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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~入れ替わりの日
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【
後木 真央
の場合】
(ななな、何するのだ~!?)
ぴよぴよと鳥の無く、清々しい朝。真央は、猫鳴館の自室で目を覚ますなり、何やら、タンスの中を盛大に引っ掻き回し始めました。
いえ。正確には、真央本人ではなく。今、彼女の身体を動かしているのは、入れ替わった影。真央自身は、窓から差し込む朝日によって床の上に伸びた影の中に押し込められながら、自分の身体が始めたその奇行を、成す術なくはらはらと見つめているのです。
タンスに収まっていた衣類を残らず引っ張り出してしまうと、影はそれを眺め、実に不機嫌そうに眉をひそめます。アルバイト用のメイド服に、いつも着ている制服に、浴衣に。どれもいまひとつ、お気には召さなかった様子。
影は、いかにも仕方ない、といった表情を浮かべつつ、真央の持っている中でも一番可愛らしい下着を選んで身に付け、制服に着替えると。時計をひとつちらりと見てから、そそくさと寮を出ていきます。
(ど、どこいくのだちょっと待つのだ……!)
訳も分からないまま、真央はおろおろ、気が気ではありません。
影が真っ先に向かった先は、銀行でした。一体、そんなところにどんな用事があるのかと思えば、
(ああっ、それは一眼レフデジカメ購入のために大事に貯めてたお金なのだ何するのだー!?)
アルバイトに勤しみ、真央が一生懸命に貯めてきた貯金、その額10万円弱を、影は一気に全額引きおろしてしまいました。真央の胸には、自然と嫌な予感がよぎります。
影はその足で、星が丘地区のとある超・高級ブティックへと立ち寄り、
(ま、まさか……)
それほどまでに、タンスの中身が気に入らなかったのでしょうか。わななく真央をよそに、帽子やワンピース、靴などをトータルコーディネートで一式、ぽんとお買い上げ。高級店だけあり、並んでいる商品の中では安いものではありましたが……一介の高校生である真央の貯金には、大打撃です。
好みの服を身に付け、ブティックを出ると、悠々と風を切って歩く影。
(あああ、絶対こんな服もう二度と着ないのだ、もったいないのだーっていうか、制服捨てるなーなのだ~!!)
真央のお金を好き放題に使ったあげく、更には、影は着替えた制服を入れた紙袋を、ゴミ箱へぽいと投げ捨ててしまいました。
その後も、真央の大好きな可愛い猫が、ゆったりと地面に寝そべりひなたぼっこしているのを見かけては、
(あんな美猫さまがおくつろぎになってるのに、何で通り過ぎちゃうのだ~!?)
見知った友人たちが、脇を通り過ぎていくのを見かけては、
(あっ修ちゃん! 夏朝ちゃん! 助けてなのだ~もう止めて欲しいのだ~……!)
と。
結局、影はその日一日中、寝子島のあちこちを散策しては真央をやきもきとさせ。日が変わる頃には、真央は、すっかり参ってしまいました。
「や、やっと戻れたのだ~疲れたのだ~……」
ようやく一日が終わり、自由を取り戻した真央は、ぐったりと自室の床へへたり込みます。
また何か、神魂の影響だったのだろうか……と、実に奇妙な体験に、真央は、ありえね~のだ……なんてぼやきつつ。姿見に映る、着慣れない高級な服を身に着けた自分を眺めながら、思うさま身体を動かせることに感謝し、ほっと一安心。
が。
「デジカメ、今年中に買えると思ったのに、ぱあなのだこんちくしょーなのだ……って、あああ!!」
はたと。真央は、この日最大の問題が一つ、残されていることに気づきます。
「せっ制服! 回収しないとやべえのだっ急ぐのだ! うわ~ん!!」
真央は泣きながら、今度は自分の足で寮を飛び出し、ワンピースの裾をひらひらとなびかせながら、夜の中を駆けていきました。
【
八神 修
の場合】
肉体を己の影に乗っ取られてしまう、入れ替わりの日。これに直面した人々は、往々にして、自分の意図しない行動を起こす影にやきもきしたり、とんでもないことをしでかしはしないかと、はらはらさせられてしまうもの……なのですが。
中には、こんな風に楽しんでいる人も、いたりするのです。
(……ま、例の都市伝説の通りなら、日が変われば元に戻るそうだしな)
「そういうこった。俺様に任せとけって!」
黒い皮ジャケットに、鋭角的なデザインの大きなサングラス。髪はワックスでびしっとキメて。いかにも攻撃的なそのコーディネートは、例え友人たちとすれ違ったとしても、彼が
八神 修
だとは気づかないことでしょう。
修は、彼と入れ替わった影が、粗暴ながら意外にもそれほど悪い性格の持ち主ではないと気づくと、今日一日くらいは、身体を任せてみようという気になり。時折足元からツッコミを入れつつも、そっとその行動を見守っているのでした。
影は、バイクに颯爽とまたがると、繁華街へと向かって飛ばします。
最初こそ、
「勉強なんて、気がのらねぇ」
とか言って、教科書を根こそぎ捨てられてしまったり、
「ふっ。マジメぶんなよ、俺様が見本を見せてやるぜ!」
と、修のカードで、普段は着もしないようなイケイケな服を買われてしまったり。幾度も、彼を心配させたものでしたが。
繁華街へ着くなり、行きずりの女の子を容易くナンパし、バイクに乗せて走り出した、行動力。行く先々で、様々な動物たちに懐かれては浮かべる、照れ臭そうな笑顔。
そんなものに、修はいちいち、好ましいものを感じてしまうのです。
「どうだ? お前はいつも、カタっくるし過ぎんだよ。たまにゃこういうのも、悪かねぇだろ?」
(ああ……そうだな。こういうのも、悪くない)
猫や犬、リスに兎に……実に多くの小動物たちに囲まれる影に。
「ん、なんだ、お前も連れてって欲しいのか? ははっ、可愛い奴だな。こいつめー!」
修は地面の中から、楽しそうに一日を満喫する様に、思わず微笑し、同意してしまうのでした。
「……とはいえ、だ」
やがて、日が暮れて。影の一日は終わり、自宅へと戻った修は、少しばかり途方にくれました。
目の前には、ぴっ、と小さな前足を修の膝へ預けてご飯をねだる、猫、犬、リス、兎などなど、数え切れないほどたくさんの小動物たち。
元々修も、動物に好かれるほうではあるのですが……影のモテっぷりときたら、その比ではなく。あれよと言う間に、とんでもない数の動物たちに囲まれてしまうと、呆然とする修をよそに、そのまま自宅へと連れてきてしまったのです。
いつもは動物たちと出会っても、必死に、連れ帰るのを我慢している修。眼前に広がる光景には、困惑半分、嬉しさ半分といったところです。
「まったく……好き放題にやってくれたじゃないか。なあ?」
床へと落ちる自分の影に、悪戯っぽい笑みと共に問いかける修。
何だかんだと言っても。彼は、普段の自分にはできないことを平然とやってのけてくれた影に、感謝もしているのでした。
動物たちを自宅で飼うことを決意し、必要な準備を忙しく始める修へ。
(……な? 俺様に任せて、正解だったろ?)
そんな声が、どこからか聞こえてきたような気がしました。
【
恵御納 夏朝
の場合】
気づかずに通り過ぎていく、いつもとはどこか違った様子の修に、真央。親しいはずの友人たちとの距離が、今日に限って、ひどく遠いものに感じます。
助けを求めることすらできず。夏朝はただ、怯えながら、見上げるのみです。
自分自身を。
「……あは。ははは、ボクは、自由だ! あははは!」
呆然と見上げる夏朝に、影は、薄い笑みを浮かべながら言い放ちます。
「夏朝……キミの行動には、辟易してたのさ。でも、これからは、ボクのやりたい事をやらせてもらうからね!」
(……なに? 何を言ってるの?)
まるで、鏡に映る写し身のような、自分の姿との対面。けれど今、鏡の内側から本体を覗いているのは、他でもない、夏朝自身なのです。
影は笑いながら、夏朝の大事な貯金を持ち出すと、
(ま、待って……何、するつもりなの……!?)
「さーて、お買い物、お買い物っと♪」
悠々とした足取りで出かけた先は……人垣で埋め尽くされてごったがえす、バーゲン会場。
(や、やめて……)
人ごみも。誰かと競争することも。夏朝は、好みません。耐えられないのです。
影は人垣の中へと躊躇無く飛び込むと、流れに激しく揉まれながらも、次々に何かを購入していきます。
今の夏朝は、地を這いずる、影。目を閉じることもできず、身じろぎすらできず。ただただ、それを眺めるのみ。
次第に、彼女は精神をすり減らし、疲弊していき。気の遠くなるのを感じながらも、拷問のような時は過ぎていきました。
(もう、やめて……やめて……お願い……)
気づけば、日はすっかりと沈み。夜闇の中を、大量の荷物を手にした影が、寮への帰り道を歩いています。
(やめて……もう……やめて)
「……はあ。まったくさあ」
祈るように繰り返す夏朝のつぶやきが、聞こえていたのかどうかは分かりません。でも、影は道すがらに、足元へ向かって話しかけるのです。
「正直。毎日毎日、悠長にしすぎ。分かってる?」
それは、警告。
常に夏朝の足元から、じっと主を見つめ続けてきた……影からの、警告。
「……ボクは所詮、影。キミのために、何もできないんだよ? どうするのさ……『冷徹な夏朝』が、出てきたら」
(ッ!!)
ぞわり。ぞくぞくと粟立つ肌。ずくん、ずくんと、身の内から鳴り響くような、鼓動の音。
その名前。夏朝の中に眠っている、恐るべき別人格。
「別人格の身勝手を、ただ見ていることしかできない、その恐怖。苦悩! 存分に味わったでしょ? 理解したでしょ? だったら、分かるはず……入れ替わったのがボクで、良かったね」
そう。そうなのです。
もし、自分と肉体を入れ替わったのが、あの……彼女が『冷徹な僕』と呼ぶ、あの、もう1人の夏朝だったとしたら。
(あ……ああ……)
その想像に。今は肉体の無いはずの、夏朝の背中へと冷たくのしかかるのは、紛れもない、恐怖でした。
ぽつりと。寮の自室、暗い部屋の中で、夏朝は一人。床に置かれた荷物を前に、逡巡していました。
日が変わると、身体の自由は戻り。影が買い散らかした荷物を、開けるべきか、開けざるべきか。一体何が入っているのか、恐ろしくて、確認するのもためらわれたのです。
やがて、意を決し。がさがさと、買い物袋を開いてみると。
「何……これ?」
大量の服に紛れて、中から現れたのは……手回し式の懐中電灯に、防犯ブザーにアラームに。様々な、防犯グッズの数々でした。
影は、束の間の自由を楽しみながらも、何だかんだで、夏朝のことを気遣っていたようです。
懐中電灯を手に取ると、夏朝は、それをきゅっと胸に抱き込みます。
(……そっか。そう、だよね。うん……)
もし、その時が訪れることがあるとしたら。対峙するのは、夏朝自身に他ならないのです。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月04日
参加申し込みの期限
2014年04月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月11日 11時00分
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