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サマー！ 部活動のお時間です！ ～運動部編～
バスケ部１ ＜強豪は冷房完備＞
夏のある一日、寝子島高校バスケットボール部は、顧問の高野 有紀先生引率の下、神奈川県北部の強豪校へ練習試合に赴いていた。
「おお、寝子高より校庭でけー」
試合会場の体育館へと向かう途中、柊沢 北斗が言うと、他の部員たちも驚きの声を上げた。野球部が二面を使って練習試合に励んでいる。
「ここ以外に３つ、グラウンドを持ってるんだって」
高野先生は少し呆れ気味に言う。
「噂には聞いていましたが、強豪校と呼ばれるだけあって設備は充実してますね」
と潦 春貴。相手が強ければ強いほど燃えるタイプだ。格上との試合を進言したのも彼。
「しかし設備を言い訳にはできない」
「そうね、その通り。相手は確かに強い。でもどんなに強くても、付け入る隙はあるから。それを試合中に見つけて即対応する力を付ける。今日の課題はそこ。いいね」
「はい！」
高野先生の声かけに、全員が同時に威勢よく応えた。
「あと、水分補給は十分に摂ること。この陽気だし、体育館はきっと蒸し返すような暑さだから」
「確かここの体育館、冷房付いてるんすよ」
神条 誠一の言葉に、バスケ部一同がまた驚きの声をあげる。
「せーちゃん詳しいんだねー」
オーバー１８０センチの高身長が多いバスケ部の山の中に、ボコッと凹んだ一つの谷。それでも持ち前の明るさで存在感を放つ戌井 創が誠一を見上げた。
「中学時代のチームメイトがいるんだ」
「へーじゃあ今日はかつての仲間と戦うことになるかもね」
「寝子高も練習するにはいいとこだけど、あいつはもっとすげぇ環境で鍛えてんだな……」
「体育館に冷房とか、うらやま……今日の試合、全部勝つぞ！」
高野先生が握りこぶしを作る。全員の意志を一つに固めるのであった。
顧問同士の挨拶の後、訪問チーム用のロッカールームで着替えを済ませ、さっそく相手チームと顔合わせ。軽い雑談と握手を交えた後、各々ベンチへとついた。
「ほんとに冷房入ってる、涼しー」
床に座り込んで柔軟体操をしながら北斗。
「でも試合が始まったら止めるみたいですよ」
中学時代の仲間と二言三言やり取りしていた誠一が言った。
「えーまじかー。涼しい顔でエレガントにバスケしてみたかったなー。なんで止めんだろ」
「たいていの試合会場は冷房ないからな。実戦を想定しているのだろう」
「単なる温室育ちではない、ということか」
眼鏡越しに、相手チームへ強いまなざしを送る春貴。
（今日の試合、大きな収穫を得て帰る。もちろん勝つことは大前提だ）
決意を新たにした。
「創君！」
添木 牡丹の溌剌とした声が体育館内にこだまする。
「あーぼたん先輩！」
「応援に来ちゃいました！ か……」
彼女として。と付け加えたが、これは小声だったので誰の耳にも届かない。
「えへへーありがとうね！」
「勝てたら後でいいこいいこしてあげますからね！」
「今日はあまり一緒にいられないと思うけど、がんばるよ！」
２人の取り巻きでは、胸の奥でくすぶる何かを殺すようにして、準備運動を加速化させる輩がいる。
「なんか急に暑くなってきたな」
ユニフォームをあおぐ誠一。この暑さは空調が止まったからなのか、牡丹と創のラブパワーによるものか、はたまたそれを見た部員たちの不完全燃焼エネルギーによるものなのか。
「高野先生、創君の仲間の皆さん、今回もお邪魔します」
何度か創の部活に励む姿を見に来ている牡丹、面識のある部員たちに深々お辞儀する。
「あの、これ、差し入れです。よかったら」
「お、なになに？」
「必勝祈願のお守りと、蜂蜜とレモンで作ったドリンクです。あと、試合が終わったらこのおにぎりも食べてください」
「これは助かるな。部員たちのモチベーションが上がる。ありがとう」
「いえ」
高野先生の感謝の言葉に牡丹、笑顔で応える。
「ほんとありがとうねー先輩！」
「創君が大事にしている方たちですもの……創君、今日は絶対に勝ってくださいね」
「うん！」
「ご褒美たっくさんあげたいですから♪」
「うん、頑張るよ！」
「おーいワンこ、そろそろお前も準備運動しろい」
「おわわ」
いつまでもラブラブオーラ全開にしやがって。見兼ねた誠一が創の後ろ襟を引っ張る。
「ふふ、では私は応援席から見ていますね」
気を引き締め直すバスケ部一同。高野先生が一人一人に簡単なアドバイスをかけていく。
「今日は試合をいくつか組んでいる。全員に出場するチャンス、活躍するチャンスはある。力を出し切ってくれ」
ひと際気合の入ったバスケ部全員の声が館内を駆ける。
強豪校との練習試合、ティップオフ！
夏のある一日、寝子島高校バスケットボール部は、顧問の高野 有紀先生引率の下、神奈川県北部の強豪校へ練習試合に赴いていた。
「おお、寝子高より校庭でけー」
試合会場の体育館へと向かう途中、柊沢 北斗が言うと、他の部員たちも驚きの声を上げた。野球部が二面を使って練習試合に励んでいる。
「ここ以外に３つ、グラウンドを持ってるんだって」
高野先生は少し呆れ気味に言う。
「噂には聞いていましたが、強豪校と呼ばれるだけあって設備は充実してますね」
と潦 春貴。相手が強ければ強いほど燃えるタイプだ。格上との試合を進言したのも彼。
「しかし設備を言い訳にはできない」
「そうね、その通り。相手は確かに強い。でもどんなに強くても、付け入る隙はあるから。それを試合中に見つけて即対応する力を付ける。今日の課題はそこ。いいね」
「はい！」
高野先生の声かけに、全員が同時に威勢よく応えた。
「あと、水分補給は十分に摂ること。この陽気だし、体育館はきっと蒸し返すような暑さだから」
「確かここの体育館、冷房付いてるんすよ」
神条 誠一の言葉に、バスケ部一同がまた驚きの声をあげる。
「せーちゃん詳しいんだねー」
オーバー１８０センチの高身長が多いバスケ部の山の中に、ボコッと凹んだ一つの谷。それでも持ち前の明るさで存在感を放つ戌井 創が誠一を見上げた。
「中学時代のチームメイトがいるんだ」
「へーじゃあ今日はかつての仲間と戦うことになるかもね」
「寝子高も練習するにはいいとこだけど、あいつはもっとすげぇ環境で鍛えてんだな……」
「体育館に冷房とか、うらやま……今日の試合、全部勝つぞ！」
高野先生が握りこぶしを作る。全員の意志を一つに固めるのであった。
顧問同士の挨拶の後、訪問チーム用のロッカールームで着替えを済ませ、さっそく相手チームと顔合わせ。軽い雑談と握手を交えた後、各々ベンチへとついた。
「ほんとに冷房入ってる、涼しー」
床に座り込んで柔軟体操をしながら北斗。
「でも試合が始まったら止めるみたいですよ」
中学時代の仲間と二言三言やり取りしていた誠一が言った。
「えーまじかー。涼しい顔でエレガントにバスケしてみたかったなー。なんで止めんだろ」
「たいていの試合会場は冷房ないからな。実戦を想定しているのだろう」
「単なる温室育ちではない、ということか」
眼鏡越しに、相手チームへ強いまなざしを送る春貴。
（今日の試合、大きな収穫を得て帰る。もちろん勝つことは大前提だ）
決意を新たにした。
「創君！」
添木 牡丹の溌剌とした声が体育館内にこだまする。
「あーぼたん先輩！」
「応援に来ちゃいました！ か……」
彼女として。と付け加えたが、これは小声だったので誰の耳にも届かない。
「えへへーありがとうね！」
「勝てたら後でいいこいいこしてあげますからね！」
「今日はあまり一緒にいられないと思うけど、がんばるよ！」
２人の取り巻きでは、胸の奥でくすぶる何かを殺すようにして、準備運動を加速化させる輩がいる。
「なんか急に暑くなってきたな」
ユニフォームをあおぐ誠一。この暑さは空調が止まったからなのか、牡丹と創のラブパワーによるものか、はたまたそれを見た部員たちの不完全燃焼エネルギーによるものなのか。
「高野先生、創君の仲間の皆さん、今回もお邪魔します」
何度か創の部活に励む姿を見に来ている牡丹、面識のある部員たちに深々お辞儀する。
「あの、これ、差し入れです。よかったら」
「お、なになに？」
「必勝祈願のお守りと、蜂蜜とレモンで作ったドリンクです。あと、試合が終わったらこのおにぎりも食べてください」
「これは助かるな。部員たちのモチベーションが上がる。ありがとう」
「いえ」
高野先生の感謝の言葉に牡丹、笑顔で応える。
「ほんとありがとうねー先輩！」
「創君が大事にしている方たちですもの……創君、今日は絶対に勝ってくださいね」
「うん！」
「ご褒美たっくさんあげたいですから♪」
「うん、頑張るよ！」
「おーいワンこ、そろそろお前も準備運動しろい」
「おわわ」
いつまでもラブラブオーラ全開にしやがって。見兼ねた誠一が創の後ろ襟を引っ張る。
「ふふ、では私は応援席から見ていますね」
気を引き締め直すバスケ部一同。高野先生が一人一人に簡単なアドバイスをかけていく。
「今日は試合をいくつか組んでいる。全員に出場するチャンス、活躍するチャンスはある。力を出し切ってくれ」
ひと際気合の入ったバスケ部全員の声が館内を駆ける。
強豪校との練習試合、ティップオフ！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2014年05月17日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年05月24日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年05月24日 11時00分
