this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
はや瀬のぞめき
<< もどる
1
…
11
12
13
14
15
…
23
つぎへ >>
【大変だけれど、頑張ります!】
「ひぃいい! お助けをーーーっ!!」
「あの……!」
「おいこらっ、せっかくの観光客の人怯えさせんなよっ!」
「そ、そんな事、言ったって……」
一時間前──
伊木成 爆
は、体力作りの為に、ゆっくりながらも旧市街の寝子島駅まで足を伸ばした時の事だった。
「今日は何だか、人の数が多いな……?」
いつもはもっと閑散としている駅が、人で賑わっている。
「そうか、夏休みだから観光客の人が多いんだ」
何となく納得する。
しばらく立ち止まって人間観察。
無駄にエネルギーが溢れかえっている同い年位の観光客を見ていると無性に腹が立ってくるのは、体の弱い爆には仕方の無い事ではあったが。
そんな中、ふと目に入ったのは背中が曲がり、駅の切符を買うボタンを押すのにも難儀している老人の姿だった。
観光客だからか、それとも端から目に入っていないのか。そんな老人にぶつかっておきながら無視して駅を飛び出していく若者達。
「っざけんな!」
……と、叫ぶスピードすら間に合わない。あっという間に、憎たらしい程のスピードで彼らはその姿を消していた。
爆は慌てて、老人に駆け寄る。
「大丈夫ですかっ?」
「ああ、ありがとうねぇ。この年になると足腰が弱くなっていけないよ」
よろけながらも、杖をついた老人は何とかその身を起そうとする。
それを助けながら、ふと気になって尋ねてみた。
「寝子島の方ですか?」
「いや、ここは良い観光名所だと聞いてきたんだけれども、降りる駅を一駅間違えてしまったみたいでねぇ」
「次の駅──寝子島シーサイドタウンですね。
俺、切符買いますよ。大変そうにしてたから……」
「おや、ぼうや。ありがとうよ。
お名前は何と言うんだい?」
爆には夢があった。
もしこんなシチュエーションがあったなら。
「名乗るほどのものじゃない」
という台詞を格好良く言ってみたい。そんな些細なヒーロー願望。
もちろん、その為に人助けをしている訳じゃないけれども。
──しかし、その現実は──
「俺は伊木成爆……じゃなかった、名乗るほどのものじゃない! から!」
と、顔を真っ赤にしながら言い直すのが関の山。
まだまだ、格好良い理想像になる為には修練が必要そうだった。
心配で、結局寝子島シーサイドタウンまで送ってしまった爆。
「こほっ……ごほ……。
まあ、この位だったら……」
少しでも、人の手伝いが出来た。それだけで、爆の心は少し満たされた気がして。
動いた事による多少の苦しさも気にならない。
それにこの位の咳ならば直ぐに止まるだろう。
そこで──爆は、不思議な光景を目撃した。
──いや、不思議といっては相手にとても失礼なのだが。
時は同じく一時間前──
斉藤 次久
は、ぷちひきこもりの身から夏の陽気に誘われて、久しぶりに外に出た。
住んでいる旧市街から寝子島シーサイドタウンまで歩いてみる。
季節は夏──気がつけば夏休みになっていた。
引き篭もり気味だった次久には、新鮮で。
そして、街に溢れる観光客の数は幾ら住み慣れようとも慣れる事は無いだろう。
次久は、対人恐怖症である。そして、あがり症に社会不安症、更にはネガティブでコミュ症まで引きずった五重奏。生粋の『人には向いていない病』を抱えていた。
しかし、次久は負けない。
心に背負った優しき寝子島ハートがこう告げる『観光客には優しくしよう』と……
更には、その様な泥沼の中で、奇跡的にも持ち合わせていた輝く正義感でその思いは一際強くなっていた。
「……道行く人達に……優しくしないと……寝子島は優しい所だから……」
シーサイドタウンでは早速、駅のロータリーに円陣を組んで座り、大声で喋りながら、吸った煙草を道にポイ捨てするのを目撃した次久は、やんわりと注意すべくそちらに足を向けた。
「あの……周りの人達の迷惑になるので……もう少し静かにしてもらえると……
それに……煙草のポイ捨ても……」
「ああん、何だテメ──ヒッ!」
観光客の男達は息を呑んだ。
きちんと相手の目を見て話す次久、その言葉は確かにやんわりしていた。やんわりしていた。
──しかし、その眼光は、鋭さを通り越して凶悪の一言。
今にも連続殺人犯として逮捕されてもおかしくはなかった。
「ご、ごめんなさ……す、すみませんでしたーーーっ!!」
全力で逃げ出す観光客達。その目には明らかに涙すら浮いていた。
「あ……あの、いえ……そんなに謝ってもらう……つもりなんて……」
そう、それは次久の生来のもの。
凶悪極まりない目つきも、若い頃にやんちゃした自営業の方の様な傷痕いっぱいの顔も、全ては生まれつき。
更には、無自覚ろっこん【偽りの邪眼】
効果:対象の目をしっかり10秒以上見ながら話す。
これにより能力『目力による恐怖で対象の精神を不安定にし、恐怖心での疑心暗鬼状態にする』が発動し、対象は混乱の末、可能であるなら例外無く助けを呼んだり逃亡に走る始末。
──これはもう、五重苦どころの騒ぎではない。
敢えて一括りで語れば『不幸』そのものであった。
爆は遠くからその光景を見ていた為、仔細を知らない。
しかし、次久が観光客の為に何かしようとしていた事に気付くと、爆は自分から一緒にやらないかと協力を持ちかけた。
外見や愛想に騙されずに真実を見る──それが、正しく格好良い道だと爆は次久を見て改めて思ったのだった。
弱っている身体の本能が『目を見てはいけない』と告げて、それに従った結果、可能となった行動でもあったのだが……
そうして、一時間と30分後──
爆の観光客案内と手伝いは大体が功を奏し、
次久の行動は、お巡りさん出動要請にまで発展したが、人畜無害である事が判明して、結果事情聴取だけで済んだ。
「2人で……そ、それなり……か」
爆が苦しそうに息をつく。
「半分は……俺のせいで……マイナス……」
「気にすんなって。頑張ったじゃねぇか!
……こほっ! ごほっ!」
「大丈夫か……!? 家まで……送ろう、か……!?」
「こんなもんっ、大した事じゃ──ごほっ! ガハッ!!」
爆が咳が止まらない様子で蹲る。
「家まで送って──!」
「大丈夫、この位……っ。タクシー呼んで帰る……
──な、俺達頑張ったよな……?」
一瞬、次久は言葉に悩んだ。
目の前の彼はこんなに頑張っていたのに、自分は足を引っ張ってばかりで──
それでも、相手も自分も、その行動を思い返して次久は告げる。
「うん……俺達は、頑張った……と、思う」
その言葉を満足げに聞いて、爆は安心したようにタクシーに乗り込んでいった。
<< もどる
1
…
11
12
13
14
15
…
23
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
はや瀬のぞめき
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
湖水映
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月08日
参加申し込みの期限
2014年04月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!