フジコ先生リターンズ～追試と小さな先生の囁き～｜リアクション

フジコ先生リターンズ～追試と小さな先生の囁き～

楽しい結果発表のお時間です

　後日、追試結果を聞きに来た一同に言い渡された結果は、以下の通りだった。

　一学期期末テスト・追試ワースト3

　１、行梨謡

　２、納十一

　３、後木真央

　今回見事フジコちゃんの犬の座を獲得したのは、ウサギ大好き行梨謡。
　行梨は追試受験者の中で唯一、明らかに勉強していなかった。その結果がこれである。
「んふふ。犬ばっかりじゃ芸がないから、あなたにはあたしのウサギになってもらおうかしら」
　フジコ先生の人差し指が、つつつ、と艶っぽく行梨の耳をくすぐる。タルトのよだれが止まらない。
　前王者の鬼崎が、行梨の肩に手を置き、いい笑顔でフォローする。
「アハッ、大丈夫ですよ。慣れればイタくないですから」
「それフォローになってねー……てか、俺はそっちの世界には……いやあああん！！！」
　さよなら、大事なもの。

　第２位の納は、本来の力は十分だったが、途中メルヒオールに昏倒されられたのが響いたのだろう。
　第３位の後木は、コロコロ鉛筆の願掛けが効かなかったのだろうか、運がなかった。

　この追試でも赤点を取ってしまったのは、上記３人のほかに、浅沼柳司、宇佐見望月、斉藤次久、佐藤タカシである。彼らには容赦なく、赤点を取った教科の追加課題が申し渡された。ご愁傷様である。

　フジコ先生から課題の束を受け取りつつ、斉藤は失礼を承知で訊いてみた。

「……先生。どうして、みんなに恐れられても堂々としていられるのですか……？」

　フジコ先生は言い切る。

「愛ッ、よ！」

　愛。なんて曖昧で、なんて力強い言葉。
　――それも演技なのですか……？
　なんてとても聞けない。ただ、思う。
　――演技を知れば、俺も先生みたいに……強くなれますか……。
　
　なれるかもしれない。なれないかもしれない。体当たりしてみるしかないのだ。

　ともあれ。
　フジコ先生の愛の期末テスト追試は、これにてようやく幕を閉じた。

＜了＞

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あとがき

担当マスター：笈地行／笠井　月子
ファンレターはマスターページから！

ご迷惑をおかけして申し訳ありません。笠井です。
体調不良により執筆が困難な状況となってしまったため、
笈地　行マスターに代筆をお願いする事となりました。
遅延や代筆対応で皆様にはご迷惑とご心配をおかけしてしまい、心苦しい思いでいっぱいです。
また皆さんにお会いできるよう、しっかり療養して体を治したいと思います。
しばらくの間マスター業はお休みとなってしまいますが、皆様の楽しい寝子島ライフを応援していますので、
復帰戦リターンズの際には、どうかよろしくお願いします。
最後に、快く代筆を引き受けてくださった笈地マスター、当シナリオに参加してくださった皆様に
心からの感謝とごめんなさいを。

ご参加いただきありがとうございました。

* * * * *

こんにちは。笠井マスターの体調が芳しくないとのことで、
すでに書き終えられていた続きから代筆を務めさせていただきました笈地です。

追試結果の判定は、アクション内容・追試教科数・運命のダイスを加味して行っております。
たまたま我が家に、緑色のちょっと変わったダイスがありまして……
数字の代わりに、探索１・探索２・探索３・巻物・髑髏・恐怖の目があるダイスです。
今回、各キャラさんの追試教科ごとにこのダイスを振り、
「恐怖」の目が出た教科についてはフジコちゃんの恐怖から逃れられなかったとして、
追試赤点→夏休み宿題増量　ということにさせていただきました。
夏休みの追加課題がある方には、個別あとがきにてお知らせしております。
まじめに追加課題をこなすのか、勇気を出してやらない決断をするのか、それは貴方次第です。

それでは大変お待たせいたしました。
今後ともらっかみ！をよろしくお願いいたします。

笠井マスターのご快癒を心からお祈りしております。

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