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白いマスクの女性の真実
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円は足首に巻いた包帯を無造作に取り払った。足を引きずって歩いていたが誰も気付かない。人混みは容易に足元を隠した。
胸ポケットに入れていたケータイが鳴った。円は本体にイヤホンマイクを刺した。片耳に嵌めたイヤホンから刀の声が聞こえる。
『口裂け女が現れたらしい。人が邪魔ではっきりとは見えなかったけど、バットを持って北の方に走っていった』
「なんでー、南の間違いじゃないの?」
円はマイクを口に近づけて言った。再度、刀に北を促され、納得のいかない顔で通話を終えた。持ち前のフットワークで人々を躱し、北への道を急ぐ。
「マスクのお姉さん、どこですか……風邪なら……けほ、無理して走ら……ないで……」
ふらふらとした夏朝を円は俊敏な動きで追い抜いた。
「お店で、買ったよ……風邪薬に、ゼリー飲料……スポーツドリンクも、あるよ……」
夏朝は手に提げたビニール袋の中身を読み上げる。人波の中で浮き沈みを繰り返しながら流されていった。
ようやく子供達から解放された刻人とオーマは寝子島駅に辿り着いた。
商店街の騒動は刻人の耳にも入った。あからさまに、口裂け女だ、と騒ぎ立てる面々もいた。
「待ち合わせ場所にそれらしい人物はいないね。商店街の騒ぎはここまで聞こえてくるけど、もう、疲れちゃったよ。オーマはどうかな」
オーマは答えない。刻人の視線を真っ向から受け止めた。
刻人は力のない笑みを浮かべた。帰りの道に歩き出そうとした。足先が僅かな段差に引っ掛かる。
ゆっくりと身体が前に傾いて、止まった。オーマの腕が刻人を抱くようにして支えたのだ。
「オーマ、ありがとう」
すっと離れたオーマは無言で歩き出した。待ってよ、と刻人が足を速めて隣に並ぶ。
「今日は疲れたけど、楽しかったよ」
オーマは黙っていた。刻人は優しい目で共に同じ道を歩いた。
商店街の通りが混雑の度合いを深める中、鋭二は思うように動けないでいた。大勢の若者がケータイを手に持っている。方々から口裂け女の話が聞こえてきた。
「……なんでだよ」
声には多分に焦りが含まれていた。
「口裂け女が出たぞ!」
背後の声に鋭二は咄嗟に振り返る。通りを横切る巴の姿が目に映った。
「ヘルメットに、あれは金属バットなのか!?」
近づこうにも人がことごとく進行の邪魔をした。鋭二は片目を閉じて巴にろっこんを試みる。
「ダメか」
巴は別の路地に走り込んだあとだった。鋭二は正反対の路地に突進した。直線を瞬く間に走破して、ほとんど速度を落とさずに大きく曲がる。
「先回りしてやるよ!」
目に輝きが増す。鋭二は暗がりを走る黒猫となった。
修は路地に身を潜めて通りの様子を窺う。目と耳を駆使して瞬時にカメラを向けた。連写の機能を最大限に活かし、すでに相当な数の被写体を収めていた。
「急に騒がしくなったな」
修は背後に向かってシャッターを切った。走る人々の何人かを捉えることができた。
暗がりから誰にも気づかれないように瞬間を狙う。淡々と任務を遂行する狙撃手を思わせた。
「別のポイントに移るか」
カメラを握り締めて通りを斜めに横切る。人に押し流されそうになりながらも直感的な判断で幾度もシャッターを切った。
小道に入った修はカメラの状態を手慣れた様子で確認した。
「問題はないな」
その場で耳を澄まして修は一方に走り出す。カメラを顔まで上げて勢いのままにシャッターを切り続けた。
通りの隅に自転車を止めた遙はサドルに腰掛けた。過密状態の人の流れを漫然と眺める。手にしたケータイで都市伝説のサイトを見ると、口裂け女の情報で溢れ返っていた。文章には誤脱が多く、混乱の度合いが見て取れる。
「書き込みが多過ぎて逆に迷走しているのか?」
情報の質を吟味するような目が不意に画面から離れた。黒髪に多数のヘアピンを付けた朱音が落ち着きのない様子で歩いてきた。
「都市子なのか」
横からの声に朱音は過敏に反応して足を止めた。相手を探し求める態度を目の当たりにした遙は軽く手を上げた。ハルカだ、と抑えた口調で言った。
「あなたがハルカさんでしたか。初めまして、私が都市子です。今日は呼び掛けに答えてくださってありがとうございます」
丁寧に頭を下げる朱音に、それよりも、と遙が先を促す。
「現状の把握を優先した方がいいだろう」
「そうですね。サイトの書き込みにもありますが、口裂け女を参加者の皆さんが追い掛けています。私と一緒にいた小麗さんも行ってしまいました。私は出遅れて放浪の身になっていたところをハルカさんに呼び止められまして」
遙は深い思索に耽る表情で話を聞いていた。朱音にも伝わったのか。相手の出方を見るかのように口を閉じた。
「ヘルメットに金属バットの組み合わせを、どのように考えている」
遙の自問に近い言葉に朱音は自分なりの答えを口にした。
「ハルカさんがサイトに書かれた男性や対人の恐怖症とかに合わせて考えると、自分を守る為でしょうか」
「以前は防衛の手段で走って逃げていた。違うか?」
「そう言われると、そうですよねぇ」
朱音は視線を落として、うーん、と返答に困って唸る。遙はサドルから降りて自転車のハンドルを握った。
「サイトの書き込みの内容から俺には二人以上の存在が感じられる。大勢が一方を追うのなら俺は最初の情報を元に動くかな」
自転車を押して歩き始める。ふと思い出したかのように遙は止まって後ろに声を掛けた。
「来ないのかい?」
「そうですよね!」
飛び切りの明るい声で朱音は遙に付いていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月01日
参加申し込みの期限
2014年03月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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