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●ナシ
獅子島 市子
の身体が傾いていく。それに引っ張られて、鉛筆を持つ手が紙から離れ、ビニールテープもぷつんとちぎれた。
悪霊たちが襲ってくるかもしれない。
恵御納 夏朝
が懐中電灯を構えて影たちの一挙一動を見守る。
けれど彼らは姿を見せたとしてもけして動こうとはしなかった。
「だいじょうぶ?」
桃川 圭花
が市子の顔を覗きこむ。
市子はうっすらと目を開けて、それから小さく唇を震わせた。
「あ……あたし」
それは紛れもなく市子の声だった。だったのに、もっと幼い少女のように聞こえる。
「ナシちゃん?」
椿 美咲紀
がゆっくりと市子に近づいてそっと手を伸ばした。
「みさき、ちゃん」
恥ずかしそうに、市子は美咲紀の手を握る。『あったかい』。彼女にだけ聞こえる声で市子は呟いた。
「お話、聞かせてくれますか?」
「……うん」
その温もりに身を委ね、市子は――ナツメは自分の今を語りだした。
「あたしたちはね、みんな覚えてないの。
自分の名前も、どうして彷徨っているのかもなんにも覚えていないの」
「どうして忘れられちゃったんですか?」
ナツメは伏目がちに呟いた。
「忘れられちゃったから」
ジャンヌ・クローデル
の耳にその言葉が貼り付いた。
「誰もあたしたちのことを覚えてないの。
あたしたち自身も長い間漂う中で、みんなみんな忘れちゃった」
自分自身で自分自身のことがわからなくなる。それはいったいどれくらいの時間がかかったのだろうか。
「それで、ね」
衝撃に身を震わせながら、ジャンヌは続きに耳を傾けた。
「らっかみさんになれば、誰かが覚えていてくれると思ったの。
らっかみさんだったら、いつもでも忘れられずに覚えていて貰えるって……」
だかららっかみさんだって嘘をついちゃったの」
「質問にはどうやって答えていたの?」
桃川 圭花
が尋ねると、申し訳無さそうに肩をすぼめてナツメは答えた。
「質問には知っている子が答えたの。特別なことなんてなんにも出来ないけど、ずっとあたしたちは漂ってるから」
「ごめんなさい」
「巻き込んだのは、私だから……」
こゆみは力なく首を振った。
それでも帰る、とは自分から言おうとしない。
それもそうだろう。
どうせ、また忘れられてしまうのだから。
彼女たちはそう思っているのだから。
「マリー」
ジャンヌはやさしく語りかけた。
「ラグエルと友達になってくれませんか?」
忘れないよ、だなんて言うよりも。きっとこの方がいい。
「大天使ラグエルは神様の友達なんだ。
神様である君とお似合いだと思うんだ」
「っ」
ジャンヌはあくまでも彼女を『らっかみ』として扱い、それを持って許しを告げる。
「君が自分が何者かわからないならラグエルの友達って言う存在意義をあげるよ」
ナツメは市子の目を使って、存分に涙を流した。
つらつらと流れる涙は、積年の苦しみを感じさせない透き通った涙だ。
「友達、いっぱいだね」
この部屋に入った瞬間から、ジャンヌはらっかみさんは悪い人じゃないと思った。
悪霊と仲間だと言ったけれどそれも違ったのだ。そもそもあの子たちも悪い子じゃなかった。
誰も、悪くなかったのだ。
ただ時は残酷だということだけ。
「ありがとう」
その残酷さに一度は負けてしまった。
けれどもう彼女たちは、同じことを繰り返さないだろう。
「らっかみさんらっかみさん、お帰り下さい」
ジャンヌは祝詞を口にする。
「……はい」
ナツメもそれを受け入れて、頷いた。
「またな」
御剣 刀
が希薄になっていくナツメの存在を繋ぎ止めるように声をかけた。
彼女に、霊たちに敬意を込めて再会の挨拶を告げる。
「またね。帰っちゃってもナシちゃんとはずっと友達だよ!」
椿も、さようならとは言わなかった。
「また一緒にお話しよう!」
約束をぎゅっと抱きしめて、ナツメはこくりと頷いた。
「あんたが呼んだんだから、」
塔尾 松生
がこゆみを促した。
「らっかみさん、お帰り……下さい」
「は、い」
市子の身体がかくんと崩れ落ちる。
圭花と
志波 高久
が急いでその身体を支えた。
「千佳姉……」
碓氷 真理
は死んだ姉の名前を呼ぶ。
やるせない思いごと、包み込んでくれるような温もりを感じ、そっと目を閉じた。
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担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月06日
参加申し込みの期限
2014年04月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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