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【『ステラ・マリス』ヒエラルキー】
紅林 千尋
は今、絶望のどん底にいた。
せっかくの夏休み。
ゲームし放題、アニメ見放題。
そんな夢のような楽園に、鬼の様に現れた従姉、
紅林 柳霞
は、何とゲームの生命線とも言える充電器と電源ケーブルを奪っていったのである。
千尋は抗議した。熱烈なまでの抗議をした。
ゲームの正統性を語り、アニメの情熱性を語り、従姉を説得しようとした。
……むろん、それが柳霞に通る訳がなく、むしろ哀れんだ目で見られるという非常にショッキングな結果となった。
更には、逆に充電器とケーブルを逆手に『無事に返して欲しくば、店を手伝え』と脅してきたではないか。
──こうして、紅林 千尋は従姉、紅林 柳霞の手により、『ステラ・マリス』を手伝う事となったのである──
(これらの出来事は全て、一方の過大解釈された主観によるものであり、事実とは大幅に異なる可能性が御座います)
「必要な応対は私がやるから。
レジ打ちくらいは出来るよねー、千尋くん」
「できるけど……できるけどさぁ……。
やっぱり俺にはレジ打ちも荷が重たいというか……」
レジ前に立ち、それでも尚不安に駆られる千尋を前に柳霞が歩いてきた。
「大丈夫だって。お客さんに在庫の場所を聞かれても、すぐにこっちに聞いてくれればいいし、そんなにむずかしい事はないよー」
「だといいんだけど……」
やると決めたからには責任感を持ちたい。
その責任感が、レイアウトの把握もままなっていないという事実に不安の影を差して、千尋の心を暗くさせる。
「だーいじょうぶ! 私がついてる!」
そもそも巻き込んだのは柳霞本人なのだが、それをも吹き飛ばす明るさで笑顔を見せた。
……その笑顔を見て、出来るだけ頑張ろうと思ってしまう自分は単純だなと思いながらも、千尋も一緒に笑顔を見せた。
「あら、この一輪挿しとても素敵!」
「あ、それお値段は品に比べてお値段はとてもお手ごろなんですよー。
今ならおまけで自家製なのですが……」
柳霞が入り口付近に置かれた可愛らしい蔦の編み籠に手を伸ばす。
「私が作ったレジンやビーズのヘアゴムやヘアピン、ストラップやキーホルダーをつけています。好きなものを選んでいただけますよ」
「まあっ、このキーホルダー素敵ねぇ。これ頂くわ!」
「ありがとうございます! お品をレジまでお運びしますね」
軽やかな足取りで、テンポ良く会話しては、レジまでお客さんを連れてくる。
その手腕は確かだ。
そして、柔らかな布地のスカートでふわふわくるくると動く姿は──従弟の千尋から見ても、可愛い、の一言に尽きた。
流石は、セレクトショップという名前の『夢』を見せる空間の店長といったところだろうか。
今日は珍しくお客さんが多い。
それが観光客だと知ったのはしばらく経ってから事だった。
どうりで、見知らぬ客が多いと思ったものだ。
面倒くさい──頭の中で千尋がぼやいたその時、
「あの……」
その中で、カウンターに商品を差し出しつつ声を上げた、少女の姿に千尋は釘付けになった。
ショートカットの髪、元気一杯そうなのに気遣いが出来そうなその瞳。
──その姿は、まるで。
「(すげー!この人、あの漫画の女剣士そっくりだ!!)」
話は簡単なもので、千尋でも何とか対応出来た。
ただ、今までにかつて無い程、千尋が目を輝かせながら対応していた為に、それが見事に柳霞のセンサーに見事引っ掛かってしまう。
「なになに、まさかの運命の一目惚れかな?
さっきの女の子可愛かったもんねー」
「違うって! 柳霞姉、誤解だってば!
ほら、これ!」
千尋が取り出したのは、カウンターの下に隠されていた一冊の漫画雑誌とグッズ。
どうやら千尋が暇な時に読もうと持ち込んだものらしい。
表紙には、先程の少女と瓜二つと言って良いまでの、良く似たキャラクターが大々的に飾られていた。
そして、グッズはデフォルメされたキャラクターのメモ帳だった。
「……。
千尋くん……実はあまり役に立たない?」
「うわあああ! 俺をそんな目で見ないでくれー!!」
──そんな一幕がありながらも、客足は暇を感じさせない程に順調だった。
「いらっしゃいませ~。
あ、このモビール素敵でしょう? ガラスで出来ているんですよ。
こっちの扇子も先日入ったばかりで、人気なんです」
「色違いって無いんですか?」
「あとはここに出てるだけですねー」
そんなやり取りで観光客が目移りしている間にも、ほぼ1点物の品物は、全て他の観光客が買い上げてしまうなど、お店内ではちょっとした争奪戦等が起こる程の人気ぶりだった。
それから一息──
しかし、先程から、千尋と柳霞がずっと不思議に思ってきた事があった。
実はこの『ステラ・マリス』には、口には出さないが『イロモノコーナー』と言うものがある。
トーテムポール型ペンケースとか、大仏が色々な寛ぎポーズをとっている文鎮とか、硝子のモアイの置物まで。
全て店長前任である祖父が集めてきたものだが、これは一体どんな客層が買うのか。
全くもって見当のつかないまま、孫の千尋と柳霞に、若干とはいえ生温かい目で見守られてきたのである。
そこに主に観光客が率先して入っていく。
「気に入ったのがありましたらどうぞー」
それだけ声を掛けて、後は見守るのみ。
千尋と柳霞が緊張に包まれる中、曲がり角から出てきたお客さんは、硝子のモアイ像を持ってレジへと向かっていった。
「売れた……!」
千尋と柳霞は衝撃を隠せず、割れ物用のラッピングを施そうとして、
「あっ。ラッピング用の袋が足りないっ
千尋くん、裏から出してきて。
見れば分かるようにダンボールに書いてあるから」
「わーったよ。ほんと、人使いが悪いんだから」
「……出そうと思っていたバイト代半分にしちゃおっかな~」
「え? バイト代出るの? いるいるっ! いるって!」
そう言い残し、千尋はお店のバックヤードの方へ急いで飛び込んでいく。
「……えっと……これじゃなくて!
えーと……てか、ここ暗いし!」
「電気つけよ──……って、どこだよー!」
こうして千尋はバックヤードの壁際に沿って、スイッチを探しにふらふらと歩き始めた。
瞬間──
……ガゴッ!!
その間にも、千尋は硬質のものがたくさん詰まったダンボールの箱に足を思い切りぶつけてしまった。
「痛てて……あ、あそこにラッピングってあった──って、
すげー奥じゃんか! もーめんどくせー………」
こうしてずたぼろになって帰って来た千尋に、柳霞は容赦なく言葉を投げ付けた。
「千尋くん遅ーいっ!」
「仕方ないだろっ。俺だって頑張ってんだからな!」
従姉、柳霞に対して千尋は既に半泣きだ。
「──まあ、千尋くんだから仕方ないかー」
従姉である柳霞の、何気なく、悪気も無い一言は。
今の千尋を言葉どころか心まで折れるほどにまで、再起不能にするには十分過ぎるものだった。
「それにしても、いくら観光客が多いって言ったって、お客さん多いなぁ」
「………………」
お客さんがやっと途切れ、2人だけの会話。
千尋は、柳霞の一言により灰と化しているが、それを知ってか知らずか、柳霞が店内を見渡して不思議そうに告げる。
「うちでは、寝子島ならではのグッズを置いているわけじゃないのに」
──衝撃的な事実──
これが、典型的な『旅先で財布が緩む効果』……と、身を持って実感した千尋と柳霞であった。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月08日
参加申し込みの期限
2014年04月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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