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【消えない過去・昔の面影】
「あーだりー。
こんな暑い日に外出なんて正気かよ」
パソコンをいじりながら、シーサイド九龍001号室に現在の住まいを構える
ジニー・劉
は、来客の少女、
花風 冴来
に背を向けたままそう答えた。
「たまには外に出ないと体にカビが生えるわ。
私と遊びに行きましょう?
私と遊べるだなんて貴方は幸せ者ね」
少し冗談めいて、それでも5分の1位の本音を交えながら話をする。
ジニーはその言葉をスルーしたが、その瞬間の殺気たるや。
パソコンの電源強制終了される位なら可愛いもの。正直、それを通り越して物理的にクラッシュされそうな勢いだ。
「わーったよ。しょうがねぇな。
着ていく服? 好きにしろ。
あー……いちいち断る理由考えんの面倒くせえ」
寝子島のシーサイドタウンまで出てきた。
駅前は凄い人混みだった。ジニーは思わず身構える。
──過去、チャイニーズマフィアの下っ端だったが、今は事情により母の出身地の寝子島に高飛びして来たジニーにとっては、人混みを歩くと言うのは自分の命を張るようなものだ。
実際に、自身に追っ手も掛かっているような身である。
挙動不審に、あちこちを見て回る。
「どうかしたの?」
「なんでもねえよ」
冴来の手前であろうとも、もしくは冴来の手前だから余計にか。
その事情を一々話す義理も無い。
あちこちに人混みの山が出来ている。飲み込まれたら簡単にはぐれてしまいそうだ。
冴来ははぐれない様に、恐る恐るジニーの手を握ろうとしたところ、あっさりと避けられてしまった。
「手を握るような関係じゃねーだろう」
その言葉に、冴来は寂しいけれども仕方が無いと諦める。
冴来は、慌ててその先をシャツの裾に切り替えた。
「これなら体に触れないからいいでしょう?
これぐらいは許してくれるでしょう……?
私を置いていなくなったりしないでね?
絶対だからね……?」
念を押しているのか懇願しているのか、それとも両方なのか。
判断つかないまま、思いついたままの言葉が届く。
その言葉に、ジニーは諦めたように、より人目を引くその行動を止めさせるのをやめた。
「よー、彼女に腕組みもしてやらねーなんて男失格じゃねーの? それともおにーちゃんなのかなー?
おじょーちゃん、そんな奴より俺達と遊ばねぇ?」
しかし、シャツの裾は流石に本格的に人目を引くのか、ここぞとばかりに盛り上がっている観光客が調子に乗って二人の前に立ちふさがる。
「恋人でも兄妹でも無いわ。
鬱陶しい。邪魔しないで。目障りなのよ」
まるで人形のような外見から発せられたその言葉に観光客は度肝を抜かれる。
触れてはならない琴線に触れてしまったのか、冴来はダメ押しとばかりに、フリルブラウスの裾に隠した、袖口に固定してある、日常所持している細身のナイフの一本を引き抜こうとして、
「寝子島で女子供が抜くもんじゃない」
ジニーは静かに小声でそう言い付けると、冴来を庇う様にその前に立った。
「悪いが、今は『こういうプレイ』の最中なんでな。
そんなカップルに構っている暇があったら、他当たったらどうだ」
観光客は唖然とした様子でその言葉を聞いてしばらく。「ふざけんな!」等のありきたりな罵倒を飛ばし、その場を去っていった。
「『こういうプレイ』──って……
お兄ちゃん……?」
思わず冴来が客観視した自分たちの状況を言葉にして呟いてみる。
「冗談、恋人どころか、兄妹でもキビシーぜ」
庇うの止めて歩き始めたジニーに、冴来はしょぼんとした様子を隠せず、慌てて後をついて歩き始めた。
「待って! 上手く掴めな……」
人混みの中でジニーのシャツの裾が上手く掴めない。
そうもしている間に、人混みの中で、彼との距離はどんどん離れていく。
「──由良さん待って! 置いて行かないで……!」
つい立ち止まってしまって、泣きそうな声で叫ぶ。
──昔、優しくしてくれたジニーに良く似た人の名前を。
残酷なことに、その声だけは人混みの中で余りに良く響き。
気づいて立ち止まったジニーと冴来との間に、誰もいない空間を作り上げていた。
「初めて、好きになった、ひと……なの」
人混みからかなり離れ、小さな木陰のベンチで座りながら、今にも泣き出しそうな小声で冴来が呟くのを聞いた。
「………………」
ジニーは手持ちの煙草に火を付けた。
『結局、俺は誰かの代用品としてしか必要とされねーのか』──口に出すことの無い言葉は、煙となって消えていく。
相手が悪い訳ではない。それでも。
二人の間を重苦しい沈黙が流れた。
「その、違うの……。
昔商品だった頃、優しくしてくれた人に貴方がよく似ていて…。
でも、でも違うの……!
私は貴方が貴方だから、好きなだけなの……!」
擦れた声に涙が零れた。
「嫌……嫌わないで……ごめんなさい……」
どうして良いか分からずに、謝罪を繰り返す冴来に、ふと、ジニーが静かに口にした。
「……俺も、元いた組織で売られる子供の見張りをやらされてた。
お前の目、出荷前に監禁されてたガキどもに似てるよ。
だからかな。真っ直ぐ見れねえのは」
傍にあった灰皿に煙草を押し付ける。冴来の目を見ないままジニーは続ける。
「ある日悪ふざけで商売物のガキに手をだそうとしたゲスを殴って、したら逆ギレで半殺しにされた。
んでサツにチクって逃げてきたんだが──」
そこまで言うと、ジニーは撫で慣れていない様子で、不器用に冴来の頭をぐしゃと撫でた。
「俺は自分に似た人間を愛せねえけど、お前にゃ幸せになってほしいと思ってる。
安心しろ。うぜーけど嫌ったりしねーよ」
二本目の煙草に伸ばしかけていた手を止めた。
「お兄ちゃんでも好きに呼べ。ただし今日だけな?」
それを聞いた冴来は安堵した様に表情を浮かべた後、頬を涙で濡らしたまま微笑んだ。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月08日
参加申し込みの期限
2014年04月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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