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【治るもの、治らないもの】
――頭が痛い。
もうずっと、
御剣 刀
は頭が痛くて、気を緩めれば気持ちが塞ぎ、そんな自分を持て余していた。
こうなってしまった原因には、心当たりがある。
ふとした拍子に思い出す。自分にできたこと、できるかもしれなかったこと、できなかったこと。
のしかかるストレスが、頭痛を引き起こすのだろう。
気持ちの問題だとそう考えていたのだが、とうとう熱まで出て来てしまった。
「病は気からと言うが……」
そんなことをつぶやきながら病院を訪れてみると、あっさりと医者は「風邪だね」と、診断をくだした。
「あ、そうなんですか」
いつのまにか、風邪をひいていたようだ。
そうとわかれば、対処は簡単だ。
栄養をとって、温かくして寝たら治るに決まっている。
「消化の良いものにしないとな。よし、うどんだ」
刀はぱぱっとうどんを茹でて、卵とネギ、肉、油揚げも追加した。
豪華な月見うどんを食べたら、いっそう身体もぽかぽかしてきた。
「風呂も入ろう。身体の芯まで温まるぞ」
ざぶんと熱めの湯につかり、全身の血行を良くする。
本来はよくないとされる行為だとわかっていても、やめられない。
「んー、まあ、大丈夫だろう。鍛えているしな!」
しかしさすがにふらついてきたので、入浴後にはしっかりとスポーツドリンクで水分補給を行った。
「もう一本」
暑くてとても喉が渇いた。
「さて寝るか」
それにしても暑い。
布団を蹴飛ばして寝冷えをしてはいけないと、どれほど寝相が悪くても平気なように、寝間着を着こんだ。
長袖のジャージの上下の中にはTシャツを着て、靴下もはいた。
「うん、万全だな」
やけに暑いが、おそらく熱のせいだろう。
それに、今は夏だ。暑いのは当然だ。けして寝間着のせいではないはずだ。
「っと、薬、薬……」
もちろん処方された風邪薬だって、水やぬるま湯で飲むなんていうことはしない。
新しく開けたスポーツドリンクでぐいっと一気に飲み下した。
「これで寝たら治るだろう」
布団に飛び込んで、ぐっすり眠った。
――夢を見た。
とてもとても、重く苦しく、やりきれない夢だった。
はっと飛び起きると、大きく開いていた口はからからに渇き、喉が痛んだ。
「嫌な……、夢だ」
痺れる指先で、喉を押さえた。
夢の中で、腹に収まりきらない何かを吐き出そうと、しきりと叫んでいた。
口にした言葉を忘れてしまっても、よどむ思いは忘れられない。
「頭が、痛いな」
布団から起きると、体力は低下していたものの、体調はずいぶんと良くなっていた。
それでも、頭痛だけが変わらず刀を悩ませる。
頭の中に、夢で見た情景がまざまざと刻まれている。
ため息を押し殺し、首を振った。
熱はすぐに下がっても、頭痛は長引く。そんな予感がしていた。
【ふらふらのメイドさん】
キャットロードの一画に、
メイド喫茶『ねこのて』
はあった。
クラシックで落ち着いた雰囲気の店内には、給仕をするメイドさんの姿がある。
『ねこのて』でいつものように仕事をしていた
桧垣 万里
は、スタッフルームに引っ込んで咳をした。
「やっぱり咳が出るわね」
鏡でチェックした自分の顔色もやけに赤く、どうやら熱があるようだ。
「もしかして風邪かしら。情けない……」
まさかとは思ったが、働いている間にぞくぞくと悪寒もしてきたようで、万里は眉を寄せた。
「メイドが風邪をひくなんて……、恥ずかしいわよね」
体調管理が甘かったのかと、生活リズムを省みる。
「けど、このまま無理をしてご主人様たちにうつしてしまってはいけないわよね。仕方ないわ、今日はもう帰ったほうがいいみたい」
体調がよくなる見込みもなかったので、万里は早退を決意した。
「ごめんなさい、あとを任せても大丈夫?」
他の従業員に声をかけると、早く帰って休むようにとうながされた。
「そうさせてもらうわ。ありがとう、ごめんなさいね」
着替えを済ませて外に出るころには、体調不良もごまかしがきかなくなっていた。
咳き込みながら、シーサイドタウンの街並みを歩く。
見慣れたはずの風景が、やけにぼやけて歪んで見えた。
「メイド服じゃないせいかしら。きっと気が抜けたのね、気分が悪いわ……」
私服になって、気も緩んだのだろう。
あとは家に帰るだけだというのに、その家路がやけに遠く感じられる。
ふらつく足取りで家を目指すが、そう遠くないはずのマンションに、いつまでたってもたどり着かない。
(おかしいわよね……)
疲れて足を止めて、あたりを見回した万里は、「あら?」と、間の抜けた声を漏らした。
(いやだ、家はこっちじゃないわよ)
習慣というのは怖いもので、どうやら大学へ向かう道を歩いていたようだ。
「ぼうっとするにもほどがあるわよ、逆方向じゃないの……」
歩いてきたぶん、戻らないといけないのかと考えただけで、余計に具合が悪くなってしまう。
「うう……、どうしよう」
うなだれて方向転換した背中に、声がかけられた。
「大丈夫か? 調子が悪そうに見えたんだが」
「いえっ、だ、大丈夫です」
はっとして、背筋を伸ばした。大学の近くで、こんなふうに弱った姿をさらしたくはない。
気持ちだけは気丈に振る舞いつつも、振り向いた万里の顔は赤くほてり、熱のせいか瞳にも力がなかった。
「……あまり大丈夫なようには見えないんだが」
案じて声をかけてくれたのは、コンビニ袋をぶらさげた
氷華・クルバトフ
だ。
「帰るところですから。家もすぐそこなので」
相手が誰なのかも曖昧なまま、万里は言葉をつむいだ。
「ほら、明日は明日の……ええと、そう、明日の私は風邪をひくって、よくいうじゃないですか。心配ご無用です」
「……本当に?」
「お任せください!」
胸を叩いた万里の身体がふらついて、氷華はとっさに背中を支えた。
「送っていこうか? 明日には風邪をひくんだろう?」
「そんなこと言いましたっけ? ええとでも、つまり、今はまだひいていません。では私はこれで……」
平気だとくり返し主張する万里に、氷華はビニール袋からスポーツドリンクを一本取り出して手渡した。
「ではこれを。飲んでゆっくり眠るといい」
「……ありがとうございます」
家路につきながら、万里は受け取ったペットボトルを頬にあてた。
「ひんやりしていて、気持ちがいいわ」
ほっと息をつく。目指していたマンションは、もうすぐそこだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月05日
参加申し込みの期限
2014年05月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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