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【石で空気は救えるか】
久保田 美和
先生が、生徒が沢山来ている事に全く気付かないほど、真剣に恋愛に関する効果の石を見て回っている頃……
小山内 海
は、アメジストドームという母岩の空洞に内側に形成されるアメジストの結晶群に目を奪われていた。
元から、海はおまじないなども好きな普通の女の子である。
だが、絵を嗜む彼女にとって、宝石はその透明度や光の表現などの格好の練習台となるのだ。
そこに置かれていたアメジストドームは、モチーフとするにはその充分を超えるほど、その大きさも量も圧巻の一言だった──もちろん、そのお値段も……
「(流石にこういうのは値段もすごいなぁ……)」
海はその場を離れ、手軽なお値段の天然石のビーズや柔らかい曲線でカット、研磨された掌に乗る位の丸玉やタンブルなどが綺麗にレイアウトされて置かれている場所へと移動してきた。
「(この辺りならお手ごろ価格だしよさそうかも)」
自分でも手に入るという高揚感に、少し胸をときめかせながら。海はしばらく石と一緒に書かれている名札と睨めっこして一つのガーネットのストラップに目を留めた。
天然石は品質によって値段は大幅に変動する。この位なら、海のお財布も致命的なダメージを背負う事もない。
「(綺麗で、恋愛にも効果があるならいいよね)」
そして海は、途中で手に取った幾つかの絵の練習にも使えそうな小さな結晶と共に、そのガーネットのストラップも一緒に購入した。
お会計を済ませ、後を振り返った時──海は目撃した。
御剣 刀
が緊張を漂わせながら、店内に入ってくるところを。
「(あれ、刀くん……?)」
小走りに傍に寄ろうとして数歩。
御剣 刀
のその後に、
橘 千歳
の姿を見つけて、無心にその足を止めた。
「(千歳ちゃんも一緒……二人で買い物かな……
……邪魔しちゃ、いけないよね。
でも──)」
悩みが判断を鈍らせる。その間に、刀が海を呼ぶ声がその耳に届いた。
──それより、少し前のこと──
「やばい、真っ赤だ……赤点だ……!」
御剣 刀
は1人暮らしの自宅でこの上ない絶望に打ちひしがれていた。
それは──期末テスト。友人である
橘 千歳
と一緒に勉強して、余りにも沢山教わったはずなのに、結果は──文句なしの赤点。それも主要五教科まるっと真っ赤。
思わず、千歳は刀を怒った。それ位一生懸命教えたのだ。
千歳の怒りは、ここまで教えてダメだった、自分の教え方が悪かったのかという不安にまで至る心配から来ているものだったが──それは、不幸にも『刀には伝わらなかった』
刀の目から見た千歳はそれ以来、極めて不機嫌に映ってしまう。
『朝は剣の練習を一緒にやって、クラスも一緒で、昼食も良く一緒に取るし、部活も一緒で、下校まで一緒で……』
そんな、日常の生活の殆どで顔を合わす千歳が、教えを受けた側の頭の具合のせいで、その努力を無にしてしまった……そう一度思ってしまうと、その破壊力は半端ではない。不機嫌なのも当然だと思える。
「このままじゃあ俺の精神衛生上大変よろしくない!
何とかして機嫌を……!!」
こうして、刀は携帯を取り出し、夏の一日に千歳をシーサイドタウンへ呼び出したのだった。
バスターミナルの側での待ち合わせ。
出会い頭早々に、刀は千歳に
藍色の瓶にリボンで結ばれた香水
を差し出した。
「千歳、受け取って欲しい」
「香水……?」
香りを嗅ぐと爽やかさと芳醇さとを兼ね備えたテッポウユリの匂いが広がった。
「うん、いい香り…ありがと」
しかし、どうしてよりにもよって、試験あけのこのタイミングなのか。
「(でも……出来れば別の時に渡して欲しかったかな……)」
そう、思わずにはいられない。
「それで、学校の子からこの先にパワーストーンの店があるって聞いたんだ。
一緒に覗きに行かないか?」
「パワーストーン?」
……到底、いつもの刀から出てくるような単語ではない。
聞いても、いつもなら気にも留めないか、右から左へ忘れてしまいそうな単語が飛び出した。
千歳は冷静になって考える。
切ない話だが、思いつく答えは一つしかなかった。
「最近私も刀君の行動パターンがある程度わかってきたのだけど……
刀君『私が怒っていると思って機嫌取りしている』のよね?」
その瞬間、刀の顔の表情が変わった。
『見抜かれた……!』と、そこにはマジックペンで落書きをするよりもはっきりと顔に書かれている。
「ねぇ、刀君……確かに最初にテストの点数を聞いた時はショックだったし怒ったけど、今は別に怒ってる訳じゃないの。
そうじゃなくてね、私の機嫌取っても、刀君の成績はよくならないでしょ?」
「………………!!」
その言葉は刀の心臓をざっくりと抉り取ったようだった。
俯きつつ、冷や汗にも似た汗が止まらない様な様子を見ると、今のは少し言いすぎたかなと思いつつも、外しようのない図星だったのだなと、千歳は思わずにはいられない。
「えっと……夏休みの間は時間もあるし、勉強して遅れた分を取り戻しましょう。
私も……協力はするから……」
刀と勉強するという事は、刀と会う時間がより一層増えるということ。
何故か、心なし胸が熱くなっている自分に気がついて、千歳は軽く自分の頬が熱くなっていないか軽く片手の甲で触れていた。
その傍らで、「(もしかして夏休みも勉強するの!? 補習の上に勉強…キツイ)」──等と刀が思った事は、
「で、でも、また0点とか取ったら怒るからね」
という、千歳の言葉に見事に封殺されていた。
店の中は、エアコンが効いていて心地良い涼しさを保っていた。
刀は、物珍しさから辺りを見て回る中で、いつも一緒にいる友人(と、本人は思っている)
小山内 海
の姿を見つけて声を掛けた。
「よう小山内奇遇だな、一人か?」
いつも通りの挨拶だった。……いつも通りのつもりだった。
しかし──
海は、スケッチブックで恐らく挨拶を書こうとしている手を挙動不審に滞らせ。
一緒にいた千歳は千歳で、軽く手を上げて優しく微笑を浮かべて挨拶しているが、明らかに雰囲気がおかしい。
『二人とも こんにちは』
何だか、海の挨拶まで固そうだ。
ギクシャクにもほどがある。
「(なんだ、これ。俺、今日墓穴堀まくっている気がする……!!)」
刀は耐え切れなくなり、目線を逸らして斜め下のテーブルに置かれている石の方に目を向けた。
煌く石の中から、ふと見つけたのは7月の誕生石。
『大切な人との絆をより深く強めるパワーをもちます。他にも前に進む力や勇気を与えてくれます』
刀は思わず、その石を手に取って早歩きでカウンターへ一直線へ向かって行った。
その最中、
「あ、そうだ、刀君、さっき貰った香水、大事にさせてもらうわね」
綺麗な石を見て藍色の香水瓶を思い出したのか、それとも他に理由があったのか。
掛けられた千歳からの言葉に、それどころではなかった刀は何も考えずに答えてしまった。
「ああ千歳をイメージした香水だ、大事にしてくれ」
それを聞いた海が、
「(香水……
刀くんから貰ったんだ、うらやましいな……)」
などと、羨ましさにしょんぼりとしていた事にも刀は全く気付けないまま……
【結論】パワーストーンをもってしても、
恋に疎い男子高校生を取り巻く空気は救えない。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月18日
参加申し込みの期限
2014年04月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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