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突然訪れた来客の言葉に、
高鷲 想一
は思わず目を丸くした。
聞き間違いかも、と再度尋ねると、来客――知人の
神狩 カフカ
はけらけらと明るい笑みを浮かべたまま言葉を続けた。
「だァからぁ! 飲みいきましょーぜ、今から」
クイっと、と杯を煽るジェスチャーをしてみせる神狩。やはり聞き間違いではなかったようだ……。
「ちょっと待って、カフカさん。見て分かるでしょ? アタシまだ仕事中よ」
ここは高鷲が経営するガラス工房。時刻は17時を少し回ったところ。ちょうど学校帰りの学生たちがちらほらと顔を見せ出す時間帯だ。
「それにこんな時間から飲むわけにもいかないし……」
「こんな時間、ってェ。もう5時過ぎてますぜ? アフターファイブ、ってことで」
ほらほら、と高鷲の言葉も聞かずにぐいぐいその腕を引っ張る神狩。
ああこれはもう逆らってもムダだろう――腕を引っ張られ、潔くそう判断した高鷲は、ため息をつきながら声をあげた。
「分かった、行くわ。行くからせめて工房は閉めさせてちょうだい!」
たどり着いた居酒屋は、どうやら神狩の行き着けの店であるようだった。
気のいい店主らしき男性が、おっカフカちゃん! と笑顔で挨拶をする。
「どーもおやっサン! 2人で!」
Vサインをするように人数を伝えると、店主が申し訳なさそうに眉をひそめた。
「ああー、悪いねぇ。今ちょーど最後のテーブルが埋まったところで……」
「ありゃー」
言われてそこで店内を見回してみると、たしかに満席のようだった。
「悪いんだけど、相席いいかな?」
2人ともけっこうなイケメンだぜ、と店主がいたずらっぽく付け足すと、神狩はきらきらと目を輝かせる。
「まじですかィ!?」
話は決まった。
バイトの女の子に案内されながら2人は混みあった店内を歩いてく。
「こんな時間から飲む人間がこんなに多いって……どういうことよ」
「まーまー想一殿! 僕たちもこれからその仲間になるんですぜ――って」
通された相席に座っていた人物に、神狩は言葉を切って目をしばたかせる。
そこにいたのは、顔見知りである
小野寺 恭介
であった。
寝子電の駅員である彼とは、客として電車を利用しているいうちにちょくちょく会話を交わす間柄になっていた。
「あれェ、恭介殿じゃないですかィ」
「知り合いなの?」
尋ねかける高鷲に、ぶんぶんと神狩は首を縦に振る。
「ええ、寝子電の駅員さんなんですけど、制服着てねェと別人みたいでさァ」
楽しそうに笑う神狩に、小野寺は眉間にしわを寄せたような表情で息をつく。
「あんた……成人だったのか」
「あれ、あなたはたしか寝子電でよく見かける……」
気難しそうな表情をする小野寺とは対照的に、人当たりの良さそうな笑みでそう言ったのは、
十和田 六郎
だ。彼も小野寺と同じ寝子電の駅員であり、利用客の神狩の姿――派手な装いをした彼女の姿には見覚えがあった。
「お、そちらの方は初めてですね。ドーモ、六郎=サン。神狩カフカさんじゅうよんさい、忍者でーす」
14歳にしか見えない34歳は、軽い調子で挨拶しながら席に腰掛ける。
彼女に続き、高鷲も席に座った。彼は2人の駅員とは初対面である。
「相席よろしくね。アタシは高鷲想一。星ヶ丘でガラス工房をやってる職人よ」
口調だけでなく雰囲気もどこか女性的な高鷲。失礼します、と軽く頭を下げると、高鷲は十和田の隣に腰掛けた。
「こちらこそよろしくお願いします。……あ、僕の名前は十和田六郎、寝子島駅の駅員やってます」
2人の駅員は、今はオフなので私服に着替えている。夜勤明けで日中の時間にゆとりがあったため、2人でこうして飲みに訪れたのだ。
「きょう君……じゃなくて、同僚の小野寺恭介ともども、お世話になってます」
そう続けて十和田は一礼するが、肝心の相方は向かいの席で相変わらず無愛想な顔のままだ。そんな彼に、ほら、と促すように十和田は言う。
「きょう君、ちゃんと挨拶して」
「……小野寺恭介です。寝子島駅にて駅員をさせてもらってます」
どうにも愛嬌が足りないのは生来のものだ。人今日は気の置けない同僚ととことん飲み明かすつもりであっただが、これじゃハメを外せないなと内心で小さくため息をつく。
「あー、ごめんなさい。きょう君、無愛想なのは性格なんです」
そんな小野寺の様子に、困ったように笑いながら十和田がフォローを入れる。
「いいのよ、こっちこそいきなりごめんなさいね……と、お互い謝ってばかりじゃ仕方ないわね」
高鷲はそう言うと、立てかけてあったドリンクメニューを広げてみせた。
「せっかくの機会だし、早速飲みましょう? 皆さん、ドリンクは何がいいかしら」
気を利かせた高鷲とは対照的に、とりあえず生でいきやしょうぜィ、と急かすように神狩が言う。
彼女のざっくりした提案に特に異論は出ず、高鷲は通りかかった店員を呼び止めた。
「すみませーん、とりあえず生4つで!」
最初のグラスが空になるまで、さほどの時間はかからなかった。
「この感じ……2:2ってまるで合コンみたいでさァ」
一気に飲み干したグラスをどん、と置きながら神狩が言う。
「って、想一殿は中性でしたね。おキレーなもんでつい」
テヘペロ、と反省などみじんも感じられない様子で詫びを入れる神狩に、十和田はうんうんとうなずいている。
「ええ、美人さんが2人も来てくれて嬉しいです」
「美人だなんて……まあ、言われて悪い気はしないけど」
女性的なしゃべり方をするものの、中身はれっきとした男性だ。
まるで女性を褒めるような言葉であったが、賞賛はありがたく受け取っておくことにする。
2つめのグラスが空になる頃には、小野寺の堅い表情もだいぶ崩れてきたようで――ほら飲めよ、とやや饒舌に十和田の空いたグラスにビールをなみなみと注ぎ始める。
「僕にもペースがあるんだから……もう」
文句を言いつつも、酒に呑まれやすい同僚の扱いには慣れている。グラスを空にするとまた際限なく注いでくるので、あえてそのビールには口をつけずにおつまみの枝豆に手を伸ばす。
ぷち、と緑色の小さな豆を噛み潰しつつ、そういえば、と十和田は神狩の方を見る。
「カフカさん、えっと失礼ですが――本当に34歳なんですか?」
誰よりもハイペースにビールを飲み干す彼女は、どう見ても少女にしか見えない顔立ちだ。
「もー! 女性に二度も年齢言わせないでくだせェ! さんじゅうよんさい、職業は忍者でさァ」
「忍者……」
「つってもアレ、現代っぽくいうとぼでぃーがーどっつー仕事になるんですかね?」
コレ次第では力になりやすぜ、と人差し指と親指で丸を作りながらパッチリとウィンクひとつ。
「2人ともイケメンですし、御用の際はサービスしちまいやしょうかねェ」
けらけらと楽しそうに笑う神狩。明るい女子――もとい、女性の笑い声で、場の空気も自然と華やかになる。
「最初は男2人、だらだら飲み明かすつもりだったけど、やっぱり女の人がいるといいね」
同意を求めるように十和田が小野寺の方を見ると、ふん、と小野寺は鼻を鳴らした。
「まあ、子どもだと思ってた神狩さんが俺より年上だとは思わなかったがな」
再び年齢の話を蒸し返され、む、と神狩は頬を膨らませる。
「まァたそうやって人の年齢の話して……そーですよ、カフカちゃんは子どもじゃあありませんよ……ほらほら」
そう言うと、神狩は隣に座る小野寺に抱きつくようにしなだれかかった。
彼の腕には、彼女の――子どもらしい容姿のわりにはしっかりと大きな胸のやわらかさが押し付けられる。ふにふに、ふにふにと。
「ちょ、ちょ、ちょっと! 神狩さんっ!」
密着された拍子に大きくむせた小野寺は、咳き込みながらあたふたと彼女から離れようとする。が、なかなかその誘惑は解放してくれない。
「ふふー、恭介殿は初心で可愛いにゃー」
そう言う神狩の頬は赤らみ、目はとろんと緩み――完全に酔っ払いの顔である。
「神狩さんったら悪酔いしちゃって……ほら、飲みすぎよ。次は水にしなさい」
「なんでィ、こんくらい忍者にはどうってことねェですぜ! 古事記にもそう書いてありやす」
「書いてません!」
知人の様子にさすがに見兼ねた高鷲がたしなめるも、神狩はまるで聞いていない様子だ。その様子はまるで世話焼きの母親のようで、十和田は思わず笑ってしまう。
「高鷲さんはまるでお母さんみたいですね。面倒見がよくって、それに口調も」
ぱっと見は背の高い整った顔をした男性であるが、言葉遣いや気配りなど高鷲は非常に女性的だ。もしかして、と小首を傾げながら十和田は言葉を続ける。
「もしかして高鷲さん、オネエさんだったりします?」
彼の純粋な問いかけに、いや、と気を悪くした様子もなく高鷲は首を横に振った。
「よく聞かれるんだけど、こっちの方が工房に来るお客さんとは接しやすくってね……あ、そっちの気はないから大丈夫よ」
いまだに小野寺にもつれかかる神狩をちらりと見ながら、冗談めかして高鷲は言った。
それから果たしてどれくらいのグラスが空いただろうか。
神狩に抱きつかれ、照れ隠しにビールを何杯も飲んでしまった小野寺はもうべろんべろんに酔っ払っている。
当初のお堅そうな駅員の表情はすっかり崩れ、もう一軒いくぞー、とろれつの回らない口で言っている。
「おー、恭介殿イケる感じでありやすねェ! おともしますぜェェィ!」
二軒目に行こうと盛り上がる酔っ払い組の様子に、十和田と高鷲は思わず顔を見合わせる。
「小野寺さん……ずいぶんと酒乱の人なのね。飲む前はあんなにマジメそうだったのに」
アナタも大変ねえ、と呆れながら高鷲が言う。
「まあ、もう慣れちゃいましたけどね。……あーほらほら、お酒こぼしちゃって」
言っている側からグラスをひっくり返す小野寺のテーブルを、十和田は要領よくさっと拭きあげる。
それにしても、と楽しそうな同僚であり友人の様子をほほえましげに眺めながら思う。
きょう君――女の人の胸は大きいほうが好きなのかな?
(明日、彼の酔いが覚めたころに聞いてみよう)
……酒の場の醜態をあえて素面のときに尋ねようとする十和田は、こう見えて存外腹黒いのかも知れない。
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日常
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2015年02月02日
参加申し込みの期限
2015年02月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月09日 11時00分
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