうして、蝋がまた跳ねたりしないように慎重に、慎重に景貴の支える卵の殻に蝋を注いでいく。そんな柳霞達のやり取りを耳にした
御巫 時子
も、火傷には気をつけないといけませんね、と改めて融けた蝋を見つめた。
蝋は種類によっては、意外と温度が低くても簡単に液体になる。とはいえ熱い事には変わりないし、容器の方は蝋よりも熱いのだから、うっかり触れてしまったらそれこそ火傷してしまいそうだ。
だから気をつけなくちゃと、思いながら時子が削っているのは青とピンクのクレヨン。自分も含めてこの2色を使いたい人は多そうなので、少し多めに作っておくつもり。
もっとも
桃川 圭花
にとってはいまだ、本当にちゃんと自分にも出来るのか、と言うのが不安だった。それに引き換え、圭花に教えてくれている
八神 修
はと言えば、器用という言葉をカタチにすればこうなるのか、と思ってしまうくらい、何かにつけて器用で。
そんな修がやっている事を眺めていれば、ますます、自分にこれが本当に出来るんだろうか、と思ってしまうのも無理はない。今も修は乾いた卵殻の中に硝子粒を敷き、オハジキとヒヨコをピンセットで入れていた。
「八神君、女子力高すぎ」
「なんだそれ」
同じ事を圭花がやろうと思ったら、きっと20分はかかるだろう。だから、思わずぼやいた圭花に、修は苦笑してピンセットを圭花の方に差し出して、やってみれば? と何でもないことのように言う。
反射的に受け取ってから、慌てて修の顔を見た顔はきっと、引き攣っていただろう。けれども周りの空気に中てられたのだろうか、やってやろうじゃないの、という気持ちがむくむくと沸き起こってきて。
傍目にも震えている手でピンセットをつまみ、恐る恐るオハジキを挟んで慎重に、慎重に動かす。だが逆にそれが良くなかったのか、緊張に震えるピンセットが意外と小さい――今の圭花には途方もなく小さく見える卵の殻に当たってしまって。
パキッ、と卵の殻の割れる乾いた音が、必要以上に大きく響いた。やった、という苦い思いで顔を顰めてから、違うの、と誰にともなく弁明する。
「い、今のは練習。練習だから」
「……お姉ちゃん、さっきもそう言ってたよ?」
「りっちゃん!」
そんな圭花の言葉に、きょとん、と首を傾げた理子に伊都子さんが、ちょっと怖い声を出した。そうして、孫が失礼なことを言ってごめんなさいね、と心底申し訳なさそうな顔になる伊都子さんに、良いんです、と慌てて圭花は首を振る。
自分がこういうのが苦手なのは、自分でも良く解っている事実だから、言われるのは構わない。けれどもその一方で、何としても成功させてやろうじゃない、と言う負けん気がむくりと頭をもたげて来て。
真剣な顔つきでピンセットを握り締め、再度挑戦する圭花の横顔に、ごめんなさい、と理子は肩を落とした。そんな理子に、蝋を冷やして固まるのを待っている
雨寺 凛
が声をかける。
「理子ちゃんて、中3なんだよねー」
「あ、……うん」
「そっかー。アリーセちゃんは中学時代はどんな感じだったの?」
「中学3年の夏か……」
凜の言葉に
黒依 アリーセ
は、ふとあの頃を思い出して遠くを見るような眼差しになった。たった1年前のことのはずなのに、遙かな過去にも感じられる、あの夏。
あの頃のアリーセの胸には、常に不安が宿っていたように思う。芸術科のある寝子島高校に進学する事を決め、結果、幼稚園から一緒だった大切な友達と初めて別れる事になって――
それは自分で決めた事なのに、後から後から不安が沸き起こってきて、アリーセを悩ませた。知らない人だらけの場所だし、通学も電車になるし――そもそも、試験に受かるのだろうか、と。
「でも、去年の夏、寝子高まで見学に来た時、駅から降りて高校に行く途中で、裏路地に入りこんだの」
不意に明るい笑みを浮かべて、アリーセは皆を見回し、そう言った。あの不思議な光景はいつだって、鮮やかに思い出すことが出来る。
その路地には沢山の猫が居て、アリーセが足を踏み入れた瞬間、皆が一斉に振り返った。そうして全く同じ仕草で首を傾げて、じッ、とこちらを見つめてくるのだ。
それに不思議な心地がして、何となく同じようにアリーセが首を傾げると、そこにいた黒猫が少し目を細めて一声鳴いて。それに頷くように、周りの猫も短く鳴いて――それがなぜだかアリーセには、「ようこそ」と歓迎されたように聞こえたから。
ああ、大丈夫だ、と思った。もちろん根拠なんて何もない、ただそれだけの僅かな出来事だったのだけれども。
「でも思った通り、大丈夫だった」
「えへへー」
そうして親友を見つめたアリーセに、凜は照れたように笑った。まっすぐなアリーセの友愛と信頼が、素直に嬉しいと思う。
素敵な思い出だね! とだから凜は満面の笑みを浮かべて、そうだなぁ、と自分自身を思い返した。
「うーん……私は今と変わらず音楽に没頭してたんだけど、中学で楽器できる友達ってなかなか見つからなくてねぇ、家で1人で弾いてる時が多かったんだ」
だからずっと、誰かとセッションしたいなと思っていた。1人でももちろん楽しかったけれども、誰かと一緒に音楽を作り上げる楽しさを、味わってみたかった。
その夢が高校でようやく、叶って。共に音を奏でて楽しむ喜びを味わって――何より大好きなアリーセや、軽音楽部の皆と出会えて。
「だから、ほんと寝子高に入ってよかったと思ってるよ! 理子ちゃんは高校入ってやりたいことって何かある? 高校は色んな楽しい事が待ってるよ!」
尋ねられて、まだよく解らない、と理子は困った顔になった。そんな理子に、時子がそっと微笑む。
「同じ高校に通える日が来るのを楽しみにしてますね。何か、希望する学科はあるんですか?」
「もし勉強で分からないことがあれば、聞いて下さいね。そうだ、今度一緒に寝子島神社にお参りに行きませんか?」
綾辻 綾花
も芯を爪楊枝で挟んで倒れないようにしながら、理子にそう声をかける。彼女自身は寝子島生まれで、ここが好きだからずっとここに居て、当たり前にこの島にある寝子高に通っているから。
始まりがどんな理由でも、理子が寝子高に来て、そうして寝子島を好きになってくれたら嬉しい。もしかしたら将来は、理子が新たな『somnium』の店主になったりするのだろうか。
そう、想像を巡らせる綾花と同じように、時子もこの小さな看板娘に興味一杯だった。だから、通う時はここから? それとも寮から? とか、ついつい色々と聞いてしまいそうな自分を少し抑えながら、理子の言葉を待っていたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月25日
参加申し込みの期限
2014年07月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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