大北海道物産展 in ｍｉａｏ｜リアクション

大北海道物産展 in ｍｉａｏ

「ニャリオネのキーホルダーはいかがデース？　ニャリオネクッキーもアリマース！」
　露草がクッキーの箱を持ちながら、周囲の人々にアピール。
　鮭を咥えたクマの着ぐるみが、あまりなじみのないニャリオネのクッキーを掲げているのだから、人目を引かないはずがない。
「クマさん、さっきはいなかったわよね」
　瑞恵が呼び声で戻ってきた。
　手にはさっき買ったばかりのニャリオネのキーホルダー。
「いろいろな場所に出現するのデース！」
「テンション高くていいわね。キーホルダーだけとりあえず買ったんだけど、ほかにお勧めあるかしら」
「良くぞ聞いてくれマーシタ！　このニャリオネは胸のハートがキュートなのデース。キーホルダーにも反映されていますーが、縫いぐるみは格別デース」
　いいながら、露草は着ぐるみ姿で巨大なニャリオネのぬいぐるみを抱える。
　着ぐるみが縫いぐるみ。
　なんともシュール。
「お勧めって言うだけあって、可愛いわね」
「お褒め頂光栄デース。ぜひ抱きかかえてみてクダサーイ」
　露草は、瑞恵に縫いぐるみを手渡す。
　両手で抱えるほどの大きさのそれは、もっふり。
　抱き枕レベルの大きさで、可愛い物好きの瑞恵の心を鷲づかみ！
「もう、買うしかないわよね。二個もらえるかしら。一個はラッピングしてね」
「ありがとうございマース！」
　几帳面な露草といえど、着ぐるみのままラッピングは不可能で、ほかのスタッフにラッピングだけはしてもらい、改めて瑞恵に手渡した。　