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寝子島高校
マダム千代子と永遠のブルー
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「……よし」
宮島 メグ
は厨房で、落ちる砂に集中していた。
彼女は今、紅茶の茶葉を蒸らしている。とびきりのおもてなしをしようと気を張るメグの傍で、従兄の
荒井 景貴
は濃厚ガトーショコラにクリームとミントの葉を添えながら、微笑ましい気持ちでいた。
「水は天然水を沸かしたて」
沸騰させすぎると、空気が飛んで美味しくなくなってしまう。
茶葉は景貴にお願いして、新しい箱を開けてもらったから、今日は特に香りが立つ。
暖めたポットに最後の一滴まで、きちんと移して。
「これで最大限、おいしいお茶ができた……かなあ」
「ありがとうメグちゃん、とても良い香りだよ」
作業の手を止めて、景貴はメグを称える。
「メグちゃんは紅茶を淹れるの、得意だもんね。きっとお客様も喜んでくださるよ」
「うん!」
大好きな景貴から太鼓判を押されれば、ちょっぴり不安げだったメグの顔にも、ふわりと花が開く。
トレイにポットサーブ、ケーキを載せて。
「いってくるね」
ん、と背筋を伸ばして。だけどもやっぱりトテトテとどこか頼りなく、メグがフロアへ向かうのに、厨房から少し顔を覗かせて景貴は見守った。
「お待たせしました、ガトーショコラをどうぞ」
「ありがとう、お嬢さん」
「かげちゃんのチョコのお菓子は、とってもとってもおいしいんですよ……」
メグは上手に仕事をこなしている。
ケーキに期待を持たせる言葉のエッセンスを、振り掛けるのも忘れない。完璧。
「チョコのお菓子には……ベルガモットの香り高い、アールグレイをご一緒にどうぞ」
にこり、とメグが微笑めば、皆も思わず微笑を返す。
白磁のカップを深いアンバーで満たせば、千代子は目を閉じて、その香りを楽しんだ。
「それでは、ごゆっくりどうぞ」
厨房に戻ってきたメグは、真っ直ぐに景貴の下へ戻ると、満面の笑み。
「かげちゃん、私の接客どうだった~?」
こっそり見ていたことは、ちゃあんと知っている。
褒めて褒めてと言わんばかりの顔が、おかしくて、愛しくて。
景貴はその髪に、手のひらを置いた。
「完璧だよ、メグちゃん。接客も上手になってきたね、えらいえらい」
頭を撫でられ、くすぐったそうなメグに、
普堂 しおり
もボウルの中身を攪拌しながら思わず笑顔に。
「しおりさんは、順調かな?」
「はい! プロの人の使う道具って、どれも手入れが良くて本格的ですね。
私もパティシエール気分で、楽しんじゃってます♪」
元々お菓子作りが好きで、手先も器用な しおりは、慣れない厨房にもすぐ順応した。
「これでいいかな?」
「いいね。後は僕がやるから、しおりさんも切り上げて、お茶を楽しんでおいで」
「はい、お言葉に甘えちゃいますっ!」
「普堂さん、お疲れ様。座って」
「ありがとう、黒依さん。ん~、ベルガモットのいい香り。ケーキも美味しそう」
「お先に満喫させてもらっているわ」
黒依 アリーセ
の隣に腰掛けて、しおりはカップを持ち上げると、くゆる湯気の暖かさと香りを楽しんだ。
出来ればゴローを同席させたかった しおりだが、許可が下りなかったので仕方ないと、気持ちを切り替える。
「私は白くて可愛いから、ホワイトチョコケーキにしちゃった♪」
チョコレートのビターなスポンジが、ホワイトチョコクリームと見事な層を織り成したケーキは、一旦手を付けてしまえば、フォークを口へ運ぶ手を止める誘惑には抗えない、小さな悪魔。
「うぅっ、幸せっ! 荒井さんって、あの腕で絶対、この島の女の子を何人も太らせてるよね」
「ふふ。でも分かる気がするわ、とても美味しいもの」
トルテの味と共に、ドイツの田舎町で暮らす、一族の伝統と誇りを胸にした ちょっと姦しい女達を、アリーセは懐かしく思い出す。
「ショコラって、目を閉じてランダムで口に入れると、噛んだ瞬間の香りや味の広がりに、新鮮な驚きがあって楽しいですよね」
鼻に抜けてゆく豊かな芳香と、舌の上で蕩ける甘さを感じながら水を向ければ、千代子はそれに頷いた。
「私の活力の源ですわ。どんな時でもチョコを頂けば、元気が湧いてきて、また頑張ろうって思えるの」
「へええ~! 私もチョコは好きだけど……そこまで好きな人に食べてもらえるなら、チョコも幸せかもしれないですね♪」
しおりの可愛らしい発言に、アリーセはくすりと微笑む。
「まさに相思相愛ね」
「こちらもどうぞ」
八神 修
が差し出したのは、トリュフチョコとオランジェット。
爽やかなミントブルーの箱に入ったトリュフは、洋酒が利いて大人っぽく贅沢な一品。オランジェットはオレンジピールをチョコでコーティングしたもので、ビターなオレンジとチョコの甘さが絶妙だった。
「白金で買ってきました。きっと、お口に合うはずです」
「遠くまで足を運んでくださったのね。ありがとう、いただきます。
皆さんも、宜しかったら召し上がって? 私一人で頂くよりも、ずっと美味しいはずですもの。
いいかしら、修くん」
「ええ、構いませんよ」
修が了承し、皆も一粒ずつチョコを口に含む。
柔らかなチョコは、噛んでもあまり抵抗なく、ほろ苦さと薫り高さを残して解けていく。
「美味しいです……」
御巫 時子
が幸せを噛み締めるように言い、
旅鴉 月詠
は「うん」と一つ頷いた。
「こういう、おチョコ様は勢いで食べるものじゃないのだ……でも、真央ちゃん手が止まらないのだ!」
後木 真央
がだん、とテーブルに手をつく横で、
毒島 林檎
は「幸せすぎて、どうしよう」と小声で呟いた。
そこへ、
新江 天懸
の手を借りて
酒浸 朱蘭
が、葡萄ジュースの入った瓶とグラスを運んで来た。
「へへ~、宴もたけなわなところで。イッツァ・ショウターイム!」
「朱蘭さん、それは一体……?」
小首を傾げる時子に、にんまり笑って見せ朱蘭は瓶を持ち上げる。
「ここに取り出しましたるはぁ~、いたってフツウの葡萄ジュースでござぁい♪
だけどこうして、こうやって瓶を叩くと……」
口上を述べながら、朱蘭は瓶の上下左右を爪で弾く。
そうしてグラスに、葡萄ジュースを注いだ。
「どうぞ~、マダム。ぐぐっと」
勧められるままに、千代子はグラスを傾けた。鼻に抜ける香りは、何の変哲もない葡萄ジュース。
ところが、千代子の瞳は驚きに見開かれる。
「まあ、これ、お酒? ……でも、とても甘いですわ」
「甘いのは当たり前。本当にジュースで、それは酒モドキに過ぎないからな~」
朱蘭はカラカラと笑っている。
「なるほど? 水を葡萄酒に変えた、一種の奇跡のようなものか。私にも頂けるかな?」
月詠の求めに応じ、朱蘭はグラスを差し出す。
「ありがとう」
味を見て、月詠はグラスの中の赤い水面を、感慨深げに見つめた。
「確かに、これは美味しいジュースだね」
「ええ、とても美味しいですわ……」
千代子の賞賛に、朱蘭はよろめきつつも胸を張る。
「若返って今は大丈夫って言っても、一応病人だし、飲ませるにも抵抗あったけどさ。
喜んでもらえて良かったぜ~。
ワインみたいなもんだから? チョコにも合うだろうし、飲酒気分も味わえるだろうってね」
「ジュースの美味しさがあって、少なくとも体には無害なノンアルコールだしな」
林檎も興味津々のようだ。
「何か、よくわかんねえけど合法的に酔っ払えるってやつか」
自分もグラスのジュースを呷って、天懸はまたしても神妙な面持ちになるのだった。
「まぁ、そのマダム、色々と大変だと思うけど……。
あたしの酒もどきで良かったら、いつでも飲ませてやるからさ。がんばってくれよな!」
にぱっと笑う陽気な朱蘭に背中を押されて、千代子は微笑んだ。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
19人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月07日
参加申し込みの期限
2014年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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