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【世話を焼いて、整えて】
旧市街の路地の奥に、年期のはいったアパートがある。
『ねこじま荘』
に住む
朝倉 陽波
は、積み重ねられた布地に両手をついて、自問自答していた。
「まさかねぇ……。気のせいじゃないかなぁ、風邪をひいたなんて」
しかしどれだけつぶやいてみても、気持ちの悪さは増すばかりだ。
「うっ……、やだなぁ、やっぱりだるい……」
部屋を出れば誰かに助けを求められるとわかっていても、『ねこじま荘』の住人は年下の者が多い。
「あまり迷惑かけても……ねぇ」
くらくらと揺れる頭で考えながら、陽波は布をかきわけてスマートフォンを発掘した。
「とりあえず、ひょうちゃんに連絡をしておこうかなぁ」
陽波は、同じ大学の
氷華・クルバトフ
に体調不良を訴えた。
陽波から連絡を受けた氷華は、ほどなくして『ねこじま荘』を訪れた。
「ほら、いろいろと買ってきたぞ。調子はどうだ」
来る途中、コンビニで風邪薬や冷感シート、林檎にインスタントのおかゆ、スポーツドリンクを購入していた。
「うっ……、ひょうちゃん、わざわざありがとう。助かるよ」
「風邪が流行っているのかもしれないな」
コンビニを出てすぐに、具合の悪そうな
桧垣 万里
と出会ったこともあり、氷華はそんな感想を口にした。
「朝倉も、もう布団に入って……、ん?」
陽波の体調を気遣う氷華の顔が、部屋に入るなりひきつった。
「何だこの部屋は! 朝倉!」
「わっ、びっくりした。え、部屋? ああ、部屋ね。……うん、この部屋、やばいねぇ」
至る所に布が散らばり、足の踏み場もない陽波の部屋を眺めて、氷華の視線がぐっと険しくなっていく。
「ここまで散らかった部屋で、身体を休めるなんてできるはずがないだろう! せめて、寝るスペースくらいは確保しろ!」
「う、うん……、布団を敷く場所ね……、ないよねぇ」
部屋に散乱しているのは、色とりどりの布地ばかりではない。
試作品の衣装をまとったボディも、謎の威圧感を放って目に映る。
「掃除くらいきちんとしろ。……仕方ない、片づけるから少し待ってろ」
首を振って部屋の片づけを始めようと、手近な布を持ち上げようとした氷華に、陽波は慌てた声で告げた。
「ああっ!? ひょうちゃん気をつけて! そのあたりには……、いや、あっちのほうにも、針が落ちてるはずだから」
ジャングルに毒蛇がひそんでいるかのごとく、陽波の部屋には針が罠のように散乱している。
ぴたりと手を止めて、氷華は冷え冷えとした眼差しを陽波にそそいだ。
「どうして針を床に放置するんだ! 私だからいいようなものの、誰か来たら危ないだろう!」
「ううっ……、ごめん。けどほら、自然といつも、どこかへ消えてしまってね」
「自然には消えない」
「うぅ~ん……」
文句を言いながらも、氷華はてきぱきと部屋の掃除を始めた。
「朝倉の作品は、向こうの角にまとめて置いておくぞ」
落ちている針を拾うたびに物言いたげな顔をするものの、作品に触れる手つきは丁寧だった。
「これは?」
本格的なウェディングドレスを見つけて、氷華が問う。
「あー、それねぇー、美術展に出したドレスなんだけど」
「これが手作りか……。すごいな」
意気込みを感じさせる手の込んだドレスを見て、氷華の目元がゆるんだ。
部屋の惨状からもわかるように、ここには陽波の服飾にかける情熱があふれている。
「そっちは課題のジャケットで、その隣のはまだ途中のやつで」
「たいしたものだ。私には、これだけのことは到底できないな」
真摯な眼差しを向けられて、陽波の顔が赤くなる。
「そうかなぁ? あ、ありがとー」
「朝倉の気持ちがこもっているのが、よくわかる。立派だと思う」
「う、うん。……それにしても、片づけさせちゃってごめんね。助かるよ。本当にありがたいよー」
照れ隠しに両手をぱたぱた振って、陽波は微笑んだ。
片づけを終えても氷華はかいがいしく動き、寝床をこしらえると、そこに陽波を移動させた。
「少し待っていろ」
「うん。……ああー、手足を伸ばして横になれるっていいもんだねぇ」
「まったく、あまり情けないことを言うな」
「うんー」
手を洗い、氷華はおかゆと、すりおろしたリンゴを器によそって、布団まで運んできた。
「ほら、これを食べて精をつけろ」
「わあ……!」
「消化に良いからな」
「ひょうちゃん、ありがとうー! なんだか感激しちゃうよー!」
「おおげさだな」
「……いただきまーす」
「ゆっくり食べるんだぞ」
「はーい」
柔らかいおかゆも、甘酸っぱいリンゴも、染み入るようにおいしかった。
ほっと息をついて、器を空にした陽波は氷華を見つめた。
「今日は本当に、ひょうちゃんに来てもらえてよかったよ」
「そうか?」
「うん。お掃除ももちろんだけど、私、風邪ってあんまりひかないから……、実を言うと、少し心細くてね」
照れくさそうに陽波が言うと、氷華はそっと微笑み、陽波の頭を優しくなでた。
「体調が悪いときは、誰だってそうさ。早く直して、元気になるんだ。いいな」
「こんなによくしてもらったら、すぐ元気になるに決まってるよ」
ほんのりと頬を赤らめて、陽波も笑う。
「治ったら、今度はゆっくり遊びに来てね」
陽波の誘いに、氷華は力強くうなずいた。
「そうしたら、次は徹底的に部屋を掃除しよう。もちろん二人でな」
「うー……、えーっと、うん、そう……だねぇ」
氷華の固い決意を感じて、陽波は曖昧に返事をした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月05日
参加申し込みの期限
2014年05月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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