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箒星は夜闇を駆けて
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◆
桜花寮のあたりで待ち合わせ、
桃川 圭花
と
伊木成 爆
の二人はのんびりと歩いていく。
……まあ、のんびりしているのは圭花だけで、爆はどこか緊張したような様子だったりするのだけれど。
というのも、女性と二人きりだからというのが一つ。そしてもう一つ、最大の理由は――
(怖くないっ怖くないっ)
幽霊が、怖い。
最初のうちはそうでもなかったが、桜台墓地に近づくにつれだんだんとそんな気持ちがわきあがってくる。
しかし、しかし。男たるもの女を護るもの、それが爆の憧れる大人の男の姿だ。
「あ、足元暗いから転ぶなよな……っ」
怖い気持ちを必死に抑え、ややぎこちなさげに手を差し出した。よーく見ると、手が震えているようないないような。
さて、差し出された圭花の方はと言えば、実はいたずらを仕掛けようと思っていたところだったりして。
いたずらと言ってもそんな手の込んだものではなく、ありふれた目玉やちぎれた手のおもちゃ。
しかし、
(……でも今更だけどコレ、彼には危険過ぎるんじゃ?)
微妙にぷるぷるしている爆の様子に、流石にちょっと考えなおす。
身体が強くはなさそうだし、道具の出来もちょっと意外なくらい良い。万が一にも心臓が止まったりしたら、いろんな意味で困る。
危ない橋は渡らないのが一番――ということで、いたずらグッズの事は忘れよう。
「伊木成君も足元には気をつけてね」
どこか冗談めかした様子で言って、差し出された手を取った。
「あ、あたりまえだろっ!」
すこしそっぽを向きつつ、行くぞと一歩を踏み出した――その時。
風が吹きつけ、周囲の木樹の枝葉をざぁっと揺らした。
枝葉の立てる音は、人の笑い声のようにも聞こえて。
それは爆の口から小さな情けない声を引きずり出すのには、充分すぎるほど不気味だった。
自由な方の手で片耳をふさぎ、ぶんぶんと頭を振る。圭花の手を握る力が、少し強くなる。
「風で木が揺れてるだけ――」
彼女の荷物から、"あるもの"が転がり落ちた。
白くつるつるとした球形の中央に、円を描く焦げ茶色――おもちゃの目玉だ。
「あっ」
拾い上げようとするよりも早く、目玉は爆の方へところころ転がっていく。
頭上からの音に怯え、下を向いていた爆の視界には当然それが入ってしまうわけで。ころん、と転がった目玉と爆の視線が交差する。
「こっちくんなぁ!」
固く目をつぶる爆、手を握る力はますます強くなるばかり。
そんな彼の様子に、
「ぷっ……あはははは!」
悪いかなとは思いつつ、ついつい圭花は吹き出してしまった。爆からすれば、笑い事ではないのだろうけど。
それでようやく、自分がめちゃくちゃ怯えていることに気づいたのだろう。
爆の顔は、あっという間に羞恥で真っ赤になった。興奮しすぎたのか、少し咳き込む。
「ああ、大丈夫? 笑ちゃってごめんね」
手を繋いだまま背中をさすっていると、段々と落ち着いてきた。
俯いて黙りこむ爆。
しかしすぐに顔を上げる。相変わらず羞恥で真っ赤なまま、
「……怖かったわけじゃない! ビックリしただけだからな! 今の……誰にも言うなよな」
恨めしげに圭花を睨む。
「大丈夫、誰にも言わないわよ」
安心させるように、圭花はちょっと笑ってみせた。
◆
荷物を纏めたリュックを背負い、
新井 米太郎
は待ち合わせ場所へと向かう。
「あ、居た。せんぱーい!」
「こめくーん!」
霧切 翠子
を見つけ、ぶんぶんと大きく手を振りながら走り寄る。
「今日は誘ってくれてありがとね。天体観測なんて、小さいころ以来だよ。それに流星群ははじめて!」
せっかくだし伯父さんから借りてきたよ、と担いだ望遠鏡を見せる翠子。天体観測への期待に、自然と笑みがこぼれる。
「そうだ、虫よけスプレーしっかりね」
ほら、と言われるがまま差し出した米太郎の腕に、しゅーっとスプレーを噴きつける。
「あと、夜道は暗いから懐中電灯をつけて足元に気をつけないと」
「懐中電灯、僕が持ちますよ。……そうだ、手を繋いで行きませんか? その方が危なくな」
何の気はなしの提案。だけども少し照れたように頬を染めた翠子に、米太郎はハッとなり。
「――って、別に他意があるわけじゃないですよ! 本当ですよ!」
見えない何かを打ち消すように、ぶんぶん手を振った。
「だ、大丈夫。わかってるから!」
なんだかかえって変な空気になったりしつつも、二人はそっと手を繋ぐ。
少し汗ばんだてのひらが重なって、ちょっと熱かった。
◆
懐中電灯を手に、
御巫 時子
は草をかきわけ川べりへ。
時子がヨタカさんと一緒に向かったのは、川べりでも一番背が高い木が生えているところ。前の流星群の時と同じ場所だ。
喧騒を離れるのと――それから、あの晩出会ったフクロウさんにも会いたくて。
フクロウさんを驚かせないよう、ヨタカさんには少しだけ離れたところに居てもらうようお願いした。
快く了承し、ヨタカさんはすいっと時子のそばを離れていく。もちろん、ちゃんと見える範囲で。
「フクロウさん……いらっしゃいます、か……?」
普段よりトーンの低い声で樹上へと呼びかけると、
『ひょっとしてと思ったが。やはりトキコさん、貴方じゃったか』
太い枝の上でホウ、ホウと二度の鳴き声。でっぷりとした胸をゆらし、フクロウさんが現れた。
ほっと胸を撫で下ろす時子。憶えているのが自分だけだったら、少し寂しかったから。
「こんばんは……お元気ですか……? 夜も暑い日が続きますね……」
『もちろん元気じゃよ。トキコさんもおかわりないようでなにより』
ホッホッホッ、とフクロウさんは笑う。つられてくすっ、と笑みがこぼれた。
ふと、何かに気づいたようにフクロウさんがおやと声を漏らす。
『そちらの夜鷹は、トキコさんのお友達ですかな?』
微笑んで、こくりと頷く。
「はい……、ヨタカさん、です……」
この様子なら、驚かせる心配はしなくてよさそうだ。離れた時と同じように、ヨタカさんはすいっと戻ってきた。
肩にとまり、フクロウさんの方を見る。無言のアイコンタクトのようなものが交わされている、のだろうか。
やがてフクロウさんの視線が、時子の方へと戻される。
『してトキコさん、今宵は何故お出でになったのかお聞きしてもよろしいですかな』
もちろん、用など無くとも大歓迎――と続けるフクロウさんに、
「一緒に流星群を見られたら……、と思いまして……」
時子はそっと微笑んだ。
◆
まだピークは少し先だけど、早めにこしたことはない。
流星群観測のため、新聞部の面々はぞろぞろと連れ立って移動を始めた。
「お昼の間に準備はばっちりしてきたのだ!」
先頭に立ち、肩越しに得意げな笑顔とVサインを向ける
後木 真央
。
「みんなで星を見に行くなんて素敵だなー、楽しみです」
ちょっとうきうきした様子の
遠矢 護
だったが――
「夜のお墓ってワクワクするのです」
という
椿 美咲紀
の言葉を聞いて、すこーし顔が引きつった。
「みんなと一緒だし怖くない怖くない……」
自分に言い聞かせるように呟く護は、隣を歩く
八神 修
が小脇に抱える本にふと気が付いた。
「あれ八神さん、それ星座の本ですか?」
「ん? いや、参考書だ」
「「「こんな所まで!?」」」
護、そして
三希 環
と
桜井 ラッセル
の声が綺麗に重なった。
これから流星群を見に行こう、という時に参考書を持って行くのは少数派だろうしその反応もやむなし。
「八神ー、こんな時くらい参考書はなしにしないかー」
修の肩に肘を乗せるラッセルに、
「なに、観測中に見たりはしないさ」
肩をすくめる修。
その隙に、護が参考書をこっそりお菓子の箱とすり替える。一部始終を目撃した環は、笑いをこらえつつ護に向かって小さく親指を立てた。
しかしまあ、数百ページの参考書とお菓子の箱では重さが全然違うわけで。
「……ん?」
わりとすぐに違和感に気付き、眉根を寄せる修。そしてそれは、すぐに焦りの表情に変わった。
「参考書が無い!?」
こらえきれなくなった環がぶふぉッと吹き出しつつ、修の姿を一枚写真に収めた。
なに、真面目な写真ばかりじゃつまらない。
「三希お前か」
「違う違う、僕じゃないよ!」
「す、すいません僕です……」
笑いを押し殺しつつ、護は参考書を盾のようにかかげた。そうして参考書は無事修のもとへ戻ったのだけれども。
「遠矢」
軽く肩をつつかれて、護が振り返る。
するとそこには、マグライトで下から照らされた修の顔。
「ひゃあぁぁっ!?」
絶叫して飛び退いた。
「おどかさないでくださいよー……」
半泣きになりながら、近くの人の服の裾を掴もうとする。
「護ちゃん? 怖かったら手繋ぐのだ?」
差し出された真央の手をぎゅっと握って、少し落ち着きを取り戻した。
「八神ぶちょー、あんまり怖がらせちゃダメなのですよー?」
美咲紀に言われ、ちょっとしたお返しだったんだがと頭をかいて。
「ほら、俺も手を繋いでやるから……」
真央とは反対側の手をとるのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
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コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月26日
参加申し込みの期限
2014年05月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月03日 11時00分
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