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夏風邪メモリーズ
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【幼いころの思い出の味】
目が覚めて、
市橋 誉
はすぐに異変に気がついた。
「……あれ? おかしいな」
そうつぶやいた自分の声もかすれている。
額に手を当ててみたものの、全身が熱をもっているようで、正確な体温がわからなかった。
なんだか呼吸も苦しく、頭もふらふらしている。
身体の節々がにぶく痛み、どこもかしこも重たく感じた。
特にずっしりとのしかかってくるような重みのある頭を片手で支えて、ため息をつく。
「これは、風邪か? たぶん、そうだよな」
星ヶ丘寮で一人暮らしをしている都合上、体温計など持ってはいない。
今度買っておかなくてはと、どこか霞のかかった頭でぼんやりと考えた。
「ああ、そうだった。それよりも、どうしようか」
時計に目を向けて、誉は口を歪めた。
今日は、実家へ顔を見せに行く約束をしていた。
「まずい……、よな」
素直に風邪をひいたと告げてしまえば、両親はすぐに実家に戻ってくるようにと、たたみかけてくるだろう。
体調管理ができていないのだから――、そう言われる声音までもが、容易に想像できてしまう。
「何か適当な言い訳を……、ええと、そうだな」
スマートフォンを手にして、急用ができた旨をメールで送った。
『 ゴメン
今日、急用が出来て行けなくなった
父さんと母さんに謝っておいてくれ 』
両親に直接メールを送るより、ワンクッション入れたほうがいい気がしたので、血のつながらない兄へと宛てた。
「まあ、どうにかしてくれるだろう」
予定をキャンセルしてしまえば、後はもう寝るだけだ。
重い身体を叱咤して、ジョギング用に購入しておいたスポーツドリンクを枕元まで持って来た。
喉を落ちて行く冷たい液体が染み入るようだ。
水分を補給したところで、まぶたを閉じてベッドに沈む。
会いそびれた家族の顔が脳裏をよぎる。
(そういえば……)
眠りに落ちる寸前のまどろみの中、誉は幼いころの自分を思い出していた。
あの頃は、風邪をひいて学校を休むというのが、何か特別なことのように思えていたのだ。
どこかわくわくする心地で、のんびりと好きな本を読んで過ごした。
下校時刻を過ぎると、いつも兄はアイスクリームの差し入れとともに見舞いに来てくれて、それがとても甘く冷たく、嬉しかったことを覚えている。
逆に、兄が体調を崩したときには、真似をして同じようにアイスを片手に見舞いに行ったものだった――。
懐かしさにとらわれて、深い眠りに落ちた誉が目を覚ますと、枕元に見覚えのないメモが置いてあった。
「ええと……?」
メモに見覚えはないが、そこに書かれた下手な文字には覚えがある。
『 冷蔵庫にアイスがあるよ 』
兄の筆跡で残されたメッセージを読んで、いつのまにとつぶやく誉の口に、かつて食べた素朴な味わいの冷たい甘さがよみがえった。
【気持ちの特効薬】
御巫 時子
が目を覚ましてふすまを開けると、庭を訪れていた鳥たちが時子に朝の挨拶をした。
ろっこん『鳥の囀り』によって、鳥たちと言葉を交わしながらも、どうやら今日は体調が優れないようで、目眩におそわれた彼女は額をおさえた。
どうかしたのかと尋ねる鳥たちに、時子は微笑みを浮かべてかぶりを振った。
「いいえ、何でもありません……。おはようございます、良い天気ですね……」
熱があるようで、外の暑さが今日はこたえた。
身支度を済ませて食卓についたものの、食欲もなかったので、軽めのご飯を食べていると、時子の不調に鳥たちも勘づいたようで、しきりと案じる声をかけてくれる。
「大丈夫です……、ありがとうございます」
心配をかけないようにそう返事をしてはみるものの、食事が喉を通っていかない。
(風邪、でしょうか)
庭の枝で羽根を休めているヨタカさんの姿が、ぶれて二羽に見えた時点で、時子も認めざるを得なかった。
食事を前に座っているだけなのに、どんどん辛くなってくる。
あまり手をつけられなかった朝食を残して席を立ち、熱を測ると、38度8分と表示された。
「……これは、風邪ですね……。昨日のうたた寝のせいでしょうか……?」
昨夜は暑く、湿度も高かったために、窓を開けて縁側に出ていた。
木々を揺らす風が心地よくて、鳥たちと言葉を交わすうちに、うっかり眠ってしまったのだ。
(結局、ヨタカさんに起こされるまで、1時間ほども眠ってしまいましたから……)
おそらくそのせいで体調を崩したのだろう。
「今日は、どうしましょう……」
本当は、水族館に足を運んで、ペンギンとお話しできたらと考えていたのだが、この熱でそれは無理だ。
「大人しく家で……、そうですね、往診に来ていただきましょう……」
医者の手配を済ませるだけでも、気持ちが悪くて、時折畳の上に膝をついてしまう。
くしゅん! と、くしゃみをするだけで鳥たちが騒ぐので、氷嚢を用意して布団に入ることにした。
「心配をかけてしまってすみません……。大丈夫ですよ、寝ていればすぐに治りますから……」
かわいい鳥たちとの会話は心を癒してくれるけれど、心配をかけてしまうのは本意ではない。
往診に来た医者にはやはり風邪だと診断されて、数日は安静にしているように指示された。
お薬苦いの? と、鳥たちが尋ねてくる。
「それほどでもありませんよ……」
そう答えてはみたものの、正直なところ、味覚も鈍っているようで味がよくわからなかった。
汗がたくさんだとヨタカさんに指摘されて、全身がしっとりと汗ばんでいることに気づく。
「まあ、本当ですね……。着替えてから眠ることにします……」
帯を解いて、襟をくつろげてはらりと脱いだ。
星ヶ丘寮のこの部屋にいるのは、時子の他には鳥たちだけだ。
新しい部屋着を身につけて、鳥たちとおやすみの挨拶を交わすと、布団にもぐった。
額に乗せた氷嚢の冷たさと、庭から漏れ聞こえる鳥たちのさえずりが心地よかった。
熱が下がり、体調が戻ったのは2日がたってからのことで、すっかり顔色をよくした時子は、縁側に腰かけて鳥たちにお礼を言った。
「もう大丈夫ですよ、ありがとうございます……」
よかったと周囲を飛び回る鳥たちの気遣いが嬉しくて、時子は笑顔になった。
「皆さんとお話しすることが、何よりの薬ですね……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月05日
参加申し込みの期限
2014年05月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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