フジコ先生リターンズ～追試と小さな先生の囁き～｜リアクション

フジコ先生リターンズ～追試と小さな先生の囁き～

終了：国語、数学、社会、家庭：後木真央
終了：国語、数学、英語、理科、社会：御剣刀
終了：国語、数学、英語、理科、社会：行梨謡
終了：国語、数学、英語、理科、社会、家庭：浅沼柳司
終了：国語、数学、英語、理科、社会、音楽、美術：宇佐見望月
終了：国語、数学、英語、理科、社会、家庭、音楽、体育：橘明里
終了：国語、数学、英語、理科、社会、家庭、音楽、美術、体育：納十一
終了：国語、数学、英語、理科、社会、家庭、音楽、美術、体育：斉藤次久

　ほとんどの生徒がすでに帰途についていた。
　夕日差し込む教室に、しみじみと流れる「荒城の月」の旋律。
　パイプ椅子に腰かけ、脚を組んで聴いていたフジコ先生は、パチ、パチと拍手する。
　ホッとして力が抜けた佐藤タカシの身体を、リンゴ・スタージンガーが支えた。
「Well、サトウさんの追試、どうですか……？」
　今にも倒れそうな佐藤に代わって、リンゴが尋ねる。
　フジコ先生はしばらく目を閉じて考えていたが、やがてこう言った。
「素敵だったわ……音楽としては申し分ない。けど……とても残念よ。鼻歌じゃ、歌唱の試験を合格にはできないの。ごめんなさいね」
　リンゴに付き合って貰って、別室でこの時間まで腹筋とスクワットと発声練習に励んでいた佐藤だったが、残念なことにこの日は鼻歌しか歌えなかったのだ。
「でも、今後に期待してるわね。腹筋と発声練習は続けるように。お疲れさま、今日は帰りなさい」

終了：音楽実技：佐藤タカシ

　佐藤は一礼して教室をあとにする。
「送って行きますよ」
　肩を貸してくれるリンゴのやさしさが温かかった。

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