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細い矢でも、三本集まれば折れにくくなる。三人の知恵が集まれば、文殊の知恵となる。それなら四人が集まれば、もっと凄い力が出るのではないだろうか。そう安易に考えがちだが、実はそうでもない。数だけでは押し切れないものと言うのも、世の中にはある。
血が滴り落ちたホラーハウスの看板を前に、深雪と剛の顔は引き攣っていた。二人の後ろには望春と春哉が立っており、彼らと同じ様な顔で看板を見上げている。四人は少し前にこの小さな遊園地の中で出会い、自己紹介がてら話ながら歩いていた所、ホラーハウスの前に出てきてしまった。
「ホ、ホラーハウス……? へ、へぇー……こんな小さな遊園地にもあるんだな」
深雪が平静を装いながら感想を述べるが、赤い瞳は明らかに挙動不審に宙を漂っている。
「何やみゆちゃん、怖いん?」
剛がからかうように言うが、顔は相変わらず引き攣っている。
「べ、別に怖くないけど! ……本当に怖くないんだからな! ご、誤解するなよな!」
恐怖のあまりツンデレる深雪。脳内で勝手に美少女に変換されるが、そもそも彼は美少女顔だ。美少女補正は不要だった。
「剛はどうなんだよ!」
「お、俺はいけそうな気ぃする! 知らんけど」
「知らんって何だよ!」
「ホラーハウスは確かに苦手やけど、こんくらいやったら大丈夫そうな気ぃするわ! ま、みゆちゃんが怖い言うなら入らへんけど?」
「だから、俺は大丈夫だっつってんだろ! 全然怖くなんてねーし!」
「せやったら入るか? ほんまに大丈夫なん?」
「大丈夫だ!」
どちらも引かない意地の張り合いだったが、出来れば入りたくない。どこかに落とし所はないものかと考え、二人の目が春哉と望春に向けられる。後輩コンビはどちらも、怖そうな表情で看板を見上げている。
「でも、御陵と花厳が怖いんだったら入らない方が良いと思うんだよな」
「せ、せやな。怖がる1年生引き摺ってまで入りとうないし」
なら二人でどうぞと言われたら如何しようかとビクビクする先輩コンビだったが、返って来たのは予想外の言葉だった。
「いえ、大丈夫です。は、入ってみましょう」
春哉にそう言われてしまっては、入りたくないとは言えない。
「花厳さん、服部先輩、霧生先輩、宜しければ前をどうぞ。後ろは任せてください! 殿は得意です! ……この身朽ち果てても皆さんを逃がす所存でござる」
春哉が三人をぐいぐいと押しながらそう言うが、いつの間にか口調が武士になっていた。
「御陵さん、怖いなら止めた方が……」
「せ、せや! 御陵ちゃん、ホラーハウスは無理に入るもんやないで!」
「今ならまだ引き返せるぞ御陵!」
「いえ、怖くなど、怖くなどないですよー!! 怖くない、怖くない、逃げちゃ駄目だ……」
グイグイグイ。三人を押し続ける春哉。彼女は既に自己暗示の域に達していた。押される形で入った三人は、暗い照明とおどろおどろしい音楽に硬直した。幽霊やお化けが死ぬほど苦手な深雪がやや涙目になりながら剛を見上げ、俺は平気や! と言わんばかりのヘラリとした笑顔に安堵の息を吐いたのも束の間、ガシリと肩を掴まれる。
「やっぱあかんわ! なんやこれ、想像以上に怖いやん! 何かにしがみついてええかな!?」
「もうしがみついてるだろーが!」
そう怒鳴った瞬間に落ちてくる生首。深雪と剛がダブルサウンドで叫び声をあげ、二人の叫び声に望春が驚き、彼の裾を掴んでいた春哉に驚きが伝染する。自分よりも怖がりな人が一緒にいたら入りやすいと、比較的安心して入った望春だったが、ホラーハウスの仕掛けよりも、それに驚いた先輩達の過剰反応に驚いてしまう。顔にはあまり出ていないが、内心はホラーハウス+先輩達のビックリで二重に心臓がバクバクいっていた。
この日、四人は知る事になる。何人ビビリが集まろうとも、ビビリの集団になるだけで、人が集まれば怖くなくなると言うのは幻想だと言う事を。それどころか、一人の恐怖が伝染し、そこから怖い想像が生み出されて更に恐怖へ誘う。まさに負の連鎖だった。
「ちょっと思ったんだけどさ、ここ不思議な場所だし、まさか本物の幽霊出て来たりとかしないよな!?」
「みゆちゃん、何でそないに怖い事言うん!?」
「……私、昔聞いた事があるんです。ホラーハウスで本物の幽霊が出て……」
「御陵さん、今はそういう想像はしないほうが……」
「入った人は全員、幽霊に連れて行かれちゃうんです」
全員が連れて行かれたのに何故話が残っているのかと言う矛盾を冷静に考える力など、四人にはない。春哉のシチュエーションばっちりのホラー話に剛と深雪が震え出す。怖いなら聞かなければ良いと思うだろうが、途中で聞くのをやめるのもまた怖い。
「さ、さっさと出よう、こんな呪われたホラーハウスになんていられるか! 俺は帰る!」
「みゆちゃんの言う通りや! 俺には帰りを待ってくれている可愛い従兄妹が……」
『ねぇ、一緒にアソボウヨ』
先輩達が死亡フラグを立てた瞬間に幼い少女の声が聞こえ、剛が叫び声を上げ、深雪が彼に抱きつく。心臓は早鐘ながらもまだ冷静さを失っていなかった望春が春哉に目を向け、完全に宙を泳いでいる目に思わず彼女の手を握る。
「わ、私達も連れて行かれちゃうんですかね……」
「大丈夫だから落ち着いて御陵さん。ここは……」
「走って逃げればまだ大丈夫や!」
ホラーハウスなんだからただの仕掛けだ。そう続くはずだった望春の言葉は、剛の力強い言葉にかき消された。剛が望春と深雪の手をしっかりと掴み、深雪がもう片方の手で春哉の手を掴む。元から望春と春哉は手を繋いでいたため、輪になるような形で互いに手を繋ぎ合うと、剛が高らかに叫んだ。
「遅れたらあかんで! 皆生きてここから出るんやっ!!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月05日
参加申し込みの期限
2014年04月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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