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縁の幻路
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ろっこんの影響で出来た空間だろう。そう思ったのは、ほんの一瞬だった。すぐさま考えを否定したものの、それなら何なのかと言われると答えが出ない。答えの出ない問題を悩んでいても仕方がない。木の看板には時間が指定されており、その時刻になれば元の世界に帰れるのだろう。
刻人・F・ミセリア
は、その時間までは適当に周囲をぶらつく事にした。
大通りには濃い霧がかかっており、見通しはあまり良くない。静まり返った通りに人の気配はないが、霧が音と気配を飲み込んでしまっているようでもあった。暫く通りを歩き、金色の十字架に足を止める。こんな世界にも、ちゃんと教会があるのかという微かな感心を抱きつつ、歩み寄る。白い壁には傷一つなく、木製の扉に彫られた彫刻も金色のドアノブも、出来て間もないもののように美しい。
刻人は以前、深夜に教会に侵入した事があった。勿論、中で何か悪い事をしたわけではない。開いていた窓から不法侵入して、神様に罪を告白しただけだ。この教会にも、人の気配はない。許可も得ずに無言で入る事は、罰当たりな事だろうかと考えながらドアに触れれば、音もなく開いた。もうミサの時間はとっくに過ぎているかも知れないが、折角なのだから静かな場所でのんびりしたい。刻人は扉を開けたまま中に入り込むと、並んだ長椅子のうちの一つに腰掛けた。
日々業務に忙殺される会社員にとって、休日は羽を伸ばせる良い機会だ。折角の休みなのだから、いつものCDショップに買い物にでも行こう。そう思って外に出た綾瀬だったが、何時の間には不思議な道に入り込んでいた。見慣れない風景に、縁の幻路という聞き覚えのない道の名前、人気のない世界には乳白色の霧が濃く漂っており、感覚を研ぎ澄ませてみても人の気配は感じられない。世界はどこまでも穏やかだったが、不気味な雰囲気すら纏っているような気がする。
夢なのだろうかと思うが、これだけ意識のはっきりしている夢もないだろう。もしかしたら、狐に化かされているのだろうかとも思うが、化け狐の話を素直に信じるほど、綾瀬はファンタジー好きではない。
人の姿を求めて歩いていると、白壁の教会の前に出た。両開きの扉は片方が開け放たれており、そっと中を覗き込む。陳列された長椅子に人の姿を見つけ、ほっと安堵の息を吐いた瞬間、座っていた人物が立ち上がって振り返った。その俊敏な動きには一切の無駄がなく、警戒するような眼差しは素人のものではなかった。綾瀬が本能的に危険を感じて表情を引き締めたものの、目の前の人物は一瞬の殺気をすぐに押し殺すと友好的な笑顔を浮かべた。
「驚いた。ずっと僕一人だったから、もしかしたらこの世界って僕だけしかいないのかなって思ってて」
「奇遇ね、私も一瞬そんな事思ったわ」
「僕は
刻人・F・ミセリア
。木天蓼大学社会学部なんだ」
「
神嶋 綾瀬
よ。会社員をしているわ」
「あ、年上なんですね。すみません、同い年くらいかと思ってました」
刻人が困ったように微笑みながら頭を下げる。
「気にしてないわ」
「神嶋さんは、どうして教会に?」
「扉が開いていたから、誰かいるのかと思って」
「そうですか……。神嶋さんは、教会ってよく行きますか? 教会に入る時の作法がもし分からなければ、教えますよ」
「そうね……教えてもらおうかしら」
綾瀬の言葉に、刻人が微笑みながら丁寧に作法を教えていく。一通り説明が終わった後で、刻人はふっと息を吐き出すと独り言のように呟いた。
「ここに人はいないけれど、神様は……いるのかな?」
「いると思うならいるし、いないと思うならいないんじゃないかしら」
アッサリとした答えに、刻人が数度瞬きをする。綾瀬は怪訝な顔で彼を見ながら、更に言葉を続けた。
「君がいると思うなら、例えここに神様がいないとしても、いるでしょうね。でも、君がいないと思うなら、神様がここにいたとしても、君にとってはいない存在になる。……それより、教会に入る作法なんてよく知っているわね」
「妻に習ったんですよ」
「結婚しているの?」
「えぇ。少し前に海外で結婚して、婿養子になったんです。今は大学に通うために日本に来ているんですけど……あ、妻の写真見ますか?」
手帳に挟まったツーショット写真に、綾瀬の頬が少しだけ緩む。
「綺麗な奥様ね」
「僕の自慢なんです」
ほんの少しだけ恥ずかしそうに頬を染めながらも、幸せそうな笑顔でそう言い切った刻人に、微かに羨望する。自分もいつか、こんな風に思い合える人が見つかるのだろうか。そうボンヤリと考える綾瀬の隣で、刻人が嬉しそうに妻の話をし始めた。遠距離でも毎日電話をしている事、妻の手料理が美味しいという事、それが恋しくて仕方がないと言う事。最初は微笑みながら相槌を打っていた綾瀬だったが、十分を過ぎた辺りから引き攣ってきていた。刻人の妻話は、聞き手を置き去りにしたまま延々と続いたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月05日
参加申し込みの期限
2014年04月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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