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【心と体に効く看病】
「よーし、後は焼くだけだな」
朝食のパンケーキの支度を終えた
霧生 渚砂
が、同居人の
霧生 深雪
を起こしに行く。
「朝だぞー、起きる時間だぞー。……あれ?」
うー……とうなりながら、頭を抱える深雪に気づいて、渚砂はベッドに近づいた。
顔は赤く、目にはいつもの力が感じられない。
薄く開いた唇から漏れる呼気も乱れがちで、やけに具合が悪そうだった。
「どうしたんだ、元気がないぞ? ちょっと失礼」
ひょいと額をくっつけてみると、触れた肌がやけに熱い。
「なんだかだるくて……、起き上がれねぇ」
「夏風邪か」
「あー、最悪。うそだろ……」
ぶつぶつと深雪は文句をたれた。
日頃から健康には気を遣い、身体だって鍛えているのだ。
「朝食は食べられそうか?」
「うーん……、甘いもの食べたい。けど、食える気がしねぇ」
「そうか。ちょっと待ってろ」
パンケーキは後日にしようと言い置いて、渚砂はさっさとキッチンにひっこんだ。
ほどなくして寝室に戻ってきた渚砂の手には、ウサギの形にむかれたリンゴと、保冷ジェルのシートが用意されていた。
「さあ、これを食べて。エアコンも少し温度を高めにしておくからな」
「うん……。あ、リンゴ、おいしいな」
形がかわいいだけで普段口にするのと同じリンゴのはずだが、なぜだか今日は、一段と瑞々しく感じられる。
ほのかな甘みを放つ果汁が、口の中へと広がった。
「そうか? よかった。ゆっくり休んでいるんだぞ」
シートをぺたんと深雪に貼って、渚砂は寝具を軽く整えた。
しばらくして時計を確認した渚が、ぼーっとして寝転がる深雪に声をかけた。
「スーパーがそろそろ開くから、おかゆの材料とか、他にも喉ごしのよさそうなものを買ってくる」
「わざわざ渚砂が行くことないだろ!」
素早く伸びてきた腕が、渚の袖をむんずとつかんだ。
「そんな寂しそうな顔をしなくても、すぐに戻って来るぞ」
「寂しそうな顔なんかしてねぇ! ただ、べつに……、何だよ、いいだろ!」
よしよしと頭に伸びてくる手を払いのけて、深雪は睨んだ。
口元は歪んでいて、眉根が心許なさげに寄っている。
「ほら、サティも寂しそうだぞ、一緒にそばにいてくれるって」
「……そばにいてほしいなんて、言ってねぇよ」
しぶしぶ袖を離し、深雪は猫のサティを受け取った。
部屋を出て行く渚砂を舌打ちとともに見送って、ぎゅっと猫を抱きしめる。
じわじわと胸をひたす心細さを紛らわせようと、目をつむってふて寝した。
「う……、重……!」
寝苦しくて目が覚めた。
何事かと思って視線をさまよわせると、腹の上に猫のサティが乗っている。
「あー……」
一瞬どかそうかとも思ったが、おそらくサティも深雪のことを案じてくれているのだろう。
そう考えると、寄せられる気持ちが嬉しくて、丸い背中をそっとなでた。
「ただいまー」
玄関からは渚砂の声がひびき、時計に目を向けるといくらか時間が経過している。
「ああ、俺、寝てたんだな」
あくびを漏らして、起き上がろうかと試みてみたものの、相変わらず具合が悪くて、すぐに諦めてベッドに沈んだ。
「深雪、調子はどうだ? いやー、外は暑くてなー」
部屋に入って来るなり、丸まる猫をベッドから引っぺがした渚砂に、怒ったサティのパンチが飛んだ。
「ぎゃ! サティ、暴れるなって!」
猫と格闘しながら、渚砂は小型の冷蔵庫を深雪の寝室に持ち込んだ。
「ほら、これがあれば便利だろう」
飲み物を用意する渚砂を見るうち、やっと彼が戻ってきたのだという実感が深雪の内にわいてきた。
「遅いんだよ、ばか!」
うるむ視界で手を伸ばし、渚砂の腕をつかんで引いた。
「おっと」
素直に引き寄せられた渚砂に、思いの丈をこめた眼差しでじーっと見つめた。
「看病、するんだろ。だったらずっと、ここにいろよ」
もう絶対に離してたまるものかと、握った腕に力をこめた。
一人はすごく心細い。治るまで、ずっと近くにいてほしい。
素直に言葉で表すことはできなかったが、――目の届く範囲じゃだめだ、手の届くところにいてくれないと、という切羽詰まった気持ちがつのる。
「ほら、ぼけっとしてんなよ」
ぐいぐいと腕を引っ張り、布団をめくる。
「う……、これは入れってことか?」
無言のまま、深雪はじっと見つめて訴えた。
一人は嫌だ。寂しいのは耐えられない。
「一緒に寝ると暑いだろう。深雪、辛くないか?」
ぶんぶんと首を横に振ると、目眩がした。
「……暑かったら、言うんだぞ」
仕方がないと言いたげではあったものの、渚砂が了承してくれて、深雪の肩から力が抜けた。
「わかった。言う。言うから早くしろ」
ようやく口を開いて、ベッドに転がった渚砂の腕に頭を乗せると、間近に感じる人の温もりが心に染みた。
「暑そうだなー」
体温の高い深雪の頬に手を当てて、渚砂がつぶやく。
たしかに少しは暑かったけれど、せっかく手に入れた安らぎを手放す気など毛頭なかった。
「平気。俺、こうして寝てたら、すぐ治るから……」
安心しきった表情で、腕に顔をこすりつけていた深雪の呼吸が、ゆっくりと深いものに変わっていった。
たっぷり休息をとって、数日後。
深雪がすっかり良くなったのと入れ替わるかのように、今度は渚砂が体調を崩した。
「頭が重いんだ……」
深雪の風邪をもらってしまった渚砂に、恩は返すと言わんばかりに、深雪は張り切って袖をめくった。
「寝てろよ。安心しろ、俺が看病してやるからな!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月05日
参加申し込みの期限
2014年05月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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