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<CI@SP>ふたつのミドリのゆくえ
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●ちいさな翼の住まうところ●
「ようこそ、小さなレディ。私はEarl、レディのお友達の所までお連れしよう」
初めてダイブした真由美を待っていたのは、タキシードを着込んだ猫の頭部を持つアバター……それが、シグレのこの世界での姿だ。
シグレは目を輝かせている彼女を前に、ハットを取りスッと片足を引いて恭しく一礼した。
「独特の雰囲気だね。この風景に合ってるし……」
緑の小鳥に会いに来た夏朝も顔を出す。
「ハルくんのおねえさん」
最近までパペットの名前を人前で口にした事がなかったから、にこっと笑う少女の呼び方は少々面映い。
真由美はいつでも現実の母と連絡が取れるようにと子供用の携帯、そしてまほろから贈られたぬいぐるみが入るポシェットを肩から下げている。
chトラのまたたび市動物園に当たるエリアは『WONDER ZOO』という和洋折衷でファンタジーテイストのテーマパークになっていた。
シグレが先導する園内には、通常の動物の他に現実では存在しないとされる生き物たちが展示されており、一角獣やドラゴンに乗って遊んだり出来るようだ。
「この先に……おや」
いよいよ緑の小鳥・わかばとの再会というところで、シグレは先客の影を見付けた。
金の三つ編みの少年の肩で、青い小鳥がしきりに話し掛け翼を羽ばたかせて飛んで見せるが、フェンスの向こうのわかばは隅っこに寄ったままだ。
『兄弟カナ? 双子カナ? コンドハ ネットノ海ヲ飛ボウヨ。現実世界ノ話 キカセテ』
「ちょい待て! 俺もいれて三つ子でな……うん?」
陽気に笑うラッセルも、わかばの様子に気付く。
「どうした、具合悪いのか?」
『……ウウン』
わかばがやっと声を発した頃、他の場所からぽてぽてと彩がやって来た。
『ワタシノ事ハ、ソットシテオイテ』
『エッ』
わかばの小さな声に、ソラは戸惑う。
「な、なんで?」
「あー、そうね。わかばちゃん、デリケートな時期なのねぇ☆」
「何か知ってるんですか?」
ラッセルは得心行った様子の彩を振り返る。
「えー、うーんとね。わかばちゃんって、元々はソラくんの器に入ってたでしょ? この世界に帰って来られたはいいけど、そこにはもうソラくんがいる。それって結構、複雑じゃない?」
「あ……」
「でもそれは、状況を考えれば仕方のない事でしょ? わかばちゃんだって分かってる。ただ、まだ気持ちの整理がつかないのよ」
彩は爪先で地面を叩く。
『ココニ帰ッテコラレルノナラ、ジブンノカラダジャナクテモイイ。新シイ名前ダッテ、ミンナガ付ケテクレタワ』
遠くを見ながら、わかばが呟いた。
『ボクノコト、キライニナッチャッタノ?』
『ソウジャナイワ』
しょんぼりするソラに、わかばは再び首を振る。
『タダ……ソウネ、アナタニハ ラスタチガイル。ワタシニハ 真由美ヤワタシヲ助ケテクレタ人タチガイル。今ハソレデイイジャナイ』
「今は無理でも、いつか仲直り出来るわよぉ☆」
肩を落とすひとりと一羽を励ましながら、彩が彼らと歩いて来る。
真由美がどうしようという顔でシグレと夏朝を見上げた。
ここは一本道、彼らと顔を合わせるのは避けられない。
でも、ラッセルは彼女たちの姿を見るや、明るい顔をした。
「よくきたな!」
「俺はもう帰るトコだけど、Earlさんがいるなら安心だな。ゆっくりしてけよ!」
それが彼なりの気遣いと分かったのか、真由美はちょこんと頭を下げる。
『ワタシノ色、モウワタシデハナイ色……』
わかばは少し寂しげに、空を見上げていた。
青い青い、抜けるような空を。
「……あ」
夏朝は思い出した。
自分が触れた時、彼女が伝えてきた姿の情報を。
目も覚めるような青い羽。
「……緑の羽は、イヤだった?」
『ウウン、ソンナ事ナイワ』
歩み寄った真由美がぽつり尋ねると、小鳥は否定した。
『今ハコノ色ガ、ワタシノ色ダカラ。ソレヨリモ、ミンナノ話ヲ聞カセテ』
小さな翼をはためかせ、小鳥は猫の紳士と少女たちの側に寄った。
白銀の鳥籠を提げた少女が、誰の気にも留められる事なく歩いていた。
柔らかな風合いのスカートが、脚の動きに合わせてふわりと踊る。
少女は開かれた片の青い瞳で他の訪問者たちが通り過ぎてしまう脇道を見留め、高いヒールを鳴らして入っていった。
その一角は知る人ぞ知る、特異な経緯を辿った小鳥が保護されている領域だ。
……ここからでは、その姿も見えないけれど。
少女は微笑んだ。
(電子空間でプログラム技術を持ち創造が出来る私は、即ち……)
自らの思考に、軽く瞼を伏す。
(否、私は神ではない)
再び開けた視界の縁で、作り物の木々がさらさらと枝葉を鳴らし、木漏れ日を揺らしている。
(私の神様は……)
軽く掲げた鳥籠の中に、ゆらりと歪みが生じた。
そこに生じた黒い塊から、あらぬ方へ幾つもの翼や枝のようなものが飛び出す。
「黒い羽、鳥、私の神様……」
鳥なのか植物なのか判別のつかない奇妙なオブジェクトは、その中心にある紅の瞳をギョロリと動かした。
私が壊した鳥以外の形を模した人形、
人の形をした神様
……どちらも私にはいらない
私の神は鳥
「ふふ、ふふ、ふ」
天吏の唇からは、幸せそうな笑い声が零れていた。
始まりは仮初でも
辛い時も楽しい時も
いつもそばに居てくれたら
いつかはきっと本当になる
澄んだ深い歌声が、パソコンのスピーカーを通して訪問者の耳に触れる。
「あれ?」
そのユーザーは歌声の主を探したものの、もう姿は何処にもなく。
最初は遠く離れても
互いに想えば近くなる
少しずつ、ゆっくり歩んでいこう
高く結んだ艶やかな髪をなびかせて、海の魔女ともされる名を冠したアバターが……作り物とは思えない美しい娘が、人気の少ない街角から街角へ転々としていく。
思い浮かぶままに口ずさんだ歌の完成度はそこまでではなかったかも知れない。
けれど……偶然耳にした者の心の底に、何がしかのものを残していったのは確かだ。
――そのアバターがダイブしたもれいび、
白浜 渚
という少女だという事は、彼女自身とごくごく一握りの者しか知り得ない秘密。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
前回シナリオ
<CI@SP>Evergreen≒Deciduous
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月25日
参加申し込みの期限
2014年05月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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